東京交差点の紹介:1991年日本映画。あるマンションを舞台にした三つの話のオムニバスです。管理人はハナ肇さんが演じ、母子家庭の親子関係を描いた『漂流(さすらい)』、半身不随になった母の介護をする父を持つナツミの結婚の話の『幸福(しあわせ)』、母親の家出で置き去りにされた少年の話の『出発(たびだち)』の三話が収められています。
監督:松井稔/第1話「漂流(さすらい)」、須藤公三/第2話「幸福(しあわせ)」、山本伊知郎/第3話「出発(たびたち)」出演者:大塚ちか、高橋長英、中垣克麻、ハナ肇、浜村純、川上夏代、ほか
映画「東京交差点」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「東京交差点」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
東京交差点の予告編 動画
映画「東京交差点」解説
この解説記事には映画「東京交差点」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
東京交差点のネタバレあらすじ:第一話・漂流(さすらい)
夫と別れ、母子家庭の母親が高校生のアキコに再婚相手とあってほしいと、朝、話をしました。アキコは朝起きて話すことじゃないといって、学校へ向かいますが、途中で行くのを止め、喫茶店に入りました。喫茶店には一人のサラリーマンがいました。そしてアキコは別れた父親を呼び出し、昼食を共にしました。母の再婚に全く興味のない父親にあきれて街を歩いていると、さっきのサラリーマンが転んでいました。そこに同僚らしき男がやって来て連れて行こうとしますが、ふりはらって逃げ出しました。サラリーマンは公園でご飯を食べ、夜も公園にいました。翌日書店で万引きしようとしたサラリーマンをアキコが呼び止め、二人は寿司屋に入りました。ビールを飲みながら、サラリーマンは出社拒否症と帰宅拒否症になったことを話しました。そして店内にいた、別のサラリーマンに絡まれ殴られました。公園で介抱していたアキコに、サラリーマンは自殺する場所を探していたことを話し、すっきりしたサラリーマンは会社のバッジを外し、一からやり直すと言って歩き始めました。その時捜索願を出していた妻と息子が警官とやってきました。家に帰ろうと言う妻と息子と言い争うになり、息子とケンカを始めました。本気でぶつかった二人は力尽き倒れ込みました。そして立ち直ったサラリーマンは、一家そろって帰路につきました。アキコは自宅に帰って母と花火を楽しみました。
東京交差点のネタバレあらすじ:第二話・幸福(しあわせ)
年老いた妻の介護をする夫がいました。二人にはナツミという娘が居ました。ナツミはスーパーで店長をする田処と婚約していました。その田処がナツミの両親に挨拶をする予定の日に、母親が脳梗塞で倒れ要介護が必要となりました。ナツミは田処の子供を妊娠していました。早く結婚したいナツミでしたが、田処はナツミの両親の事が気になって、結婚に踏み切れませんでした。両親もナツミを早く結婚させてやりたいと思い施設に入る事に抵抗はありませんでした。しかし現実は、施設は一杯で、すぐ入れる施設は民間の高額な施設しかありませんでした。両親は自分たちのせいで、ナツミが幸せになれないと思い、父親がスーパーに田処を見に行きました。田処は子供からお年寄りまで優しく大事にする青年でした。両親は話をし決心をしました。そしてナツミに伊豆へ旅行に行くと言って家を出ました。すると司法書士が自宅にやって来て、ナツミにマンションの贈与の種類を見せ、印鑑をもらいました。マンションは父の配慮でナツミの名義になりました。気になったナツミは伊豆のホテルに連絡を取りました。すでに両親はチェックアウトしていました。両親は海辺でワインを飲みながら食事をとっていました。そして二人はナツミの為に自殺しました。ナツミは田処と結婚し、大きなおなかをかかえ、二人で街を歩いていました。
東京交差点のネタバレあらすじ:第三話・出発(たびだち)
少年が開店前の店屋に忍び込み、牛乳とパンを盗んでマンションに帰りました。店主はこの様子を覗いていました。マンションに帰ると幼い妹と弟と3人で朝食をとっていました。マンションに刑事が二人やって来ました。管理人室に入ると、児童相談センターの担当者もきました。刑事によると少年はリョウタで、3人の母親は夜のクラブで働いていたものの、突然子供たちを残したまま家でしていました。表向き不動産業でヤクザの男と大阪にいて、犯罪を犯して追われていました。男が不動産取引に絡んで金を騙しとり、その金から500万円を母親が持ち逃げしていました。その為に、子供たちの元に絶対帰ってくると確信している刑事がここで待っているのです。家賃は8か月滞納し、水道、電気、ガスも止められていましたが、警察と、児童相談センターの要請で水道と電気は生かされていました。その後もリョウタは盗みをかさねますが、学校では勉強も良くできて、まじめな子供でした。そして深夜母親が帰って来ました。子供たちに今から逃げようと話していると、ヤクザが追ってきました。母親を守るためリョウタが包丁を持ちだすと、ヤクザと母親、リョウタがもみ合いになりました。そこに刑事が踏み込んでヤクザは逮捕されました。母親も逮捕され、リョウタら3人は自分からセンターに行くといいました。そして母親が迎えに来るまでセンターで待っていると話しました。
東京交差点の結末
三つの話の起ったマンションの管理人が平穏を取り戻しました。一人管理人室でのんびりしていると、若い親子が部屋を見たいと訪ねてきました。管理人は部屋を出て応対し始めました。こうしてこのマンションの一日が今日も終わろうとしていました。
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