タリーと私の秘密の時間の紹介:2018年アメリカ映画。子育てに悩む母親、ささないことですぐパニックになる長男は学校から転校を勧告されます。さらに新しい子も生まれ母はストレスがたまる一方、そこへ謎の女性タリーが現れます。タリーは彼女の悩みを聞きストレスを解消する役を担いますが、映画の最後でタリーの謎が明かされます。『タリー』は育児と夫婦関係に悩むお母さんにおすすめの映画、批評家からも好意的に受け止められた映画です。
監督:ジェイソン・ライトマン 出演:シャーリーズ・セロン(マーロ)、マッケンジー・デイヴィス(タリー)、マーク・デュプラス(クレイグ)、ロン・リヴィングストン(ドリュー)、アッシャー・マイルズ・フォーリカ(ジョナ)、リア・フランクランド(サラ)、ほか
映画「タリーと私の秘密の時間」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「タリーと私の秘密の時間」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
タリーと私の秘密の時間の予告編 動画
映画「タリーと私の秘密の時間」解説
この解説記事には映画「タリーと私の秘密の時間」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
タリーと私の秘密の時間のネタバレあらすじ:起・息子の教育と出産に悩むマーロ
マーロ(シャーリーズ・セロン)は二児の母、夫はドリュー(ロン・リビングストン)で、そして三人目の出産を控えています。マーロは息子ジョナの原因不明の奇病(ささいなことでパニックになる)を治すため、彼の肌をブラシでこすります。
マーロはジョナと娘サナを学校へ送りますが、ジョナは車内でささいなことでパニックになって騒ぎます。マーロは校長と面談しますが、先生たちがジョナに手こずっているため、専門の指導者を自費で雇うことを勧告します。
マーロは兄弟のクレッグ(マーク・デュプラス)からパーティに招待されます。クレッグはマーロに、生まれてくる子供とジョナのために夜間の乳母を雇ったら?と提案、裕福な彼は費用を負担すると言いますが、彼女は乗り気でありません。
マーロは3人目の子供(ミアと名づけます)を出産しますが、ミアの育児にいらいらして怒鳴りまくります。
タリーと私の秘密の時間のネタバレあらすじ:承・タリーとマーロの出会い
再び校長と面談するマーロですが、校長はジョナの転校をマーロに勧めます。「ジョナが嫌いだから?」と怒るマーロは校長に暴言を吐いて出ていきます。
失意のマーロ、その夜、タリー(マッケンジー・ディヴィス)という26歳の女性が笑顔で訪れます。ミアを寝かせるタリー、マーロはタリーに不信感を抱きますが、タリーは気にしません。翌朝、マーロはドリューに不思議な体験を話します。
その夜にまた、タリーが訪れます。マーロはタリーを信頼し始めます。毎晩のようにマーロを訪れるタリー、マーロはタリーに子供のこと、仕事のことを話し始めます。タリーはミアのことだけでなくすべてのことでマーロを助けると言います。
タリーはジョナの学校にケーキを持っていきます。そこへ学校の校長がやってきます。マーロは暴言を履いたことを校長に謝罪します。マーロは結局、ジョナを転校させます。
タリーと私の秘密の時間のネタバレあらすじ:転・タリーとストレス発散するマーロ
マーロはジョナを新しい学校へ連れて行きますが、ジョナはトイレの流す音がうるさいと暴れます。そこへ学校の先生が現れ、怒ることもなく、優しくジョナを落ち着かせます。
またもやタリーがマーロの家を訪れ、二人は酒を飲み、夫ドリューのことを語ります。タリーはマーロが夫婦仲で悩んでるのを知り、ドリューはウェイトレスのユニフォームに関心を抱いていることを知ります。
タリーはウエィトレスのユニフォーム姿で寝ているドリューにイタズラをします。マーロは気分がよくなり、クレッグの家族とカラオケを楽しみます。
タリーが再びマーロの家にいますが、タリーはルームメートのことでストレスを感じています。タリーはマーロに酒を飲みに町へ行こうと言います。乗り気でないマーロもタリーの説得で行くことにします。
町へ向かう二人、車を運転し音楽を聞きマーロは気分が良くなります。飲み屋で踊り騒ぐ二人は大いに盛り上がりますが、突然とタリーは、もうマーロの家を去らなければならないと言います。
タリーと私の秘密の時間の結末:タリーの正体は?
タリーに去られることを恐れるマーロ、タリーは外に出ますがマーロは追いかけます。二人は、年齢や家族のことで口論しますが、マーロは逆にタリーから自転車で逃げようとします。
タリーはマーロが心配になったのか、自転車に乗りマーロを捕まえようとします。マーロはトイレに駆け込み、なぜか赤ちゃんを出産するような妄想を抱きますが、タリーに助けられながら嘔吐します。
その後、酔ったまま運転するマーロは川に転落します。死の危険が迫るマーロ、人魚に変身したタリーが救います。
病院で目覚めるマーロ、夫のドリューがいました。病院でドリューはマーロの保険証の提示を求められ、彼女の旧姓は「タリー」だと答えます。タリーはマーロの結婚前の26歳の時の姿、マーロの夢の中で歳をとり、ストレスだらけのマーロを助けていたようです。
病院で目覚めたマーロを、タリーが最後の別れを言うために訪れます。マーロは退院後、以前のような育児のストレスに悩まなくなりました。ジョナはブラシでこする治療はもういらないと言い、マーロを感激させます。夫婦仲も良くなったのか、マーロはドリューと音楽を幸せそうに聞くのでした。
以上『タリーと私の秘密の時間』のあらすじと結末でした。
とてもいい映画だった。と、同時にゾッとした。私の結論としては育児ノイローゼは紙一重だという事。自分も出産育児をしているが、自分が育児ノイローゼにならなかったのは奇跡だと思った。夫や家族との歯車が少しでもずれてしまえば成り立たなくなってしまう危うさ、自分が頑張ればすべてうまくいく、家族が幸せになれる、という自己犠牲が育児ノイローゼへと向かってしまったのかなと思う。そして新生児と少し発達に遅れのある子どもがいても悪意のない無関心さを持つ夫。ラストでやっと事の重大さに気づく様に、「男って・・・」と思わざるをえない(苦笑)タリーの一生懸命さと、なんとか完璧な母親を装う姿にどこか自分と重なる思いをする方もいるのではないかな、と思った。これは育児に奮闘する母親が見てもいいが、父親に見せるべき作品ではないかな、と思う。客観的に「育児」というものを見てみるのもいいのかもしれません。