追憶に抱かれての紹介:2016年韓国,イタリア映画。イタリアに向かう飛行機の中で20代の頃の恋人に再会したミングとミナは、あの頃の2人に戻るまでは時間はかからなかった。イタリアの風景と美術館や遺跡が、大人のラブストーリーを更に美しく色づける作品です。
監督:パク・フンシク 出演:キム・スンウ(カン・ミング)、イ・テラン(カン・ミナ)、ムン・ガヨン(スミ:ミナの娘)、チョン・ジュノン(ハンビッ:ミングの息子)、イ・ドヨン(ハンビョル:ミングの娘)、チェ・ヨンシン(ミラ)、イ・ウンジョン(ハンビッの担任)、ファン・ウシク(ミナの夫)、ほか
映画「追憶に抱かれて」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「追憶に抱かれて」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
追憶に抱かれての予告編 動画
映画「追憶に抱かれて」解説
この解説記事には映画「追憶に抱かれて」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
追憶に抱かれてのネタバレあらすじ:起
ミナとミングはそれぞれ空港に向かい、イタリア行きの飛行機に乗り込みます。機内でミングがミナを見つけて声を掛けますが、ミナはその男が昔の恋人であることを思い出せないふりをします。イタリアの到着ゲートで、ミナはミングの名を目にしますが、横目で見ながら空港を後にします。イタリアのコモに着いたミナを、娘のスミが恋人と共に迎えます。
翌日、ミナとスミは亡き夫の命日に教会を訪れた帰り、スミはミナの顔を見て「ママ。彼氏は居ないの?とにかく恋愛しなきゃ、二度目のハタチなんだから」とちゃかします。ミナはスミに昔の恋人に会ったことを話します。
ミナはトリノでミングに再会し、ミングはミナを強く抱きしめます。13年ぶりに会った二人はお茶を飲み、ホテルに戻りミナの部屋で夜を過ごします。
ミナの希望でトスカーナへ旅に出ることになった二人は、途中で絵を見てまわり、昔と同じ音楽家の弾き語りを聞き、昔の二人に戻ります。トスカーナでも人目を気にせずキスをし、旅を堪能する二人でした。
追憶に抱かれてのネタバレあらすじ:承
ミングがミナに飛行機で知らないふりをされたことについて尋ねると、ミナは「あなたを恨んでたし、怖かった。再会したら寝てしまいそうで怖かったの。」といいます。部屋に戻ってからは当時の事について振り返ります。ミナは「結婚する気でいた」と言うと、ミングが「そんな気なかったくせに。付き合ってる最中に見合いもしてた。」ミナは「両親に無理やり行かされたの」と反論します。ミングは「結婚の条件に芸能人を呼べだの無理難題を言ってきた」と言うと、ミナもまた反論します。
当時を振り返り、話を整理するミング。どれだけ尽くしたかを例としてあげます。ミング「君はつらさから俺にすがってただけだ」ミナ「あなたは?」ミング「君は美人で俺よりも年下だったし医師だった。そんな子に好かれるなんて正直意外だった。」「とにかく知り合った頃は結婚など考えてなかったが、1年後にはずっと一緒にいたいと思ってた。」
「君との結婚話が出たころ、父が保証人になったせいで家まで取られた。とても君を迎え入れられない」と当時を思い出しうつむくミングに、ミナは「私に新しい彼ができる前にあなたは結婚したわ」と言うと、当時助監督だったミングは、仕事で知り合った女性との結婚だったと言います。
追憶に抱かれてのネタバレあらすじ:転
ミング「君が別れたいと言うからそうなったんだぞ。」
ミナ「逃げ出したくせによく言うわ。」ベッドに身を投げたミナは「あなたは悪い男よ。どれだけつらかったか…。あなたと結婚したかった。連絡しなかったのは私だけど、あなたなら平気な顔をして戻ってくると思ったの。時間が経つほど耐えられなかった。失って初めてあなたがわかった。あなたはいつでも飛び込める海」と話します。
ミング「俺たちは住む世界が違う。たちはだかる大きな壁があった」
ミナ「本当に愛してるなら乗り越えられたはずよ」
ミング「君とは終わったとはっきり感じたんだ。君に会いたくて病院に行ったら、君が背の高い男と一緒にいたんだ」
ミナ「その人はいとこよ!バカな人ね」と悔しがるミナでした。
展望台にあがり、抱きしめるミングにミナは「帰りの便に乗ったらすべて忘れる約束でしょ。同棲する?」とミングをからかいます。
明日は三方を湖に囲まれている“マントヴァ”に行こうと言うミング、そしてミナの夫の話になります。「ご主人と仲が悪いだろ?」と言うミングに、「仲はいいわよ、良い人だもの」と答えるミナでした。
最後の夜、ミナは涙を流し、抱きあう二人でした。
ミナ「あなたが一人になったとしたらどうする?」
ミング「君の所へ行くよ、ご主人との暮らしに不満があるのなら連れ去るよ。幸せに暮らしてるのなら・・・結婚しても付き合おうと言ってただろう」
その夜は寝付けない二人、優しくキスをして明かりを消そうとするミングの手を止め、ミナは「消さないで。覚えておきたいんでしょ」と言います。
追憶に抱かれての結末
翌朝、二人が見たかった絵“カラヴァッジョ”の絵を見つけて喜ぶミング。
ミナは「彼っぽくない感じね。画家が“カラヴァッジョ”の生まれってことよ。口元が滲んでるわ、口が利けないことを表してるのかしら」と言います。
ミナの顔をまじまじと見つめるミングでした。
帰りの飛行機の中、ミングは「俺の妻の願いは、息子より1日でも長生きすることだ。賢そうに見えるが口が利けないんだ。息子の存在自体が俺の誇りだ。俺の息子の名前は“ハンビッ”意味は大きな光・・・」ミングの手を握り締めるミナでした。
二人は帰国し、いつもの日々が戻ってきました。二人の子供を学校に送るミング。眼科医のミナは病院で診察、そこへ老眼手術でミナを指名したミングがやってきます。担当医から外れようとしますが、ミングは「二度と現れないから君が手術してくれ」と頼みます。
「ご主人を亡くしたと聞いたよ」と話すミング。「年に一度は会おう」と言うミングに、ミナは「駄目よ、イタリアでの一週間は夢だと思いましょ」とミングを抱きしめ「一緒になってはダメ。これが運命よ」と言います。
雪の降る韓国の街を、ミングは家族の元へ、ミナはイタリアから帰ってくる娘の元へと、それぞれの道を歩むのでした。
以上、映画「追憶に抱かれて」のあらすじと結末でした。
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