アンダー・ユア・ベッドの紹介:2023年韓国映画。2019年に高良健吾主演で映画化された大石圭の小説『アンダー・ユア・ベッド』を、舞台を韓国に移してリメイクしたスリラー作品です。学生時代にただ一人声をかけてくれた女性に想いを寄せる孤独な男が、想いを募らせるあまり異常なストーカー行為に走る様を描いていきます。
監督:SABU 出演者:イ・ジフン(キム・ジフン)、イ・ユヌ(イェウン)、シン・スハン(ヒョンオ)、チョ・サエル(ヒョンオの父)、オ・ジウォン(ヒョンオの母)、キム・スオ(ユ・ジフン)ほか
映画「アンダー・ユア・ベッド(韓国版)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アンダー・ユア・ベッド(韓国版)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アンダー・ユア・ベッド(韓国版)」解説
この解説記事には映画「アンダー・ユア・ベッド(韓国版)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アンダー・ユア・ベッドのネタバレあらすじ:起
韓国。キム・ジフンは家族からも忘れられた孤独な男でした。兄がジフンを迎えに行く途中で事故死したことをきっかけに両親はジフンの名前を呼ばなくなり、やがて父は酒がたたって亡くなり、母は他の男の元に走りました。それ以来、すっかり人に覚えてもらえないことに慣れきったジフンは大学でも誰からも相手にされてきませんでした。
そんなある時、大学の授業で回答に困ったジフンに助け舟を出した女性がいました。ジフンとは対照的で明るく、友人にも恵まれていたイェウンでした。ジフンは助けてくれたお礼にイェウンにコーヒーを奢り、そこでイェウンはジウンの名を呼んでくれました。
久しぶりに自分の名前を呼んでもらったジフンはすっかり舞い上がり、自分の唯一の友達であるグッピーの話をしました。イェウンも飼ってみたいと言い、ジフンは後日グッピーを渡す約束をしましたが、イェウンは突然グッピーを飼うことはできないと言い出し、この日を最後にイェウンとの接点は途絶えてしまいました。
アンダー・ユア・ベッドのネタバレあらすじ:承
あれから9年後。ある日ジフンはふとイェウンを思い出し、彼女を探すことにしました。やがてイェウンの居場所を突き止めたジフンでしたが、イェウンは華やかだった学生時代とは打って変わって別人のようになっていました。
ジフンはイェウンの住むソウル郊外に引っ越し、観賞用の魚の販売店を始めました。ある日、イェウンがジフンの店を訪れましたが、彼女はジフンのことを全く覚えていませんでした。イェウンはグッピーを飼う水槽の値段を聞いて購入をためらい、ジフンは売り物にならない壊れかけの水槽とグッピーを無料サービスであげるからエサは自分の店で買ってほしいと提案しました。
ジフンは水槽設置のためイェウンの家に足を踏み入れました。イェウンの家は立派な豪邸であり、彼女は精神科医のヒョンオと結婚していました。ジフンはイェウンが裕福なのになぜ水槽の値段を聞いて戸惑ったのか理由を知りたいと思い、イェウンの家の暗証番号を覚えておきました。
それからというもの、ジフンはこっそりイェウンの家に侵入するようになり、家の至る所に盗聴器や監視カメラを設置、イェウンのスマホにも盗聴器を仕掛けました。またジフンは水槽の手入れと称して頻繁にイェウンの家に出入りするようになり、24時間体制でイェウンを監視するようになっていきました。
やがてジウンはイェウンがヒョンオからDVを受けていることを知りました。超がつく程の完璧主義者であるヒョンオは事あるごとにイェウンに暴力を振るっては暴力的なセックスを強要していました。そんなヒョンオもまた自身の父からDVを受けてきた過去があり、人間形成に深い影を落としていました。
イェウンはヒョンオに逆らうこともできず、常に奴隷のようになすがままにされていました。ベッドの下に潜み、一部始終を聞いていたジフンでしたが、何とかしてあげたいと思ってもどうすることもできませんでした。
アンダー・ユア・ベッドのネタバレあらすじ:転
ジフンの店には常連客の男がいました。その男は住むアパートの強度的に不釣り合いな大きな水槽と大きな魚を買ったのですが、ある日の夜遅くにジフンの店に怒鳴り込み、魚が死んだと言ってジフンに謝罪を要求してきました。
その数日後、その男は働いていた店の女主人を殺害して逮捕されました。男が殺害当日にジフンの店を訪れていたことから、ジフンも警察の事情聴取を受けました。男の名はユ・ジフン、苗字こそ違えどジフンと同名でした。ユ・ジフンは犯行の動機について「自分の名前を覚えていなかったから殺した」と供述していました。ジフンは自分と同じように人々に忘れ去られた存在だったユ・ジフンに共感を覚えると共に、もう一度イェウンに自分の名を呼んでほしいと思うようになりました。
その頃、イェウンは父親の体調が悪化したため会いに行きたいとヒョンオに許可を求めましたが、ヒョンオは騙されているとして取り合いませんでした。この時、イェウンは初めてヒョンオに抵抗しましたが、逆上したヒョンオはイェウンに激しい暴行を加えました。
遂にヒョンオの元を去ることを決心したイェウンはとあるホテルに身を寄せ、居場所を嗅ぎつかれないようスマホの電源を斬りました。その時、イェウンはスマホに盗聴器が仕掛けられていることに気づき、誰か聞いているのかと問いかけました。その声を聞いていたのはジフンでした。
アンダー・ユア・ベッドの結末
ヒョンオはイェウンの潜伏先を突き止め、彼女を無理やり連れ戻しました。イェウンはもう二度と逆らわないから殴らないでほしいと懇願しましたが、ヒョンオはなおもイェウンに暴行を加えました。思わずイェウンは「助けて」と声を上げ、ジフンは意を決してイェウンとヒョンオの前に姿を表しました。
ヒョンオは包丁でジフンを刺しましたが、ジフンは持っていた鉄球で反撃し、ヒョンオを殴ると片目を潰しました。ジフンは倒れたヒョンオを抱えてその場を立ち去り、イェウンは呆然としていました。
それからしばらくして、イェウンはジフンの店を訪れました。ジフンはイェウンを地下室へと案内しました。そこにはイェウンの家の様子を隠し撮りした映像を映しているモニター、そして壁貼られた無数のイェウンの写真がありました。言葉を失ったイェウンに、ジフンは彼女との思い出を語りました。イェウンはジフンのことを覚えていたらこんな人生を歩んでいなかったのかもしれないとこぼし、ジフンは「たくさんの世界の自分がいると思う。だからきっと自分が思う自分にそのうち出会える」とイェウンを励ましました。そしてイェウンが帰ったのち、ジフンは警察に連絡しました。
帰宅したイェウンは店の男が9年前に出会ったジフンであること、そしてジフンの名前、ジフンと一緒にコーヒーを飲んだ記憶を思い出しました。イェウンはジフンに伝えに行こうとしましたが、既にジフンは警察に連行されていました。
以上、映画「アンダー・ユア・ベッド」のあらすじと結末でした。
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