女は女であるの紹介:1961年フランス,イタリア映画。ジャン=リュック・ゴダールの長編映画第3作で、初のカラー、スコープ作品。子作りをめぐってけんかになった男女とその親友をミュージカル・コメディー風に描く。映画完成後にゴダールとアンナ・カリーナは結婚した。フランソワ・トリュフォー監督の『ピアニストを撃て』に出演したマリー・デュボワ、同じくトリュフォーの『突然炎のごとく』に出演したジャンヌ・モローが特別出演している。音楽はミシェル・ルグラン。
監督:ジャン=リュック・ゴダール 出演者:アンナ・カリーナ(アンジェラ)、ジャン=クロード・ブリアリ(エミール)、ジャン=ポール・ベルモンド(アルフレッド)、ほか
映画「女は女である」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「女は女である」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
女は女であるの予告編 動画
映画「女は女である」解説
この解説記事には映画「女は女である」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
女は女であるのネタバレあらすじ:起・ミュージカルに出たい
アンジェラとエミールはパリで同棲中。コペンハーゲン出身でストリッパーのアンジェラは、出勤する前に小さな本屋で働いているエミールを訪ねた。2人はけんかしたばかりだったが仲直りをする。
職場の前ではエミールの親友、アルフレッドが声をかけてくるが、遅刻しそうなので相手をしない。衣装に着がえ、自分の音楽をかけて、アンジェラは歌い踊り始める。服を脱ぐにつれてお客たちも反応し始めるのだった。
出番が終わってから、マルセイユでもっと条件の良い仕事をしないかと誘われるが、別の計画のあるアンジェラは話に乗らない。
外ではまだアルフレッドが待っている。アンジェラが「悲しいの」と言うと、アルフレッドは理由を知りたがる。アンジェラは「だってミュージカル・コメディーに出たいから」と答える。「シド・チャリシーとジーン・ケリー共演、振付はボブ・フォッシー」。ふざけあった後、アンジェラは部屋に帰ってしまう。
女は女であるのネタバレあらすじ:承・子供がほしいの
エミールはアンジェラより遅れて帰宅する。家事はアンジェラにまかせてサッカーのラジオ中継が気になるエミールに、アンジェラは食卓で「子供がほしいの」と計画をもちかける。でも、結婚したら子供を作ってもいいが今は結婚する気はないというのがエミールの考えだった。
二人は口げんかになり、アンジェラは「出ていく、誰でも出会った他の男と子供を作る」と言い出す。それならやってみろと、エミールは外にいたアルフレッドに、アパートに上がって来るように呼び掛ける。
「このお嬢さんと子供を作ってくれ」とエミールはアルフレッドに言う。そのくせアンジェラとアルフレッドが二人で風呂場にこもると、エミールは気が気でない様子。でも結局アルフレッドとエミールは仲良く「マルセル」に食事をしに行ってしまう。
夜、ベッドでお互いに「口をきかないぞ」と言ってしまったアンジェラとエミール。話ができないので本の表紙の言葉を見せ合ってコミュニケーションをとる。
女は女であるのネタバレあらすじ:転・間違う女
翌日、エミールは仲直りをしようと職場からアパートにいるアンジェラに電話を入れる。アンジェラは意地悪をしてまだ怒っているふりをする。次にアルフレッドから電話がかかってくると30分後に「マルセル」で会う約束をする。
遅れて着いたアンジェラにアルフレッドは、君はいつも間違う女だと言い、真面目に愛を告白する。シャルル・アズナブールの「のらくらもの」をジュークボックスにかけに行くときに、アルフレッドはエミールが女といる写真を取り出す。それを見てアンジェラの気持ちはぐらつく。
アルフレッドに「5分経って日除けが下りたら戻るという意味よ」と言ってアパートに上がっていく。アルフレッドは下でアンジェラの部屋の日除けをみつめていたが、日除けが下りることはなかった。
女は女であるの結末:ただの女
アンジェラはアルフレッドのもってきた写真をエミールに見せるが、昔のことだと彼は言う。二人はほとんど仲直りするのだけれど、どうしても子供の件でゆずることができない。
やけくそのエミールは他の女を抱きに行き、アンジェラもアルフレッドの部屋に行ってとうとうアルフレッドと寝てしまう。しかし結局エミールはアンジェラを、アンジェラはエミールを愛していることを自覚するばかり。
家に帰ったアンジェラは子供が欲しくてアルフレッドと寝たことを告白する。気まずいままベッドに入ろうとした二人だが、二人の頭にほぼ同時に同じアイデアが浮かぶ。妊娠しているかどうかは後にならないとわからない。今晩エミールとアンジェラがセックスをして子供ができれば、エミールの子供だと思える。
セックスが済んだ後、エミールはアンジェラのことを「はれんち(アンファム)」だと言うが、アンジェラは「私はだだの女(ユヌ・ファム)よ」と答えるのだった。
以上、映画「女は女である」のあらすじと結末でした。
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