アップグレードの紹介:2018年アメリカ映画。近未来。愛する妻と平穏で幸せな日々を送っていた男グレイ。しかし突然現れた謎の組織により妻は殺され、自身は全身麻痺を追わせられることとなる。妻への復讐を誓ったグレイは巨大企業の科学者であり経営者でもあるエロンの力を借りて自由な体を手にする。グレイに埋め込まれたAIチップ、“彼”の名前は「STEM(ステム)」。人間を超越した身体能力を手に入れたグレイはステムと共に妻を殺害した謎の組織を追う。
監督:リー・ワネル 出演:ローガン・マーシャル=グリーン(グレイ・トレイス)、メラニー・バレイヨ(アシャ・トレイス)、ベッティ・ガブリエル(ジェーン・コルテス刑事)、ハリソン・ギルバートソン(エロン・キーン)、サイモン・メイデン(ステム)、ベネディクト・ハーディ(フィスク)ほか
映画「アップグレード」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アップグレード」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アップグレードの予告編 動画
映画「アップグレード」解説
この解説記事には映画「アップグレード」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アップグレードのネタバレあらすじ:起
近未来。グレイ・トレイス(ローガン・マーシャル=グリーン)は自宅のガレージで修理工の仕事をしながら妻アシャ(メラニー・バレイヨ)と幸せに暮らしていました。この日はビンテージカー“ファイアバード”の修理を終わらせ、帰宅したばかりのアシャを誘って依頼主に車を届けに行くことにしました。
都心から遠く離れた静かな海沿い。ここにそびえたつ巨大な2つの岩から地下につながる階段を降りたところに依頼主の邸宅がありました。そこでグレイを待っていたのは巨大IT企業ヴィッセル社の経営者エロン・キーン(ハリソン・ギルバートソン)。エロンは2人を奥の研究室へと誘うと、開発したばかりのAIチップを見せました。このピンセットでつまめるほど小さいチップの名前は“STEM(ステム)”。これからの世界を大きく変えていく高性能な頭脳だとエロンは説明しました。しかし、グレイは何もかもAIに任せる風潮を嫌っていたため、苦言をはいてその場を後にしたのでした。
その帰り道。グレイとアシャを載せた自動運転の車が暴走し、ルートを外れスピードをぐんぐんあげていきました。異変に気付いた2人は止めようと必死にもがきますが、車は猛スピードのまま横転。共に意識がもうろうとする中、どこからともなくやってきた男たちに車から引きずり出されてしまいます。そして体にダメージを追い動くことができないグレイの前でアシャは男に撃たれてしまいまいた。そのあとにグレイも撃たれ、意識が遠のく中で、アシャの目から光がなくなっていくのを見届けたのでした。
アップグレードのネタバレあらすじ:承
それから3カ月後。グレイは脊髄に大きなダメージを追い全身麻痺で車いす生活を余儀なくされていました。母親に介護され1人ではひげを剃ることもできない現状。グレイは無力感とアシャを亡くした喪失感で自らの命を断とうとしますが、次第に妻を殺した謎の組織に対する怒りへと変わっていきました。
そんなある日、グレイの前にエロンが現れ「もう一度歩けるようになりたくないか?」と尋ねました。ステムを体に埋め込むことですべてを取り戻せると言うのです。グレイは復讐を果たすために手術を受けることに同意しました。
手術は無事成功し、グレイは今まで通り自由に動ける体となりました。しかし極秘の実験のため、この手術に関して一切の口外を禁じられ人前では車いす生活を約束させられました。
グレイは自宅に戻り、事故当日の監視カメラを見ていると突然声が聞こえてきました。「私の名前はステム」。その声は埋め込まれたAIが脳内で会話してきたのでした。ステムはすぐに解析をはじめ、アシャを殺した男の仲間の居場所を突き止めました。
男の自宅を見つけ侵入したグレイ。アシャを殺した証拠を物色していると、男が戻ってきてしまいもみ合いとなります。元海兵隊の男にグレイは全く歯が立ちません。殺されかけたその時、ステムが「単独で動く許可を」と訴えます。許可するとグレイの体は勝手に動き出し、人間離れした超人的能力で男を絶命させてしまいます。その事態に困惑のグレイでしたがステムと共に謎の組織を追うことを決意したのでした。
アップグレードのネタバレあらすじ:転
グレイは男の部屋で見つけた手がかりから、バーへ向かいました。バーでも男ともみ合いになります。なんとこの男もアシャ殺しの現場にいたひとりでした。グレイは再びステムに許可を与え瀕死に追い込むと雇い主を吐かせます。「すべて計画したのはフィクス」そう言い、男は絶命しました。
一方、口外禁止を約束したにもかかわず自由に動き回っているグレイに腹を立てていたエロンは、遠隔操作でステムをシャットダウンしようとします。
しかしすでにこれを予測していたステムは、グレイにジェイミーという名のハッカーの居場所を伝えて今すぐ向かうよう指示しました。
ジェイミーのもとを訪ね、ハッキングを急がせるグレイ。しかし間に合わずステムはシャットダウンしてしまい、これによりグレイも全身麻酔の身に戻り動くことができなくなってしまいました。
そんな状況の中、仲間を殺したグレイの息の根を止めるためにフィスク(ベネディクト・ハーディ)が到着します。大ピンチに立たされなすすべをなくしたグレイでしたが、間一髪のところで再起動が間に合いステムがフィスクを追い詰めます。しかし何やら様子がおかしいことに気付きます。フィスクは自立して動くためにエロンからの追跡を外すようハッカーへ指示していたのでした。もはやグレイの許可も必要なくなったステムはやりたい放題。フィスクを倒しました。
しかし、フィスクは絶命する寸前に自分も雇われていると白状したのです。彼の上にいるのはなんとエロンでした。
アップグレードの結末
一方、アシャ殺しを捜査していたコルテス刑事(ベッティ・ガブリエル)は次々と起こる殺人の関連性を突き止め、グレイに容疑の目を向けます。容疑は確信へと変わり追跡を開始しますが、ステムの力によって阻止されてしまいました。
こうしてエロンの元へたどりついたグレイは怒りをぶちまけます。自分の実験のために妻を殺した彼を許すことはできませんでした。
しかしエロンから「自分もステムに命令されてやった」と衝撃の真実を聞かされます。そしてそんなグレイに銃を向けた者がいました。先回りして待ち伏せしていたコルテス刑事です。人を殺すことに嫌気がさしていたグレイはステムにコルテス刑事を殺さないよう訴えますが、ステムは無情にも殺してしまいます。続いてエロンも殺害。グレイにとっては悲劇でしかありませんでした。
ふと気づくと、そこは病院のベッドの上でした。すべてはグレイが見た夢だったのです。そして、なんとアシャの姿もありました。
これまで見た悪夢の仮想現実の世界。夢から覚め、アシャと共にすごす日常を幸せに感じるグレイでした。
以上、映画「アップグレード」のあらすじと結末でした。
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