エステサロン/ヴィーナス・ビューティの紹介:1999年フランス映画。年下の男に一目惚れされたアンジェルと、エステサロンで働く同僚と、出入りする個性的なお客の織り成すフレンチコメディ。
監督:トニー・マーシャル 出演者:ナタリー・バイ、サミュエル・ル・ビアン、マティルド・セニエ、オドレイ・トトゥ、ビュル・オジエ、ジャック・ボナフェ、ロベール・オッセン、マリー・リヴィエール、エディット・スコブ、ジルベール・メルキ、エマニュエル・リヴァ
映画「エステサロン/ヴィーナスビューティ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エステサロン/ヴィーナスビューティ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「エステサロン/ヴィーナスビューティ」解説
この解説記事には映画「エステサロン/ヴィーナスビューティ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エステサロン/ヴィーナス・ビューティのネタバレあらすじ:起・恋のできない理由
行きずりの男と出会っては振られる、エステティシャンのアンジェル、そんな彼女に一目惚れした男性がいた。彼女の働くエステサロン、ヴィーナスビューティには、恋多きサマンサ、若く垢抜けないマリー、オーナーのナディーヌが働いていた。様々な客がこの店を訪れ、その中には亡くなった妻の皮膚を自分の身体に移植し、その皮膚のケアをするためにこのエステサロンを訪れる男性もいた。そのラシュネー氏は来るたびにマリーに高額のチップを渡した。
アンジェルの別れた夫は、浮気がバレて別れる際に彼女が彼の顔に傷を負わせてしまった事を今でも責め、彼女も気にしていた。そんな過去のあるアンジェルは妻子の有無は問わず行きずりの男性と関係は持てても、恋ができなかった。仕事でも実力を認められている彼女は独立を勧められるが、それを断り、一介のエステティシャンでいようとすると、若い子と同じ立場で扱われたいのか?と、言われた。
エステサロン/ヴィーナス・ビューティのネタバレあらすじ:承・恋に落ちたアントワーヌ
駅のカフェテラスでアンジェルに一目惚れしていたアントワーヌは、エステサロンの外でアンジェルを待った。他の同僚たちがそれに気づいてはいるものの、婚約者がいる身にも拘わらず告白をしてくるアントワーヌをアンジェルはことごとく無視した。
職業柄、色んな客から打ち明け話を聞かされるアンジェルは、プライベートでも打ち明け話を聞くことに辟易していた。ゆえに彼女はいつも違う出会いばかりを好んだ。渋々食事に付き合い家にアントワーヌを誘ったが、関係を持つことは拒否された。
エステサロン/ヴィーナス・ビューティのネタバレあらすじ:転・クリスマスを待つ街
エステティシャンの待合室ではクリスマスの話で盛り上がり、ラシュネー氏が来るようになってから垢抜けたマリーがミンクのショールを貰った事が話題になっていた。
そんな中、アンジェルに留守番電話で謝罪を受けていたアントワーヌが店にやって来た。アンジェルにマッサージを頼んだ彼は、個室の施術室で、店では公私混同はしないとアンジェルに釘を刺された。そんな彼らの部屋に、隣室からマリーがラシュネー氏から奥さんの首飾りを貰い、郊外の別荘に誘われているのが聞こえてきた。
数日後、ラシュネー氏の電話を代わりにとったサマンサが、別荘の住所を書き留めたのをアンジェルは盗み見、エステに来たアントワーヌに連れて行ってもらう事にした。そんな二人を街角から見つめる若い女性がいた。
アントワーヌの車には石が乗っており、彼は自分が彫刻家でポワチエの聖堂の祭壇を作っている事を明かした。
ラシュネー氏の別荘を庭から覗いていたアンジェルとアントワーヌは、マリーとラシュネー氏を見ているうちに自分たちも関係を持った。そして、クリスマスの夜、親戚のいるポワチエに行ったアンジェルが聖堂に行くと、新しくしている途中だった。そしてアンジェルはアントワーヌに留守番電話を残した。
エステサロン/ヴィーナス・ビューティの結末:年末に向けて
クリスマスイブに一人で店に残ったサマンサは、情緒不安定になり大量の服薬のせいで病院へ運ばれた。彼女を見舞ったアンジェルは、ナディーヌがアフロディーテという支店を作る予定で、今はパートでエステティシャンを雇っている事を話した。
アンジェルが家へ帰ると扉の前でアントワーヌが彼女を待っていた。婚約者と別れたと話す彼と抱き合う二人だったが、その影で見る女性がいた。その女性は元婚約者でアンジェルのドレスを買いに来た二人をつけて、アンジェルが試着室に入っている隙にアントワーヌに迫り、嫌がる彼にキスをした。それを見つけたアンジェルは、アントワーヌが婚約者と別れたと言うのは嘘だったと誤解してしまった。その顛末を、アンジェルは相変わらず行きずりの男性に話した。
復帰早々、サマンサは看護師に戻ると言って、年末付で店を辞める事になった。アンジェルは、アントワーヌに公衆電話から大晦日は別の男性と過ごすと別れを告げた。
大晦日の夜、ドレスアップしたマリーがラシュネー氏に連れられていき、それぞれが店を後にし、アンジェルだけが残った。そこへジャックが大晦日の誘いを断りにやって来て、自分が今付き合っている女性は外見を気にしない女性だと告げて出て行った。
そこへ誤解を解きにやって来たアントワーヌは、以前ドレスを買い損ねたので、自作のドレスを彼女に着せた。そんな二人を窓越しに見ていた元婚約者が店に乗り込み、アントワーヌに銃を突きつけるも、阻まれて看板のネオンを撃ち落としただけだった。
二人きりになったアンジェルとアントワーヌは改めてキスを交わした。
以上、映画「エステサロン/ヴィーナス・ビューティ」のあらすじと結末でした。
エステサロン/ヴィーナス・ビューティのレビュー・考察:生まれ変わる場所
このエステサロンではアンジェルを中心に様々な人間模様が描かれているが、総じてクリスマスを迎え年越を迎える間に、それぞれが様変わりしている。冒頭で冬こそ肌のピーリングをしようと言う話をしているが、文字通り一皮むける。マリーを筆頭にそれぞれが新しい道へと、一歩を踏み出す様子が大げさでなく自然に描かれているのが、とてもフランス映画らしいと思う。
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