ウイークエンドの紹介:1967年フランス,イタリア映画。ジャン=リュック・ゴダール監督の撮った、世の中を批判した不条理な作品。パリに住む夫婦が週末、妻の田舎に帰るだけの話で、途中で巻き込まれる狂気の世界をどうとらえるかによって賛否が分かれます。夫の肉を食ってしまうというラストも衝撃です。邦題に関してウイークエンドのイが大文字なのがこの作品の特徴と言われています。
監督:ジャン=リュック・ゴダール 出演者:ジャン・ヤンヌ(ロラン・デュラン)、ミレーユ・ダルク(コリーヌ・デュラン)、ジャン=ピエール・カルフォン(FLSO指導者)、ほか
映画「ウイークエンド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ウイークエンド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ウイークエンドの予告編 動画
映画「ウイークエンド」解説
この解説記事には映画「ウイークエンド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ウイークエンドのネタバレあらすじ:起
浮気性のコリーヌ(ミレーユ・ダルク)は、友人とSEXの話に盛り上がっています。週末を迎え、コリーヌは夫のロラン(ジャン・ヤンヌ)と共にコリーヌの実家のオワンヴィルに向かうことになります。
出発しようとすると、駐車場で隣の家の息子が近寄って来て「車がボロい」と話しかけてきます。うざがるロランが車をバックで急発進すると、隣の家の車にぶつけました。
息子がわめきだすと、母親が出てきてコリーヌと口論になり、汚い言葉を浴びせていると、今度は父親が銃を持ってきて発砲し始めます。慌てたロランはコリーヌを乗せて走り去ります。
都心部から郊外に出ると、ひどい交通渋滞になっています。途中途中に交通事故があり、全く前に進まない状況でした。ロランは対向車線をクラクションを鳴らしながら進みます。渋滞に巻き込まれた人達に非難の声を浴びせられながらも、どうにか渋滞を抜けて小さな町に入ります。
ウイークエンドのネタバレあらすじ:承
トラクターとスポーツカーが衝突事故を起こし、運転手の青年が死んでいました。同乗の彼女がトラクターの運転手に文句を言っているところに巻き込まれてしまったものの、どうにか切り抜け、再び田舎道を走り出します。
途中で事故をした車から若い女性に呼び止められます。すると彼氏が銃を持って出てきてUターンさせられ、指示通りに車を走らされます。男は「神との間に生まれた」と意味不明な言葉を繰り返し、ロランとコリーヌを草原に連れ出し祈りを捧げます。すると羊の群れが現れ、この隙に二人は車に戻り逃げ出します。
猛スピードで田舎道を走り、車2台を巻き込んだ事故を起こしてしまいます。炎上する車から怪我もなく抜け出した二人でしたが、コリーヌは「エルメスのバッグが燃えている」と嘆きます。
歩きはじめた二人は、電話ボックスを見つけますが、中では若い男が彼女に愛の歌を歌って捧げていました。この隙に男の車を奪おうとしますが、逆に空手でロランは男に倒されます。
ウイークエンドのネタバレあらすじ:転
田舎道を歩きはじめた二人は、大きな事故現場に遭遇し、多くの人が死んでいました。事故現場で服を盗んでいた時、トラックが通りかかります。乗せてもらった二人でしたが、運転手は近くの町で行われるピアノ演奏を聞くのが好きで、長い時間一緒に付き合わされます。やっと走り出し、途中で降ろしてもらい、再び歩きはじめます。
歩き疲れて座っていると、清掃車が通りかかり乗せてもらいます。清掃車の運転手は革命戦士の思想を持つ男で、聞きたくもない話を延々と聞かされ、出発して1週間、やっとコリーヌの実家にたどり着きました。
コリーヌは1週間分の汚れを風呂で流します。そして翌朝、コリーヌの母をロランが襲い後ろから首を絞めると、コリーヌが何度も腹を刺して殺します。これで二人は遺産を手に入れ、パリへと帰路に着きます。
ウイークエンドの結末
車の無い二人は、森を抜けて田舎道へ出てパリを目指します。途中でレジャーシートを敷いて、食事する家族と揉め事を起こしていると、FLSO解放戦線のメンバー達に襲われます。メンバーは家族の車を燃やし、若い男女以外を射殺し、コリーヌらは銃で脅されながら森に入ります。
やがてFLSOのアジトに着きました。男と女に分けられ、不必要な連中は殺されます。コリーヌは変な儀式を受けメンバーに入ります。逃げ出そうとしたロランは殺され解体されました。
男のメンバーは森で狩りをし、ウサギなどを仕留めています。そして別の男女メンバーは民家を襲い、人殺しと強奪を繰り返します。
アジトでは、料理人が肉を煮込んでいます。鍋の中には、森で獲った動物の肉のほかにロランの肉も入っています。コリーヌはロランの肉をメンバーと一緒に食べていました。
以上、映画「ウイークエンド」のあらすじと結末でした。
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