クロッシング・デイの紹介:2008年アメリカ映画。「今始まる壮絶なクライマックス。」「全てを賭けて、のし上がる男たちの挽歌。」と、数々のTVドラマに出演した俳優ブライアン・グッドマンが、最悪の治安と言われるアメリカ・サウスボストンで育った自らの半生を元に描いたクライムドラマです。原題「What Doesn’t Kill You」はニーチェの言葉「What doesn’t kill you makes you stronger.」(あなたを殺さなかったものがあなたを強くする)を省略したものです。
監督:ブライアン・グッドマン 出演:マーク・ラファロ(ブライアン)、イーサン・ホーク(ポール)、アマンダ・ピート(ステイシー)、ウィル・ライマン(サリー)、ブライアン・グッドマン(パット・ケリー)、ドニー・ウォールバーグ(モラン刑事)、アンジェラ・フェザーストーン(ケイティ)、ほか
映画「クロッシング・デイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クロッシング・デイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クロッシング・デイの予告編 動画
映画「クロッシング・デイ」解説
この解説記事には映画「クロッシング・デイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クロッシング・デイのネタバレあらすじ:起・生きるため
「現金輸送車を狙わないこと、そう決めてたんだ…」最悪の治安と言われるアメリカ・サウスボストンの貧民街で育った幼馴染のブライアンとポールは、幼い頃から生きるために犯罪に手を染め、生きていました。やがてブライアンは、幼馴染みのステイシーとの間に、二人の子供をもうけました。生きていくために、ブライアンとポールはギャングに身を落とします。しかし、かっぱらいと窃盗品の横流しで稼いだ金は、上納金で自分たちの手元にはほとんど残りませんでした。「こんなはした金にはもう、うんざりだぜ」ポールは不平をこぼしますが、プライドに合わない仕事は引き受けようとしませんでした。こんな独り身のポールに対し、ステイシーや子供がいるブライアンは、条件が良ければどんな仕事でも引き受けました。
クロッシング・デイのネタバレあらすじ:承・奈落
「テメエ、誰に向かってモノ言ってんだ!ガキの頃から食わしてやっきたのは誰だ」「そんなこと言ったて、ずっとクソみたいな生活だ!」「もううんざりだ!その態度、改めねえなら、こっちにも考えがある!」「クソみたいに扱いやがって!」「落ち着けよ、ポール」ついにポールは現状にキレ、二人は秘密裏に副業を始めました。それはコカインを扱う仕事でした。二人はコカインの売人から上納金を取り、その代わりに彼の仕事を保護しました。そのうち、売人から他の違法薬物についても耳よりな情報を得て、二人は手を伸ばしていきました。そんな中、ブライアンは自らもコカイン中毒に陥っていきました。
「勝手に動き回って、こっちの実入りはゼロか?」「もう、うんざりなんだよ。これまで15年も使いっ走りみたいにこき使われたのに、何も残っちゃいねえ。だから自力で稼ぐしかねえ!」「ガキを養う金がねえんだ」「こっちも同じだ。パットが怒ってる。覚悟しろ!大変なことになるぞ」これまで胴元だったパットのツレ・ジャッキーが二人の前に現れました。その夜、ブライアンは何者からに銃で撃たれてしまいました。
3発の銃弾を浴びたブライアンでしたが、幸い一命は取り留めました。ブライアンは当分、入院することになりました。それは怪我だけでなく、体がヤクとアルコールで蝕まれていたからでした。心配するステイシーをよそに、キレたブライアンは病院を脱走しました。ブライアンはコカインを求め、売人の所に向かいました。連絡を受けた相棒ポールが翌朝、駆けつけました。「このバカ野郎が!こんなザマ、俺に見せるんじゃねえぞ!お前はもっと…」ヤク中に落ちた情けないブライアンの姿を見たポールは憤りながらも、優しく連れて出ていきました。
クロッシング・デイのネタバレあらすじ:転・苦悩
「なんだ…このまま口を聞かないつもりか?勘弁しろよ。俺だって、頑張ってこの1週間、一切ヤッテない。このまま家に入れないつもりか?悪かったよ…」「今さら、謝っても遅い…」ステイシーとの仲を修復するため、ブライアンは懸命でした。そんな中、ブライアンとポールは逮捕され、5年間の実刑を受け、服役することになりました。
「刑務所ほど退屈な場所はない。昨日も今日もまったく同じ。皆、筋肉や入れ墨で弱さを隠してる。恐れに支配された一番危険な連中だ。君や子供たちを悲しませたことばかり考えてる。会いたいよ。許してくれ…」ブライアンは獄中からステイシーに手紙をしたためました。そしてあと2週間で刑期満了、出所という時が来ました。しかし、二人は問題を起こしてしまいました。ポールは家族がいるブライアンを庇うために、一人で罪を被り刑期延長となりました。
先に出所したブライアンは愛する家族と暮らし始め、断酒会にも参加し、更正しようと努めました。しかし、生活は苦しく、ギャングに戻るか、それとも貧しいながらも普通に生きていくかで、苦悩します。やがて、刑期を終えたポールが遂に出所しました。ブライアンはポールと共に再び、犯罪に手を染めていきました。「こんな金いらないわよ!」「酒を飲まないで、真面目にやってりゃ、金が入ると思ってるのか!」「子供に父親が必要だと思わないの!」「オレはこういう男だ!仕方ないだろ!」「どうしてそうやって逃げるの!」ステイシーは憤りますが、その言葉はブライアンには届きませんでした。「時間のムダはやめだ。こんな人生は終わりにする」現金輸送車の襲撃を持ちかけるポールに、ブライアンの心は揺れました。
クロッシング・デイの結末:絆
「刑務所に逃げるのか?腰抜けには見えんがな…」「もう無理なんだ…。ムショでは新しい人生に希望を抱いてたよ。バカな妄想さ…。子供たちは俺の犠牲になってる…」「我慢することはない。本物の男こそ泣くものさ。変わればいい、少しずつ」「オレがいないほうが家族は幸せなんだよ」ムショで知り合ったサリーは、普通に生きる自信を失ったブライアンの心を変えようと言葉を尽くしました。
そしてついに、現金輸送車襲撃の日が来ました。「オレはやらない。息子たちのためにもパスする」ブライアンはポールに告げました。「いいさ。そう言うと思ってたよ。子供のためだ。それがいい」ポールは涙ぐむブライアンを慰めました。二人はそこで別れました。
その後、ブライアンは禁酒を継続し、真面目な仕事に就きました。ポールは現金輸送車襲撃の罪で逮捕され、懲役50年の判決を受け、収監されました。ブライアンと息子たちの絆は日々、深まっています。
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