ピエロがお前を嘲笑うの紹介:2014年ドイツ映画。天才ハッカー・ベンヤミンの物語で、ラストには衝撃的な事実が明かされる犯罪サスペンス映画。ドイツ・アカデミー賞で6部門にノミネートされ、ハリウッドでのリメイクも決定した注目作。
監督: バラン・ボー・オダー 出演:トム・シリング(ベンヤミン)、エリアス・ムバレク(マックス)、ヴォータン・ヴィルケ・メーリング(シュテファン)、アントニオ・モノー・Jr(パウル)、ハンナー・ヘルツシュプルンク(マリ)、トリーヌ・ディルホム(ハンネ・リンドベルグ)ほか
映画「ピエロがお前を嘲笑う」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ピエロがお前を嘲笑う」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ピエロがお前を嘲笑う」解説
この解説記事には映画「ピエロがお前を嘲笑う」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ピエロがお前を嘲笑うのネタバレあらすじ:最重要指名手配ハッカーの出頭
世間を騒がせている『WHO AM I』と呼ばれる最重要指名手配ハッカー、ベンヤミンが出頭しました。彼は「捜査官ハンネ・リンドベルグにしか事実を話さない」と言い、取調室に来たハンネに、ベンヤミンの物語を語り始めます。
ベンヤミンは子供のころ、透明人間として生きながら、スーパーヒーローに憧れていました。8歳の時に母親が自殺し、父親も行方不明で、祖母と二人暮らしをしていました。彼はネットの世界に没頭するようになり、英雄的なハッカー、MRXに憧れ、リタリン薬を飲みながらハッキングをするようになります。
ピザのバイトで配達中に、中学時代の初恋の相手マリに再会します。マリはベンヤミンに気づかず、「試験問題を盗んで」と言います。マリのことをいまだ忘れられないベンヤミンは大学に侵入し、試験問題を盗もうとしますが、警備員に見つかり、警察に捕まります。
ピエロがお前を嘲笑うのネタバレあらすじ:仲間との出会い
刑の代わりに清掃活動が処せられ、その仕事中にマックスに出会います。マックスはベンヤミンをパーティーに誘い、そのパーティーで、マックスの仲間のシュテファン・パウルと出会います。
3人ともハッカーでMRXに憧れていたことから、4人は意気投合します。ベンヤミンの祖母が精神疾患で入院したことから、4人は祖母の家を拠点に、行動を共にするようになります。
ピエロがお前を嘲笑うのネタバレあらすじ:CLAY
4人はCLAYと名乗り、金融業界、製薬会社などのハッキングに成功し、世間に広く知れ渡るようになりますが、MRXはCLAYを無視します。優秀なハッカーと認められたい4人はいらだちを隠せません。
そんな中、サイバー攻撃を捜査する捜査官ハンネ・リンドベルグは、CLAYよりもフレンズというハッカー集団を追っていました。MRXへの苛立ちから、本来のハッキング目的から逸脱した行動をするようになったCLAYは、仲間の間でも意見が割れるようになります。ベンヤミンはマリを誘うも拒絶され、さらにいらだつようになります。
そんな中、MRXが捜査資料をハッキングし、「CLAYは大物扱いされていない」と公表したことから、CLAYは力を示そうと、侵入不可能といわれた連邦情報局に侵入し、ついにハッキングに成功します。ベンヤミンはこの時に、仲間に隠れて極秘資料も入手していました。
その日の夜、みんなで成功を祝うも、マリとマックスがいちゃついているのを見たベンヤミンは、家に閉じこもってしまいます。
ピエロがお前を嘲笑うのネタバレあらすじ:MRXを追う
そんな時、ハッキング集団フレンズの一人が殺されました。遺体の傍には、連邦情報局で盗まれたデータが落ちていました。それはマックスとマリに苛ついたベンヤミンが、MRXにひそかに送ったものだったのです。
世間ではCLAYが殺人を犯したとされ、その濡れ衣を晴らすために、CLAYはMRXを捕まえようと接触を図ります。しかし失敗に終わり、4人はユーロポールへ侵入し、MRXに決定的な罠を仕掛けようとします。しかし実際にはベンヤミンの正体がばれてしまい、ベンヤミンは逃走を図ります。
CLAYの拠点に戻って見たものは、マックス、シュテファン、パウルの死体でした。ユーロポールへ出頭したベンヤミンはMRXを渡す代わりに、証人保護プログラムを要求します。それを飲んだハンネの前で、ニューヨークにいたMRXの正体を暴き、警察に逮捕させたのです。
ピエロがお前を嘲笑うの結末:真実
ハンネは一躍ヒーローになりました。しかし、ベンヤミンの話に穴があると感じたハンネは、彼の生い立ちから調べ始めます。そこで知ったのは、母が多重人格者であったこと、マリはベンヤミンに再会していないこと、そしてマックス・シュテファン・パウルはベンヤミンの多重人格が生んだキャラクターで、実際には存在しない、ということでした。
多重人格者は証人保護プログラムを受けられませんが、ハンネはベンヤミンを助ける道を選びます。名前も出生も全てハッキングで変えたベンヤミンに、「気を付けて」と優しく見送るハンネでしたが、その時、本当の真実に気づくのです。
ベンヤミンは容姿を変え、船に乗っていました。横にはマリ、マックス、シュテファン、パウルがいます。それは幻想ではありません。警察やハッカー集団から逃げ切るために、母が多重人格者であることを利用し、全てハンネにそう思わせたのです。「リンドベルグは気づいているんじゃないか?」と言う仲間に、ベンヤミンは「彼女はもう気づいているよ」と笑うのでした。
以上、WHO AM I ピエロがお前を嘲笑う のあらすじと結末でした。
見事に嘲笑われたー!って感想が観終わった後に口から出たほど、嘲笑われた作品でした。え?そう来るんだーと妙に納得。ハッカーとかあんまり詳しくないし憧れも無い(あったらダメなんですが、、)自分でも夢中で楽しく観れました。その理由は、ハラハラドキドキなストーリー展開以外に、ピエロが格好いいことと音楽が無駄に格好いいからという点があったからです。Slipknotとか聴く方は特に気に入りそうな作品だと思います。