ワイルド・ローズの紹介:2018年イギリス映画。イギリス人のローズは、アメリカのナッシュビルでカントリーソングの歌手になるのが夢。しかし、彼女には犯罪歴があり、二人の幼い子供を持つシングルマザーです。彼女の母は子供への責任を果たさず歌手になることに反対します。夢を追うローズはそれの実現のために突き進みますが、子供と母の愛情に深く悩みます。『ワイルド・ローズ』は夢と彼女の母や子供への愛情の間で歌手を目指してもがき続けるシングルマザーの姿を描いた映画です。
監督:トム・ハーパー 出演:ジェシー・バックリー(ローズ=リン・ハーラン)、ジュリー・ウォルターズ(マリオン)、ソフィー・オコネドー(スザンナ)、ジェイミー・シーヴェス、クレイグ・パーキンソン、ジェームズ・ハークネス、ほか
映画「ワイルド・ローズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ワイルド・ローズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ワイルドローズの予告編 動画
映画「ワイルド・ローズ」解説
この解説記事には映画「ワイルド・ローズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ワイルドローズのネタバレあらすじ:起・歌手志望のローズの失意
イギリスのグラスゴーに住むローズ(ジェシー・バックリー)は、麻薬密売の罪で1年の刑期を終えて刑務所から出所します。囚人たちは、歌手志望のローズを応援しながら送り出します。しかし、刑務官は監視のため、ローズの足にGPS装置をつけて彼女の行動を管理します。
ローズはさっそく男に会って体をかさねます、そして彼はアメリカでカントリー歌手になるという彼女の夢を応援します。ローズは実家に帰り、母マリオン(ジュリー・ウォルターズ)と会います。そしてシングルマザーのローズは二人の幼い子供たちと久しぶりに再会します。
マリオンは、ローズがアメリカのカントリーソングの本場、テネシー州のナッシュビルで歌手になるという夢を「現実離れしている」と言います。怒ったローズは母と喧嘩します。
ローズは久しぶりに以前働いていた地元のクラブで歌声を披露しようとしますが、店は元犯罪者には歌わせないといいます。ローズは怒り狂い店で暴れ、出入り禁止となってしまいます。
その後、失意のローズは地元の資産家スザンナ(ソフィー・オコネドー)の家で、家政婦として仕事を始めます。
ワイルドローズのネタバレあらすじ:承・チャンスをつかむローズ
ローズがスザンナの家で歌を歌いながら掃除をしていると、学校から帰ってきたスザンナの子供たちが聞いています。スザンナはカントリーミュージックのファンで、子供たちから話を聞き、ローズのカントリー歌手への夢を知ります。
ローズはスザンナに、テネシーのナッシュビルに行きたいことを話し、資金援助を求めますがスザンナはお金は出せないと言います。しかし、スザンナはローズの歌が気に入り、ローズの歌を録音してBBC(イギリスのラジオ&テレビ局)にメールで送ることにします。
数日後、スザンナにBBCから連絡が来ます。BBCラジオのDJボブ・ハリスがローズにロンドンで会いたいという知らせでした。ローズは大喜びし、ロンドン行きの準備をしますが、彼女の犯罪歴による行動範囲の制限が問題になります。しかしローズは弁護士と相談の結果、裁判所でロンドンに行くための措置を勝ち取ります。
ワイルドローズのネタバレあらすじ:転・ナッシュビルに行きたいローズとスザンナの友情
弁護士と共に訪れた地元のクラブで、ローズは出入り禁止と言われていたものの強引にステージに上がって歌い喝采を受けます。
ローズはスザンナの見送りを受けて、ロンドンへ高速鉄道で向かいます。ローズは電車の中で知り合った男たちと酒を飲んで騒ぎます。その後ローズはカバンやコートを丸ごと盗まれていることに気づきます。ロンドンに着いた彼女は、体一つでBBC目指して走ります。
BBCに到着したローズは、ハリスに会います。ハリスから声を褒められたローズでしたが、自分の曲は自分で書くようアドバイスを受けます。ローズは失意のままグラスゴーに帰ります。
スザンナはローズに、パーティーを開くからそこで歌ってほしいと頼みます。スザンナはパーティー参加者から寄付を募り、ローズの夢をかなえるための資金にすると言います。そのため、当日までに練習をしっかりして完璧に歌えるように伝えます。
ローズは母マリオンに子供の世話を頼みますが、母は彼女の子供をないがしろにする態度に怒って断ります。ローズは仕方なく、知り合いに子供の世話を頼みます。しかし、子供たちもローズに放ったらかされていることに怒ります。
パーティ前日、スザンナの夫はローズに話をします。夫はローズの過去を調べており、犯罪歴があることから「スザンナのやりたいことの邪魔はしないが、子供に近づかないこと。そして今回のパーティをー最後に、もう家にくるな」とローズに伝えます。
ワイルドローズの結末:ローズのアメリカの夢、故郷と家族への愛
そしてパーティー前日、ローズの子供が自宅で遊んでいる時にタンスが倒れてきて大ケガをしてしまい、ローズたちは病院に駆けこみます。パーティー当日の朝となりますが、子供の治療のためまだ病院を離れることが出来ません。そこへ母マリオンが駆け付けます。
ローズはパーティーへ参加するため、母マリオンに子供の世話を頼みます。しかしマリオンはローズに夢よりも子供を大切にするように話します。その後マリオンはローズを見放すように子供の世話を引き受けますが、子供をほったらかしにするローズに怒りは収まりません。ローズは泣きながらパーティーのための身支度をします。
パーティ会場。スザンナは遅れてやってきたローズをステージにあげます。大勢の人が見守る中、ローズは歌が唄えません。ステージから降りたローズは、泣きながらスザンナに自分の過去の犯罪、実は幼い2人の子供がいること(子供がいることが夢への障壁になるとスザンナとローズは認識していた)などを話し、会場を去っていきます。ローズは、歌手になる夢を諦め、子供の教育に専念する生活を送ります。
ある日、母マリオンはローズにお金を渡し、子供の世話もするからナッシュビルに行けと言います。マリオンは自分も過去に薬剤師になるという夢があったが、子供ができたことで諦めてしまったこと。子供に夢を託すことで楽な道を選んでしまった後悔を告白します。そしてローズは泣きながらそのお金を受け取ります。
ローズはアメリカのテネシー州ナッシュビルへと旅立ちます。モーテルにチェックインし、夢が叶うまで滞在する予定です。しかし、ローズはチャンスに恵まれません。ナッシュビルは誰もが歌手になることを夢に見て訪れる街。ローズは街の歴史をたどる見学ツアーに参加します。そしてローズはツアーから外れ、観客の誰もいないコンサートホールに足を踏み入れます。
そしてローズは夢の舞台に立ち独唱します。楽器の調整をしていたバンドメンバーが彼女の声に合わせて伴奏を添えます。その後、会場の外で警備員が彼女に声をかけ、音楽関係者を紹介すると言いますが、ローズはアメリカでの成功は諦め、グラスゴーに帰ると言います。気持ちに整理がついたような清々しさを見せるローズは、モーテルをチェックアウトし、早々にイギリスへと帰っていきました。
1年後のイギリス。ローズは、スザンナ、マリオン、子供たちや大勢の人が見守るなか、故郷グラスゴーをテーマにした曲を熱唱します。ローズは満場の拍手を受け、彼女の歌手人生はグラスゴーと家族にあると感じるのでした。
以上、映画「ワイルド・ローズ」のあらすじと結末でした。
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