WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッドの紹介:1995年日本映画。漫才コンビの田代と金太は、バイクでトラックにぶつかり、気が付くと昭和20年の神風特攻隊の部隊の中にいました。二人はそれぞれ岸田、福元と呼ばれ、特攻死する隊員を見続けています。そしてこのやり方はおかしいと怒りをぶつける田代と、だんだん特攻に染まっていく金太との間に溝が生まれ始め…という内容の今井雅之の同名の戯曲を、自らの主演で映画化した作品です。
監督:奈良橋陽子 出演者:今井雅之(田代誠 / 岸田守海軍中尉)、山口粧太(袋金太 / 福元貴士海軍少尉)、菊池隆則(寺川中尉)、六平直政(山田貴文分隊長)、小川範子(宮下千穂)、新井つねひろ(山本少尉)、大森嘉之(清水少尉)、井田國彦(松島少尉)、志村東吾(米谷少尉)ほか
映画「WINDS OF GOD ウィンズオブゴッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「WINDS OF GOD ウィンズオブゴッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッドの予告編 動画
映画「WINDS OF GOD ウィンズオブゴッド」解説
この解説記事には映画「WINDS OF GOD ウィンズオブゴッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
WINDS OF GOD ウィンズオブゴッドのネタバレあらすじ:起
田代と金太は『お笑い名人大賞』の受賞を目指す漫才コンビです。小さなステージが終わり、田代が4500円のギャラでナンパしに行こうと、バイクに二人乗りして走り出します。勢いのあまり信号無視した二人のバイクは、トラックに衝突しました。
二人は古ぼけた殺風景な場所のベッドの上で目覚めます。よく見ると小学校の校舎で、そこは軍の基地のようでした。二人の周りに同僚たちが集まり「あの事故でよく生きていたなあ」と話しかけます。そして田代の事を岸田中尉、金太の事を福元少尉と呼びます。
状況がよくわからない二人は、同僚たちの前で漫才を始めます。最初はウケたものの、次第に噛み合わなくなり揉めはじめます。
その時、空襲が始まりました。外へ逃げる二人が見たものは、まさに戦禍でした。更にここが神風特攻隊の基地だと分かり、二人は逃げ出します。途中で若い特攻隊員に会い、話をします。そして自分たちがいるのが昭和20年の8月1日だとわかり、田代が「もうすぐ広島に原爆が落とされ、多くの人が死ぬ」と教えます。
そして再び逃げようとすると「脱走兵は見つかったら射殺されますよ」と言われ、怖くなった二人は基地に戻ります。
WINDS OF GOD ウィンズオブゴッドのネタバレあらすじ:承
話をした若い隊員が、特攻に出撃し死亡しました。家族との面会の日、福元隊員の恋人がやって来ます。田代は金太に「女を知りたかったら恋人になりきってみろ。ヤレるぞ」と金太をそそのかします。恋人の千穂に会った金太は、モジモジして上手く話せませんでした。
しばらくして二人は広島に原爆が落とされたことを知ります。山本少尉が「あんな爆弾を持つ国とまともに戦っても勝てるわけがない」と言います。それを聞いた寺川中尉は激怒し、山本少尉を恫喝します。更に寺川中尉は、松島少尉の持っていた聖書を取り上げて「焼き捨てろ」と命じます。
山本少尉と仲良くなった二人は、山本少尉からタイムスリップの話を聞きます。そこで田代が「交通事故のようなショックを与えたら帰れるんじゃないか?」と言って、金太と色々試します。何をやっても帰れないため、「ゼロ戦で激突しよう」と乗り込みます。しかしゼロ戦に乗ると、田代ではなく抜群に操縦の上手い岸田中尉の本性が出てアクロバット飛行まで披露し、拍手喝采を浴びます。
その後、仲のよかった松島、清水、山本に出撃命令が出ました。田代は寺川中尉に「国の為にムダ死にさせるのはヤメろ!」と怒鳴ります。
WINDS OF GOD ウィンズオブゴッドのネタバレあらすじ:転
寺川中尉は田代に掴みかかり、二人は喧嘩になります。田代は反乱の罪で狭い檻の中に入れられます。そのころ長崎に原爆が落とされました。そして松島、清水、山本が出撃しますが、清水のゼロ戦がエンジン不調で飛ばず、松島、清水が特攻死しました。
寺川中尉は山田分隊長に「岸田中尉を出してくれ」と直訴し、田代は解放されます。冷血に見える山田分隊長でしたが、次回の特攻出撃候補にいつも自分の名前を書いていましたが、毎回、太田隊長に外されていました。そのことを太田隊長に「私を出撃させてください。部下ばかり死んでいくのは耐えられない」と申し出ます。しかし太田隊長は「私たち二人は、最後の最後だ」と言います。
太田隊長は寺川中尉と入隊したばかりの竹田を出撃メンバーに選びます。身辺整理をする寺川中尉を見た田代は、山田分隊長に「一体、部下を何人殺したら気がすむんだ!」と怒鳴りこみます。怒鳴り返す山田分隊長に突っかかって行った田代が見たものは、松島少尉の聖書でした。
「出撃前に松島が焼き捨ててくれと持ってきたが、捨てる事が出来なかった」と自分の思いを話します。感じ取った田代は何も言わず出て行きました。
WINDS OF GOD ウィンズオブゴッドの結末
金太は千穂と丘の上で弁当を食べています。金太は思い切って千穂を押し倒し、体を奪おうとします。抵抗したもののあきらめた千穂を見て金太はやめました。千穂は「福元さんが死んでも、立派に死んだ福元さんの事は一生忘れない」と言います。
寺川中尉と竹田が特攻死しました。遂に田代、金太、清水の3人になりました。田代と金太は、治療中で出撃は出されない状態でしたが、金太が出撃志願します。そして特攻服を来た金太を田代が見つけ怒鳴りつけます。
金太は「山本さんや寺川さんだけが死ぬのは不公平だ」と言います。説得する田代でしたが、金太の意志は変わりませんでした。田代は「勝手にしろ」と言って出て行きます。
金太と清水の出撃が決まり、二人はゼロ戦に乗り込みエンジンをかけます。気づいた田代が走って金太を追いかけましたが、金太は飛び立ちました。田代は清水を操縦席から引きずりおろし、ゼロ戦に乗り込むと金太を追います。そして米軍の空母に向かい、金太が激突します。田代も空母めがけ特攻します。
その時、田代が目覚めます。横では金太が死んでいました。昏睡状態の中、意識だけが昭和20年に飛んでいました。退院した田代は、新しい相棒とステージで漫才を披露していました。
以上、映画「WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッド」のあらすじと結末でした。
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