四谷怪談の紹介:1965年日本映画。四谷怪談のバリエーションのひとつで、伊右衛門に扮した仲代達矢の熱演が見どころ。また十七代目中村勘三郎の数少ない出演映画としても貴重なものとなっている。音楽は武満徹が担当。
監督:豊田四郎 出演:仲代達矢(民谷伊右衛門)、三島雅夫(宅悦)、中村勘三郎(直助権兵衛)、平幹二朗(佐藤与茂七)、岡田茉莉子(お岩)、池内淳子(おそで)
映画「四谷怪談(1965年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「四谷怪談(1965年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「四谷怪談(1965年)」解説
この解説記事には映画「四谷怪談(1965年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
四谷怪談のネタバレあらすじ:起
裏長屋に逼塞している浪人・民谷伊右衛門は按摩の宅悦の訪問を受けます。伊右衛門と別居している妻・お岩が宅悦の経営しているチョンの間で働こうとしているというのです。すでにお岩の妹のおそではそこで仕事をしており、その紹介でした。伊右衛門とお岩は仲睦まじく暮らしていたのですが、お家断絶の時の伊右衛門の振る舞いに不満を持った岳父の四谷左門がお岩を連れて帰ってしまい、以後顔を合わせていません。妻がついに身を売るまで落ちぶれたことを知り、伊右衛門の気持ちは揺れます。衝動的に左門の家を訪れた伊右衛門は怒りに任せて岳父を殺害。
四谷怪談のネタバレあらすじ:承
一方、お岩の妹おそでに対してもとから思し召しがあった四谷家の元仲間直助は足繁くチョンの間に通いますが、中々おそでは言うことを聞きません。やがて、今は小間物屋になっているおそでの許婚の佐藤与茂七が江戸に帰ってきます。嫉妬に狂った直助は闇に乗じて与茂七を襲い、彼を殺害。その顔の皮を剥いでしまいます。それを見ていたのが伊右衛門でした。直助を脅し、与茂七の死体を左門の家まで運ばせ、何者かが左門と与茂七を殺したように見せかけます。そこへやってきたお岩とおそでは伊右衛門の策略にまんまと乗せられ、伊右衛門と直助こそが犯人だということに気づきません。
四谷怪談のネタバレあらすじ:転
邪魔者の左門が死んだため、伊右衛門とお岩は再び一緒に暮らし始めますが、暮らしは不如意なままです。さらに赤ん坊まで生まれたため、生活はさらに窮乏。しかし、高師直の家中の伊藤喜兵衛の娘お梅が伊右衛門に一目惚れ。婿入する話が決まります。そうなると邪魔なのはお岩。喜兵衛から毒薬を授けられた伊右衛門はお岩にそれを飲ませることに――。顔が醜く変形して苦しがるお岩とちょうどその場に居合わせた小者を不義密通と称して斬り殺した伊右衛門は、ふたりを戸板にはりつけ、川に流します。こうしてまんまと婿入することに成功した伊右衛門ですが、お岩の恨みが祟り、祝言の夜に錯乱して新婦のお梅を斬殺。うまく誤魔化してお梅が生きているように見せかけます。しかし錯乱状態はひどくなり、ついには狂気にかられて自死。
四谷怪談の結末
一方、共犯者の直助はおそでと夫婦同然の暮らしを送っていましたが、実は与茂七が生きていたことが判明。自分が間違えて人を殺したことを悟ります。与茂七の姿を見たおそでは自害し、復讐心に燃えた与茂七は直助を斬り殺すのです。
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