サヨナラの代わりにの紹介:2014年アメリカ映画。愛情深い弁護士の夫と、裕福な生活。そんな誰もが羨む幸せな人生を歩んでいる女性ケイト。しかし、彼女の体はALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されていました。車椅子の生活になり、新しい介護人の面接にやって来たのは大学生のベック。介護の経験がほとんどないうえに遅刻ばかりする彼女に、ケイトは不思議と親近感を覚えます。そしてある事件をきっかけに、彼らの間に介護人と患者を越えた友情が芽生えますが…。「ボーイズ・ドント・クライ」や「ミリオンダラー・ベイビー」のアカデミー賞女優ヒラリー・スワンクが製作・主演を務めた、2人の女性の心の交流を描いたヒューマン・ドラマ。
監督:ジョージ・C・ウルフ 出演者:ヒラリー・スワンク(ケイト)、エミー・ロッサム(ベック)、ジョシュ・デュアメル(エヴァン)、ロレッタ・デヴァイン(マリリン)、マーシャ・ゲイ・ハーデン(エリザベス)、アリ・ターナー(キーリー)、ジェイソン・リッター(ウィル)、フランシス・フィッシャー(グウェン)、ほか
映画「サヨナラの代わりに」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サヨナラの代わりに」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サヨナラの代わりにの予告編 動画
映画「サヨナラの代わりに」解説
この解説記事には映画「サヨナラの代わりに」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サヨナラの代わりにのネタバレあらすじ:起
35才の誕生日を迎えたケイト。彼女が開いた豪華な誕生パーティに招待された友人達は、その完璧な人生を羨ましがります。ケイトの夫エヴァンは優秀な弁護士。愛情深く、夫婦仲の良さは結婚当時と全く変わりません。しかし友人達にピアノ演奏を披露した時、ケイトの顔が曇ります。指が思うように動かないのです。それから1年半後。ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されていたケイトは、夫の介助なしでは日常生活が送れない体になっていました。ある日ケイトは、自分を病人扱いした介護人をいきなり解雇します。それを知ったエヴァンは驚きますが、彼女は新たに介護人の面接をすると言い張ります。やって来たのは、大学生のベックでした。ラフな格好で現れたベックは、言葉遣いに品がなく、言うこともあけすけ。料理もできず、介護経験もボランティアレベル。そんな彼女にエヴァンは呆れかえりますが、ケイトは「私の話を聞いてくれそう」と、ベックを雇うことに決めるのでした。
サヨナラの代わりにのネタバレあらすじ:承
ベックの私生活は荒れていました。大学の教授と不倫しながら、見知らぬ男達と一夜の関係を持つことも平気。音楽を愛し、バーのステージで歌う夢がありますが、いつも怖気づいて歌うことができません。採用が決まった夜、ベックはバーで出会った青年ウィルと一夜を共にします。ウィルは本気モードになりますが、彼女にその気はありませんでした。翌日からケイトの介助に通い出したベックですが、連日遅刻。料理もできず台所をめちゃくちゃにする彼女に、ケイトは辛抱強く「料理よりも話を聞いて」と言います。ある日、ケイトは友人達を招き食事会を開きます。彼女達のぎこちない気遣いに違和感を抱くケイト。その夜、帰宅が遅いエヴァンを待ちあぐねた彼女は、ベックに頼んで彼のタブレットを盗み見ます。そこにあったメールは、夫の浮気相手からのものでした。ベックの帰宅後、自ら階段から落ちようとしたケイトでしたが失敗。彼女からのメールで駆けつけたベックは、ケイトの深い悲しみを知ります。
サヨナラの代わりにのネタバレあらすじ:転
この家から連れ出してと言うケイトを、ベックは自宅へ泊めることにしました。ケイトは、ベックが音楽好きなことを知ります。ケイトは障害者支援センターへの入所を考えますが、ベックは反対します。「あなたが好きになってきた」と言う彼女はケイトを車に乗せ、エヴァンの会社へ向かいます。ベックのおかげで元気が出たケイトは、エヴァンに「もう一緒に暮らせない。家から出て行って」と告げ、彼の浮気相手である秘書のシンシアに「彼はあげるわ」と言い放ちます。ベックはケイトの家に住み込み、彼女の介助を続けます。ALSについての勉強にも取り組みますが、教授との不倫も続けていました。一方、ケイトはベックによって明るくなり、同じALS患者でリハビリ仲間のマリリンと親しくなります。ベックに連れられて行ったバーでウィルの存在を知ったケイトは、彼こそベックの相手ではないかと言います。「女は、自分を見てくれない人ばかり求めてしまう」。それがケイトの後悔でした。友人宅のパーティで再会したエヴァンに、改めて別れを告げた彼女は、「子供が欲しかった」とベックに思いを打ち明けて泣きます。
サヨナラの代わりにの結末
季節は変わり、親しい友人となっていたマリリンが入院したとの知らせが入ります。終末期を迎えた彼女は、呼吸器に繋がれていました。ケイトは、自分は呼吸器に繋がれて病院で死ぬのは嫌だとベックに訴えます。クリスマスが来て、ケイト宅のパーティにベックの両親が現れます。そこで彼女が大学を辞めていたことを知ったケイトは、自分のために彼女の人生を無駄にしたくないと思い、ベックに家を出て行くよう言います。ケイトは、彼女が不倫を続けていることに憤りも感じていました。傷ついたベックが去ったあと、ケイトは実の母親に介助を頼みます。しかし、賑やかな母親との同居は苦痛でしかありません。そんなある日、ベックにマリリンの訃報が届きます。彼女の夫からの手紙をケイトに届けますが、玄関に出たのはエヴァンでした。その後、ケイトは発作を起こし、病院へ運ばれます。彼女は、人工呼吸器をつけるか否かの判断をベックに任せると書いていました。病院に呼ばれたベックは、ケイトの意志を尊重して彼女を家に帰すことを選びます。ベッドの上のケイトは、「今夜は部屋に入らないで」とベックに言います。さらに、「いい人に出会って。そして、私が見ている今のあなたを、その人に見せて」と約束させるのでした。真夜中、呼吸困難に苦しむケイトを思わず抱きしめるベック。ケイトは、彼女の腕の中で静かに息を引き取ります。その後、バーのステージに立つベックの姿が映ります。彼女の傍らに立っているのはウィルでした。ベックは、ケイトへの想いを詞にして歌います。「失敗を繰り返しても 前向きに転べばその先に進める あなたがそう教えてくれた」。
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