42 ~世界を変えた男~の紹介:2013年アメリカ映画。史上初の黒人メジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの苦悩と活躍を描いた伝記映画。人種差別や隔離政策が公然と行われていた時代のアメリカ。ブルックリン・ドジャースのGMブランチ・リッキーは、タフで反骨精神を持つニグロリーグの選手ジャッキーに目をとめる。理不尽な侮辱を受けて尚懸命に野球に打ち込むジャッキーの姿は、反発していた人々の心を次第に変えていくのだった。
監督:ブライアン・ヘルゲランド 出演者:チャドウィック・ボーズマン(ジャッキー・ロビンソン)、ハリソン・フォード(ブランチ・リッキー)、ニコール・ベハーリー(レイチェル・ロビンソン)、クリストファー・メローニ(レオ・ドローチャー)、アンドレ・ホランド(ウェンデル・スミス)ほか
映画「42 世界を変えた男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「42 世界を変えた男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
42 ~世界を変えた男~の予告編 動画
映画「42 世界を変えた男」解説
この解説記事には映画「42 世界を変えた男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
42~世界を変えた男~のネタバレあらすじ:黒人野球選手
舞台は1945年、アメリカ。アフリカ系アメリカ人は不当な人種差別や隔離政策に苦しめられ、野球の場も黒人選手だけのニグロリーグに限定されていました。ブルックリン・ドジャースのGMブランチ・リッキーは、戦力強化のためニグロリーグから1人の男をスカウトします。彼の名はジャッキー・ロビンソン。オフィスにジャッキーを招いたリッキーは、まずドジャース傘下の3Aチーム、モントリオール・ロイヤルズに彼を入れることにしました。リッキーがジャッキーに出した条件は、怒りを抑えること。あらゆる面で差別を受けてもプレーでねじ伏せられる選手になれと熱弁します。同意したジャッキーはロイヤルズへ入団。1945年8月28日のことでした。ジャッキーは結婚したばかりの妻レイチェルを連れ、フロリダ州で行われる春季キャンプにやって来ます。
42~世界を変えた男~のネタバレあらすじ:激しい差別
ドジャース対ロイヤルズのオープン戦に出場したジャッキー。白人は凄まじいブーイングを浴びせ、黒人は拍手で迎えます。フォアボールで出塁したジャッキーは盗塁を成功させ、最終的に相手ピッチャーのボークでホームに帰って来ました。その後の試合でも活躍しますが、人種差別が特に酷い南部ではグラウンドから追い出されてしまうことすらありました。4月18日、3Aインターナショナル・リーグが開幕し、ジャッキーは初ホームランを放ちます。その8か月後レイチェルとの間に子どもが生まれ、夫妻は喜びに包まれました。1947年3月18日、パナマで春季キャンプが開かれます。ジャッキーはドジャースの一塁手となるため、ドジャースの監督レオ・ドローチャーから守備練習を受けました。その一方で、ドジャースの選手達はジャッキーを拒否する嘆願書を作ります。それを知ったレオは、人種など関係なく、ジャッキーが優れた選手だからこそドジャースでプレーさせるのだと諭します。それでも受け入れない選手に関しては、リッキーが直々にトレードすると言い渡しました。
42~世界を変えた男~のネタバレあらすじ:「世界を変えろ!」
功績を認められ、ブルックリン・ドジャースに入団を果たしたジャッキー。4月15日、エベッツ・フィールドでの開幕戦で背番号42のユニフォームに袖を通し、ジャッキーは試合に臨みます。4月22日、フィラデルフィア・フィリーズ戦。ジャッキーが打席に立つ度白人から罵声が飛び、フィリーズの監督ベン・チャップマンも聞くに堪えない罵詈雑言を吐き散らします。プレーに集中出来ず怒りに震えるジャッキーはベンチを下がり、絶叫して暴れました。そこへやって来たリッキーは「君が世界を変えろ!」と励まします。その後も執拗に侮辱を続けるチャップマンに、ドジャースの選手エディ・スタンキーが猛抗議します。礼を言うジャッキーに、彼は「同じチームだ、当然さ」と肩を叩きました。
42~世界を変えた男~のネタバレあらすじ:不屈の精神
その後もジャッキーへの不当な差別は続き、黒人とプレーすることを未だ嫌悪するチームメイトとの軋轢も激しくなります。リッキーやチームメイトの元に脅迫まがいの手紙が届くのもしょっちゅうでした。一方で、次第にジャッキーに歩み寄ったり、庇ったりするチームメイトも増えていました。ドジャースは6月から首位を独走し、8月20日、ブルックリンでセントルイス・カージナルス戦を迎えます。ファーストの守備についていたジャッキーは足を狙った悪意あるスライディングを受け倒れ込んでしまいました。チームメイトは憤慨し次の打者に報復してやると息巻きますが、ジャッキーはそれを制止し、あくまで野球で決着をつけようとします。彼の紳士的な態度にチームの士気は上がっていきました。
42~世界を変えた男~の結末:背番号42
カージナルスに全勝したドジャースは、次のピッツバーグ・パイレーツ戦に勝てばナショナル・リーグを制するところまで上り詰めました。1947年9月17日、運命の試合。打席に立ったジャッキーにチームメイトは声援を送りました。各地で多くの人がラジオの中継に耳を傾けています。ジャッキーはプレッシャーの中見事ホームランを放ち、ドジャースは優勝を決めます。黒人は大歓声を送り、全ての人ではないにしろ、白人もジャッキーに拍手を送りました。ゆっくりと背番号42がホームに帰って来ます。その後、ジャッキーは1947年の新人王に輝き、1962年には野球の殿堂入りを果たします。現在でも毎年4月15日にはジャッキーの偉業を称える意味で、メジャーリーグの全選手が背番号42をつけます。メジャーリーグ全球団共通の唯一の永久欠番である「42」。ジャッキーの功績を称え、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画42 ~世界を変えた男~のあらすじと結末でした。
肌の色が違うというだけで、世界中の人々から差別される。きっと映画では表現しきれないほどの苦しみや屈辱が彼にはあったと思います。彼がバットを折って叫ぶシーンは胸が痛くなりました。今何かに挑戦してる人、これから何かに挑戦しようとしてる人には是非観てもらいたい。彼の信念を貫く姿を目にしたらきっと勇気が湧いてくると思うから。