ボルケーノの紹介:1997年アメリカ映画。この作品は、カリフォルニア州緊急事態管理局局長の男性を主人公に、都市部で発生した火山活動とそれに伴う溶岩流に立ち向かう人々の姿を描くパニック映画である。主演は『逃亡者』(1993年)でアカデミー助演男優賞、ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞したトミー・リー・ジョーンズで、監督は『ボディガード』(1992年)を手がけたミック・ジャクソンです。
監督:ミック・ジャクソン 出演:トミー・リー・ジョーンズ(マイク・ローク)、アン・ヘッシュ(エミー・バーンズ博士)、ギャビー・ホフマン(ケリー・ローク)、ドン・チードル(エミット・リース)、ジャクリーン・キム(ジェイ・コールドウェル)、ほか
映画「ボルケーノ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ボルケーノ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ボルケーノの予告編 動画
映画「ボルケーノ」解説
この解説記事には映画「ボルケーノ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ボルケーノのネタバレあらすじ:1.プロローグ:ロサンゼルス危機管理局(OEM)
アメリカ合衆国の西部、カリフォルニア州最大の都市ロサンゼルスには、危機管理局(OEM)という役所があり、非常事態の時は、OEMの局長が指導権を持ちます。ある日の朝、ロサンゼルスでは、天候もよく、人々はいつもと何も変わらない生活をしようとしていました。この街では今、地下鉄を通すため工事で街の住民たちの中では、反対派と賛成派で二分されていましたが、地下鉄の工事は既に途中まで進んでいました。平穏な日々のようでしたが、しかし、その地下では異常な地殻変動が起きようとしていました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:2.最初の地震
緊急事態管理局局長のマイク・ロークは、休暇で、あくびをしながら、朝食の準備をしていました。彼は今、妻と離婚し、13歳の娘ケリー・ロークと二人暮らしをしていました。
聖ビンセント病院、午前9時13分、一人の救急患者がERに搬送されてきました。ERのジェイ・コルダー医師はその患者の対応にしようとしていました。
その時、急に地震が発生しました。時刻は9時14分でした。マイクはこの地震発生のため、休暇でしたが、出勤することになりました。ケリーを一人家に残していくわけにはいかず、マイクはベビーシッターを呼び、家を出ていきました。スタンレー通り、午前9時23分、そこでは自動車の接触事故が起こり、二人の白人警官が駆けつけました。ある黒人の若い青年が、野次馬根性でそれを冷やかし、白人警官テリーは彼に注意を促していました。地下鉄レッド線工事現場、午前9時25分、責任者スタン・オルバーは工事現場での異常がないことを確認すると、工事現場の職員たちと、この地震の震源地と震度について、賭を始めていました。カリフォルニア州地質学研究所で、地震学者エイミー・バーンズが報道関係の記者たちに、今回の地震について「震度は中震で震源地はパームデール。…数日間、本日の揺れに近い余震に近い揺れが予測されます」と発表しました。緊急事態管理局、午前9時38分、マイクの部下エミット・リースは局長席で電話を受けていました。エミットはマイクに、休暇なのにこれくらいで出勤することはないのにと言いましたが、マイクは「市長から電話があったときに、OEM 局長は釣りに行っていますと言われてはかなわんからな」と言い返しました。あいにく、市長はアスペンでスキーに行っていました。仕事の虫であるマイクがいなくても、エミットは事故に対して、早急に対応を取っていました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:3.謎の作業員の死
マッカーサー公園、午前9時47分、テレビニュースで「ロスの地盤に新たな要注意個所が発生したようです」というニュースが流れました。その時、地下水道で工事をしていると、その現場から黄色いガスが噴出して、作業員7人が謎の焼死を遂げ、1人だけ重傷で病院に搬送されました。この知らせは直ぐに、緊急事態管理局に入ってきました。不審に思ったマイクは現場に駆けつけました。報道ではガス爆発ということでしたが、工事責任者は非常用配水管に入っていて、蒸気パイプの蒸気を浴びての事故だと、マイクに言い、直ぐに報告書を出すと告げました。しかし、その死体を垣間見たマイクの不信感は拭えませんでした。そこに地下鉄工事の責任者スタンが来ました。マイクは地図を広げると、事故原因が分かるまで、地下鉄のマッカーサー公園区間の工事を止めるように要請しました。スタンはマイクの要請に答えを出さずにその場を去りました。重傷で聖ビンセント病院に搬送された作業員を、診断したコルダー医師は皮膚や服の焦げ方などから蒸気でもメタンでもなく、原因は結局分かりませんでした。不審を抱いたマイクは、公共事業局の管轄だというエミットの言葉を無視し、部下ゲイターと共に地下へ潜って調査を始めました。エミットは地上で待機していました。現場に辿り着いた二人が更に入っていくと、コンクリートの裂け目から超高温の蒸気が噴き出していることを発見しました。その時、再び地震が起きました。当たりは高温状態になり、マイクたちが着用していた防護服も溶けてきました。それと同時にその裂け目が光り出し、そこから強烈な熱風が吹き出してきました。マイクたちは必死に逃げ、間一髪で脱出しました。難を逃れたマイクは、この事の異常さを悟りました。そして、マイクは「警察を呼べ。公園から全員待避させろ。地下鉄の運行も停止。ガス、水道、電気も切るんだ。高温のガスらしいものが漏れている。危険だ。地質学者を捜せ、専門家の意見を!」とエミットに指示しました。午後2時10分、地殻活動の驚異を示すタール池で、異常なほどのガスが吹き出していました。22階建てのビバリーハイツビルが完成しました。施工主のノーマン・カルダーは、恋人である聖ビンセント病院のERで働くジェイ・コルダーを、ビルのペントハウスに招き入れました。彼は彼女にそこから見えるシーダース病院に転勤することを奨めました。危機管理局に戻ったマイクは、娘ケリーに電話をかけました。マイクはケリーとビバリーセンターに行く約束をしていましたのですが、それが無理そうになったことを告げました。マイクは、ガスの責任者から文句を言われた上に、元妻のウェンディーから娘を一人家に残したことを責められました。その時、地下鉄工事の責任者スタンと、地震学者エイミー・バーンズが口論をしながら入ってきました。エイミーは「あの地域は地盤がよくない。…爆破工事は危険よ」と言い張りましたが、スタンは「トンネル内に危険はない。それを否定できる証拠が?それがない限り、乗客の足を奪うつもりはない」と言って、出ていきました。そんな彼の態度に苛立ったエイミーは、マイクをマッカーサーパークに連れて行きました。そして、公園の池の水温が異常に上がっているのは、地熱現象でしかありえないとマイクに告げました。地熱現象にピンとこないマイクに、エイミーは地熱現象とは地殻に亀裂が入って、そこから溶岩(マグマ)がその隙間から噴出しようとすることだと丁寧に説明しました。マイクはその説明を聞きましたが、あまり信じませんでした。そんなマイクにエイミーは憤りを覚え、彼女は彼から原因の証拠となるデータを掴むために調査をさせてほしいと頼みましたが、マイクは「危険すぎる」と言い、却下しました。しかし、エイミーは密かに明朝4時に同僚レイチェルと調査することにしました。微震は続いていました。その日の夕暮れ時、タール池では浮かべていたゾウの模型などが池の中に沈んでいっていました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:4.早朝の激震、飛び交う火の玉
明朝、午前5時10分、いつも通り、地下鉄は運行していました。4時にエイミーは密かにレイチェルとマッカーサー公園の地下に潜り、調査を始めていました。レイチェルは壁に硫黄みたいなものが張り付いているのを発見し、周辺が黄色く染まった切れ目を見つけ、その周辺の物質のサンプルを採取していました。午前5時14分、パームデールまで22km看板が揺れ、突如として大地震が発生し、ロスの各地が停電しました。運行していた地下鉄は、トンネル内で落盤事故が発生、運転手は非常停止をかけました。調査をしていたエイミーとレイチェルも、その大きな揺れに翻弄され、レイチェルはその切れ目に落ちそうになりました。エイミーは彼女の手を握り、助けだそうとしましたが、その下に黄色くドロドロとしたものが出てくると、超高温の蒸気が噴き出し、レイチェルはその中に落ちて消えてしまいました。エイミーは直感でこれはマグマだと思いました。午前5時16分、危機管理局も停電になりましたが、非常用発電を使い、機能を取り戻しました。少しパニック状態になっている係員に、出勤してきたエミットは「5分後に部長会議を開く」と言って、係員に冷静さを取り戻すようにしました。ウィルシャー大通り、午前5時17分、警察、消防署とも連絡不能の状況下で、マイクは娘のケリーを車に乗せ、危機管理局へ向かっていました。するとタール池の辺りで、突如、次々にマンホールが飛び、蒸気が天高く噴き出しました。すると、空から灰のような白いものと、石が降ってきました。タール池からは信じられないほど大きな黒煙が噴き出し、そこから焼けた岩が降り、池の水は沸騰し、ついには池の中から赤い炎のようなものが噴出し、火の玉がいくつも飛び出してきました。そして、その火の玉が街の建物へ落ち、爆発を起こし、あちらこちらで大火事が発生しました。マイクはこの事を危機管理局のエミットに報告し、地質学者のエイミーを直ぐに呼ぶように指示しました。その頃、エイミーは1人、公園の穴からようやく脱出したところでした。エイミーは地上の異様な雰囲気を感じ、池の水を懐中電灯で照らして見ると、水は沸騰していました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:5.大爆発、流れ出す溶岩
地下鉄指令センター、午前5時28分、スタンはマッカーサー公園近くを運行中の4号車とだけ、連絡がつかない状態でした。車内温度は11度も高い状態でした。スタンはチームを編成し、現場に行く決断をしました。地下鉄内は真っ暗で、熱い状態でした。街の各地で混乱が生じていました。ERの必要性を感じたジェイ・コルダー医師は、病院へ車を走らせていました。消防車が何台も現場に向けて走っていましたが、その1台に火の玉が当たり、消防車が炎上・転倒し、消防隊員1人が道路に投げ出されました。間一髪でブレーキを踏み、追突を免れたコルダー医師は、すぐに車から降り、隊員の応急処置に走りました。マイクが火事から逃げ出してきた住民たちを手当し、落ち着かせようとしながら、危機管理局のエミットに指示を出していました。ウィルシャー大通りの公園付近の商店街では、略奪行為が発生していました。州兵に出動命令が出てロスに向かっているようでした。そこには疲れ切り、同僚レイチェルを助けられなかったことを悲しむエイミーがいました。彼女はそこで空から灰が降ってきていることに、気付きました。そして、見上げると、タール池のほうで噴火が起きている光景を目にしました。レイチェルはタール池の方に行きました。各地では消防隊員たちが全力で消火作業に当たっていました。マイクは、偶然、コルダー医師が消防隊員の応急処置している現場に遭遇しました。マイクはケリーを車に残して彼女と負傷者の救出に奔走しました。しかし、突然、断続的に起きていた蒸気の噴出が止まり、一瞬の静寂の後、地震が起こり、次の瞬間、タール池が爆発、その空気の衝撃で周囲のビルのガラスが砕け散りました。タール池が火山のようになり、そこから真っ赤に燃える溶岩が流れ出てきました。火口からドロドロと流れ出し、ウィルシャー大通りに流出してきた溶岩は、ケリーの車に迫ってきました。ケリーは車から出ましたが、足がすくんで逃げられませんでした。そんなケリーに火山弾が降ってきました。それはケリーから外れましたが、飛び散った溶岩で彼女は足に火傷を負いました。マイクはケリーの足を消火して抱き抱え車の上に非難しましたが、その車に溶岩流が周囲から迫ってきました。マイクは咄嗟に怯えるケリーを励ましながら、車の上から必死でジャンプをして、その場を逃れました。溶岩流で街は猛火に包まれ、消火活動は間に合わず、犠牲者は出る一方でした。マイクは、エミットに現場から次々に指示を送りました。マイクは陣頭指揮をとるため、嫌がるケリーをシーダース病院に向かうコルダー医師に託して、娘と一端、別れました。溶岩流はウィルシュターからスタンレー通りへ流れていきました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:6.レッド線トンネルでの悲劇
スタンレー通り、午前5時47分、そこはもう地獄のようで、街は炎に包まれ、火の玉がそれからいくつも降ってきました。そこへ火山学者のエイミー・バーンズが合流し、マイクと共に溶岩との戦いに挑んでいく。マイクはエミットに「非常事態宣言。連邦政府に救援要請を。エア・タンカーにも出動要請、空から放水させるんだ!」と指示をしました。
そこにようやく、エイミーが到着しました。現場を見て驚くエイミーですが、飛んできた火山弾を見て、消防士たちにその逃げ方を教えました。エイミーはマイクを見つけ、駆け寄りました。マイクは横倒しになっている1台のバスに目をつけました。その近くにいた警官たちに声をかけ、周囲の消防隊員の協力を得て、バスを移動させて溶岩流を少しでもせき止めるダムをつくりました。マイクはエイミーの助言に耳を傾けていると、倒れた1人の男を見つけました。そこには溶岩流が迫っていました。マイクとエイミーは2人でその男を助けようとし、消防車の梯子車を横に動かして、それにその男を乗せ、マイクとエイミーは梯子車にしがみつき、辛くも脱出に成功しました。勢いを増す溶岩流を何か頑丈な物で一端塞き止め、そこへ空と陸から大量の水をかけて、冷やして固まらせるという案を提案しました。警察署や消防署や街中の人々をかき集め、立場や人種を越えて協力し合い、車やアスファルトなどの頑丈で重い瓦礫を掘り返し、一時しのぎですが堤防を作っていきました。そこにスタンレー通りのあの黒人の若い青年が、消防士に消化活動の救援を要請していました。それを見た白人警官テリーは、彼に手錠をかけ、拘束しました。一方、地下鉄のほうでは、スタンとチームがようやく止まっていた地下鉄を発見しました。直ぐさま、スタンとチームのメンバーは乗客の安否を確認し、救出活動に入りました。スタンは地下鉄の線路の上を通って来る燃えさかる溶岩流を目にしました。急いで逃げなければなりませんでした。運転手だけが奥で意識を失い倒れていました。スタンは運転手を抱え上げると、逃げようとしましたが、地下鉄は炎に包まれ、床は高温状態で靴の底が溶けていきました。それでもスタンは諦めず、神への祈りを捧げながら、運転手をなんとか出口まで運びましたが、その下には燃えたぎる溶岩流が流れ出ていました。運転手を抱えたままスタンは溶岩流の中に飛び込むと、すぐに最期の力を振り絞り、運転手を溶岩流の外にいるチームメンバーに放り投げました。運転手の命は助かりましたが、スタンは溶岩流の中で炎に焼き尽くされてしまいました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:7.防壁で溶岩流を止める
シーダース病院では負傷者が続々と搬送され、病室は満杯状態でした。負傷者は病院の外、道路まで溢れ、医師が負傷者を手当に奔走し、まるで野戦病院のようでした。ケリーもコルダー医師と到着し、手当を受けました。マイクは現場でそこにいた全員を統率しながら、全員の一致団結を求め、彼らの働きで溶岩流を食い止めながら、土木会社から持って来させた「Kレイル」というジャージー・バリアをチームになって運びました。しかしそれは非常に重く、運ぶには人員が1人でも多く必要でした。白人警官テリーに手錠をかけられたスタンレー通りの黒人青年は、別の警官に手錠を外されました。彼はみんなの必死の作業を見て、一緒に力を合わせて、Kレイルを運びました。全員一致の協力で、高さ2mの堤防を何とか作り上げました。子供はビバリーセンターに避難させていました。両親とはぐれたある男の子トミーを、コルダー医師はケリーに託し、ビバリーセンターに行くように指示しました。その頃、エイミーはマイクに溶岩流が地下のトンネルを移動しているということを告げました。ただ、マイクは現場の指揮で精一杯でした。エイミーは自分でその移動を確かめに行きました。ビバリーセンター、午前6時18分、赤十字の手で救急避難所が設営されていました。ケリーはトミーとそこに避難してきた子供たちの面倒を見ていました。Kレイルでダムを造った現場では、マイクは消防車でそれを倒れないようにして、放水を止めさせ、溶岩流がある程度まで溜まるのを待ちました。溶岩流がKレイルの所までに達し、その圧力でKレイルを押し下げてきたとき、多量の水を積んだヘリが何機も上空に来たのを見たマイクは、溶岩流への消防車から一斉放水を開始させました。それに合わせて、上空のヘリからも水が放水されました。放水で次第に溶岩流は黒く冷え固まり、辺りはその水蒸気で真っ白に覆われました。日が昇り始めた頃、ようやく溶岩は完全に冷え固まり、流れが止まりました。その様子を見た人々は作戦の成功に大喜びしました。スタンレー通りの黒人青年は、白人警官テリーに声をかけてきました。テリーは彼を見ると、消防署長にスタンレー通りの火事の消化に至急行くように指示しました。テリーは消防車に乗って自分の街に帰っていく黒人青年を静かに見送りました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:8.トンネルを流れる溶岩流
別行動を取り調査していたエイミーはマイクに連絡を入れました。エイミーはマイクに今までの噴火はまだ本当の噴火ではなく、本当の噴火は、地下鉄のトンネルを流れる溶岩流が、ケリーを預けた先のシーダース病院辺りで噴火すると告げました。それを聞いたマイクは、エイミーの元に駆けつけました。ウェスタン通り交差点、午前6時52分、マイクはエイミーと合流し、地下鉄のトンネル内に、ビデオカメラを入れて、溶岩流がどれくらいの速度で移動しているかを調べました。溶岩流がトンネル内を通った瞬間、強烈な熱風が噴き上がり、2人ははじき飛ばされました。2人は溶岩流がトンネルを流れていくのを目撃しました。車内に戻り、エイミーはビデオ映像から、溶岩流の速度を計算しました。トンネルの終点はビバリーヒルズセンターの真下でした。そこにはマイクの娘ケリーや多くの負傷者が運ばれているシーダース病院がありました。エイミーの計算ではそこまで約30分でした。マイクは30分で何ができるか、必死で考えました。シーダース病院、午前7時、スタッフや患者の緊急避難が始まりました。ケリーは子供たちの面倒を見ていましたが、トミーを見失ってしまい、彼を大急ぎで探しに行きました。マイクはエイミーとシーダース病院へ急行しました。そこの地形から溶岩流は病院の方向へ確実に流れることを知りました。残り時間は20分でした。病院にいる大勢のスタッフや患者を時間内に全員逃がすことは不可能でした。この絶体絶命の状況で、マイクは後ろに巨大なコンクリートビルである完成したばかりのビバリーヒルズセンターがあることに気付きました。マイクは、このビルを爆破して倒してダムを作り溶岩流をせき止め、爆薬で巨大な溝を掘り、海に繋がっているパロマ運河に直結させて、溶岩流を強制的にパナマ運河に流し込み、太平洋へ誘導するアイデアを思いつきました。しかし、それには複雑な計算や爆薬の設置場所などが必要で、無謀な賭けでもありましたが、もう時間的にもそれしかありませんでした。マイクの案に賛同した人々は、早速行動を開始しました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:9.大噴火、崩壊するビル
ビバリーヒルズセンター地下、午前7時18分、ケリーはトミーを探して走り回りました。マイクから娘のケリーを探すのを頼まれたエイミーは、名刺をもらったコルダー医師を探し当て、ケリーの居場所を聞きました。エイミーはケリーがビバリーセンターにいることを教えてもらいました。エイミーは彼女を探しに行きました。シーダース病院で救急治療をしているコルダー医師に、恋人ノーマン・カルダーはさっき避難するように電話をしたが切られたので、直接会いに来ました。恋人ノーマンの「他人のために死んでもいいのか!」という声に、コルダーは「もう答えているでしょ」と言って負傷者の治療に専念しました。その姿を見て、ノーマンは呆れて、その場を去っていきました。地震が始まり、マンホールから熱い蒸気が噴き出してきました。そして、溶岩が病院の下にまで達し、とうとう噴火が起き、溶岩流が吹き出してきました。ビルの爆破員はセットを終了したチームから撤退を始めましたが、1人地震でビルの鉄骨に脚を挟まれ、動けなくなりました。チームのメンバーは助けようとしましたが、鉄骨は動かせませんでした。挟まれ動けなくなった隊員は、メンバーに逃げるように指示しましたが、メンバーは逃げず彼と死を共にする決意をして、「点火準備よし」と言いました。そして、点火が始まりました。その時、ビバリーヒルズセンターにマイクは1人の男の子を見つけ、トランシーバーで点火を待つように指示しましたが、聞こえず点火は続きました。そこに、その男の子トミーを見つけた娘ケリーが現れました。マイクは必死でトランシーバーで「爆破、中止!」と連呼しましたが、爆破は続きました。マイクはトランシーバーを投げ出すと、ケリーのもとに全力で走って、助けに行きました。ビルの爆破が始まり、ビルは倒壊し始めました。しかし、マイクは噴煙の中、ケリーのもとに全力疾走し、ケリーと男の子を抱きかかえました。その様子を遠くからエイミーが見ていました。
ボルケーノのネタバレあらすじ:10.太平洋に流れる溶岩流
噴出した溶岩流は、爆破でできた溝を火の川となって通り、パロマ運河を通り、太平洋へ流れ込んでいきました。マイクの作戦は、賛同した人々の一致団結と身を挺した者たちの尊い犠牲もありましたが、成功しました。エイミーはマイクを探しました。すると瓦礫の中から、マイクとケリーと男の子トミーが出てきました。エイミーは大喜びしました。緊急事態管理局で指揮をとっていたエミットも、マイクと娘さんが無事である報告を聞き、ほっと一安心しました。人工衛星からの映像で、この火山噴火は終息に向かい、溶岩の流出も止まっていくことが確認されました。死者は約100名、負傷者数数千名、被害総額は数十億ドルと大きな災害でしたが、奇跡的作戦を終えたマイクは、エイミーと称賛し合いました。
ボルケーノの結末:エピローグ:「みんな同じ顔だね」~全てを洗い流す雨~
みんな灰と粉塵で顔や体中、真っ黒でした。トミーはお母さんを探そうとみんなの顔を見ると「あの人たち見て。みんな同じ顔だね」と抱きかかえてくれていた警官に言いました。すると、空から全てを洗い流すように、雨が降ってきました。その直後に来たマイクの愛犬マックスを連れてきたエミットに、「君がやれ。私は休暇中だ。家に帰る」と言い、事後処理を頼むと、エイミーの乗る車にケリーと愛犬マックスと乗って、家に帰りました。「火山データ、ロサンゼルス・ウィルシャー火山、状況、現在も活動中」という報告で幕は閉じました。
「ボルケーノ」感想・レビュー
-
つまんなかった。噴火してからずっとピーク。パニック感薄め。規模が小さい、?
-
小1の時にお父さんと初めてこの映画を見て、初めて火山の存在を知りました。
さらに、最後あれが火山になってしまうオチは面白くてたまりません -
バスの屋根から流れ落ちる黒い液体が何だか判りませんでした。
-
テレビで放送されていたものを見たので、どういったタイプの作品なのか知らないまま作中で度々蒸気やマグマが吹き出した後、蒸気や光が吸い込まれるように消える表現があり、噴火は何か不思議な力や未知の生物によって引き起こされたのではないかと考えていましたがそんなことは無く。意図の分からない演出だと感じました。
火山の大噴火によるパニックを描いた映画です。街一つを壊滅状態に追い込むほどの溶岩流が発生し、数多の人々が死んでいきます。その中で溶岩流を食い止めるため立ち向かう主人公たち、そして人々を救うため自らの命を懸ける救助者たちなど、かっこいい男たちが多数登場します。死に様までかっこよく、本作はパニック映画の傑作と言っても過言ではありません。