大洗にも星はふるなりの紹介:2009年日本映画。憧れのマドンナに恋い焦がれる男達5人が、マドンナをめぐって妄想バトルを繰り広げる様子をコミカルに描いた恋愛エンターテイメント・ドラマ。最後に発覚する思いがけない展開と、憎めない男達の友情に、どこか温かい気持ちになれる作品です。
監督:福田雄一 出演:山田孝之(杉本)、山本裕典(松山)、ムロツヨシ(猫田)、小柳友(仁科)、白石隼也(林)、ほか
映画「大洗にも星はふるなり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大洗にも星はふるなり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
大洗にも星はふるなりの予告編 動画
映画「大洗にも星はふるなり」解説
この解説記事には映画「大洗にも星はふるなり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大洗にも星はふるなりのネタバレあらすじ:起
夏の間、大洗にある海の家で一緒にアルバイトをしていた杉本(山田孝之)、松山(山本裕典)、猫田(ムロツヨシ)、仁科(小柳友)と林(白石隼人)ら5人の男と、ヨシミと江里子(戸田恵梨香)の女性2人。
8月31日をもって海の家は終了となり、みんなで打ち上げをすることになりました。しかしそこには、林と女性陣の姿がありません。杉本と松山、猫田、仁科とマスターの5人で先に打ち上げをすることとなり、その時に「この海の家から恋が生まれたカップルがたくさんいる!」と言うマスターの話に、杉本たちはそわそわし始めます。
するとマスターが杉本たちに目をつぶるよう指示し、「この中でヨシミちゃん、もしくは江里子ちゃんと付き合っている人は手をあげて!」と言いました。男たちは首を傾げながらも全員が手をあげて、マスターは驚くのでした。
こうして海の家は閉まり、それからクリスマスイブの日になりました。暗い海の家に仁科の姿があります。そこへなぜか松山もやってきました。彼らはお互いに何か隠しごとをしている雰囲気です。そこへ猫田もやってきました。猫田は、同じバイト仲間だった江里子から手紙を受け取りやって来たのだと得意げに話しだすのですが、実はその手紙を受け取ったのは猫田だけではなく、仁科と松山も同じ内容の手紙を受け取っているのでした。
手紙の内容は、“まだ海の家残ってるみたいですよ。もしよかったら、イヴの日にまたそこで会いたいな”と書いてありました。三人が混乱していると、そこへタキシードを着てバラの花束を持った杉本が現れます。ついにはマスターも現れ、本人不在のまま江里子への猛烈な自己アピール合戦が始まりました。
大洗にも星はふるなりのネタバレあらすじ:承
すると、自治体から依頼を受けた弁護士の関口(安田顕)がやってきます。彼は「この海の家に撤去命令が出ています。直ちに海の家を撤去してください!」と命じます。しかし5人の男たちは明日まで待ってほしいと頼み、弁護士の命令には全く従わず、再び江里子の争奪戦を繰り広げるのでした。
すると話はヨシミのことになります。みんなのマドンナ的な存在だった江里子とは反対に、不細工だったヨシミの悪口が始まりました。するとなぜかぎこちなくなる猫田。実は彼は、みんなに内緒でヨシミと付き合っていました。そのことを知った仁科たちは、猫田に不細工だと言ったことを謝ります。「猫田さんにはヨシミちゃんがいるのだから、彼女の共に戻ったほうがいですよ。」と言われた猫田は、素直に海の家を後にします。
このしょうもない一連のやり取りを見ていた関口は、江里子を愛していた度合いではなく、彼女から一番愛されていた男こそが、彼氏として選ばれるにふさわしい男ではないかと発言します。それを聞いた男たちは、今度は自分がいかに江里子から愛されていたかということを、こぞって主張し始めました。
杉本は、夜の浜辺で江里子と二人で過ごした話。松山は二人でデートしたこと、仁科は温泉に行ったことなどを話しました。しかし男たちの話はどれも思い込みが激しい内容ばかりで、話を聞き終えた関口は話の矛盾を見つけるなどして、弁護士らしく相手を論破していきます。そこへ諦めきれずに戻ってきた猫田も含めて、江里子にふさわしい男はいないと断言する関口。
大洗にも星はふるなりのネタバレあらすじ:転
彼は、男たちの話を聞いているうちに、見たこともない江里子に好意を持ってしまいます。なんと、江里子は関口の理想のタイプに限りなく近い女性だったのです。思いがけずライバルが増えたことに、パニック状態に陥る男たち。男たちが騒然とする中、江里子が大洗の駅に到着したという連絡が、仁科の携帯にメールで来ます。
間もなく江里子が来ることを知った男たちは、最後のライバルの蹴落とし合いに白熱。するとアメリカに行くことが決まっていた松山が、日本を発つ前に江里子とデートがしたいと言い出します。みんなの同情をひこうとした松山ですが、猫田の彼女・ヨシミもやって来るとわかり、男たちはどう誤魔化すかで話が盛り上がります。
そんなことはどうでもいい松山は、どうにか話を自分のことに戻し、江里子と一緒にアメリカに行きたいと言いました。松山の気持ちを知った杉本は、身を引こうとします。海の家で一緒に頑張った仲間への餞別だと言う杉本にマスターも乗っかり、みんなが松山に江里子を譲ることで決まった時に、外に林がいるのを見つけました。
林も江里子からの手紙を受け取ってきたものだと思った男たちは、これまでの話を林に伝え、留学する松山に江里子のことは譲ろうと伝えます。
大洗にも星はふるなりの結末
久しぶりに集まった男たちは、海の家で過ごした頃の懐かしい思い出話に花が咲きます。すると急に不安になった松山が、告白したところで受け入れてもらえるかと心配を口にします。急遽、告白の練習をすることとなるのですが、そこで林が自分は余命僅かの重い病気を患っていると告白。
脳の病気で、手術をしても助かる見込みはない林は、死ぬまでにもう一度江里子に会いたいと思い、海の家へやってきたようでした。するとそれまで江里子は松山に譲ると言っていた男たちが、余命わずかな林に彼女のことを譲ると言い出します。
しかし弁護士の関口は、みんながもらった手紙は林が書いたものだということを見抜いていました。命を懸けた手術の前に、仲が良かったバイト相手に会いたかった林。自分のためにみんなが集まってくれるはずはなく、江里子の名前で手紙を出せば、みんながもう一度集まると考えたのでした。
「この海の家もなくなるんですよね…」と悲しそうに話す林に、杉本は「ここは永遠になくならないよ。」とやさしく声を掛けます。すると関口が、命を懸けた手術に挑む林のために、一役買うことを約束してくれました。そんなこんなで江里子がやってきます。林の命を懸けた告白は、江里子の「彼氏がいるの。」の一言ですべてが終わってしまいました。
夏が来ました。海の家は撤去されることなく、まだ残っています。ヨシミと結婚した猫田、仁科、そして杉本がアルバイトとして働いています。
そこには林の姿もありました。彼が余命僅かの病気を患わっていたというのは勘違いで、医者が言った「どうしよう…」を“脳腫瘍”と聞き間違えていただけでした。江里子からは、「結婚しました!」とハガキが来て、こうしてこの夏も男たちはまたまた海の家で仲良く楽しくバイトに励むのでした。
以上、映画「大洗にも星はふるなり」のあらすじと結末でした。
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