戸田家の兄妹の紹介:1941年日本映画。小津安二郎監督が初めて大家族における親子関係を描いた名作。「東京物語」など戦後の作品の先駆けとなった。当時の松竹の看板スターが共演し、大ヒットを記録。キネマ旬報ベストテンでも1位を獲得。
監督:小津安二郎 出演:佐分利信(昌二郎)、高峰三枝子(節子)、葛城文子(母)、斎藤達雄(進一郎)
映画「戸田家の兄妹」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「戸田家の兄妹」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「戸田家の兄妹」解説
この解説記事には映画「戸田家の兄妹」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
戸田家の兄妹の予告編 動画
戸田家の兄妹のネタバレあらすじ:起
麹町の戸田家のお屋敷で、戸田家の当主・進太郎がその妻の還暦祝いを催し、長男の進一郎とその妻の和子、未亡人である長女の千鶴、次女・綾子と夫の雨宮、末っ子の節子、それにまだ独身の次男・昌二郎が集まっています。記念写真を撮った後、銀座で会食。進太郎はほろ酔い気分で満足そうでしたが、そのうち気分が悪くなります。結局、そのまま彼は他界。母の祝いに引き続き、子供たちは父親の葬式を執り行う事になります。
戸田家の兄妹のネタバレあらすじ:承
進太郎が死ぬとかなりの額の負債があることがわかり、そのために麹町のお屋敷は処分され、住む家のなくなった母と節子は田園調布にある進一郎の家へ引き取られます。しかし、彼の妻・和子は彼女たちが同居することに不満顔です。案の定、同居生活を始めると和子は義母と節子に対して邪魔な居候だと言わんばかりの態度を見せ始め、2人とも働いて自立することを考え始めます。やがて、和子と節子のいさかいが絶えなくなり、進一郎は長女・千鶴に彼女たちを預かってもらうよう懇願。とりあえず千鶴は承知します。しかし、働きたいという節子の意見にも千鶴は反対、おまけに子供の教育にからんで母親とも口論となります。
戸田家の兄妹のネタバレあらすじ:転
結局、子供たちの家では邪険にされると知った母親と節子は鵠沼にある別荘に住むことにします。わびしい住まいで、かつての麹町の暮らしとは比べ物になりません。しかし、誰にも文句を言われない事で2人は満足でした。やがて進太郎の一周忌の日が来ます。1年前と同じように家族全員が集まりましたが、ちょうどずっと会社の天津支店に転勤し、日本を留守にしていた昌二郎も久しぶりに帰国しています。
戸田家の兄妹の結末
彼は母親と節子がなぜ鵠沼の別荘に住んでいるのか疑問を覚え、兄や姉を詰問。2人を邪険に扱っている実情を知って激怒し、口を挟んできた雨宮や綾子に平手打ちを食わせます。そして進一郎や千鶴も部屋から追い出した上で、泣いている母と節子を慰めるのです。天津に戻る昌二郎は決心し、母と節子を連れてゆくことにします。節子の女友達との結婚話も持ち上がりますが、それには照れて返事をしません。母と節子はやっと落ち着いた気持ちになります。
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