ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたちの紹介:2016年アメリカ映画。ジェイクは死んだ祖父がかつて過ごしたウェールズの島を訪れる。そこには様々な不思議な能力をもつ子供たちと、子供たちを庇護する強くて不思議な女性、ミス・ペレグリンがいた。だが、そこにも危機が迫っていた。子供たちが力を合わせて怪物たちと戦うファンタジーアクション映画。ティム・バートン史上最も奇妙な物語です。
監督:ティム・バートン 出演者:エヴァ・グリーン(ミス・ペレグリン)、エイサ・バターフィールド(ジェイク)、サミュエル・L・ジャクソン(バロン)、エラ・パーネル(エマ)、ジュディ・デンチ(アヴォセット)ほか
映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたちの予告編 動画
映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」解説
この解説記事には映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のネタバレあらすじ:祖父の死
2016年。フロリダに住むジェイクは友達のいない少年。祖父エイブの様子がおかしい。アルバイト先の年長の同僚であるシェリーの自動車に乗せてもらって祖父エイブの家に行く。祖父の家は荒らされ、祖父は外に倒れていた。祖父はある島にいくようにジェイクに言い残して息を引き取る。その時ジェイクはシェリーの背後にモンスターを見る。シェリーが発砲するが彼女にはそのモンスターは見えなかった。モンスターを見たなど言いだした息子を心配して両親はジェイクを精神科医のゴラン先生に診せる。ジェイクは大好きだった祖父のことを話す。古い写真を見せて彼がミス・ペレグリンの家で共に過ごした不思議な能力のこどもたちのことや様々な冒険の話をしてくれた。それは作り話だと思われていたが…。 ジェイクのおばが、祖父からジェイクに遺された詩集を見せる。そこにはミス・ペレグリンから来た最近の絵葉書がはさまっていた。彼女は実在していた。ゴラン先生の薦めもあって、野鳥の研究家である父といっしょにジェイクはハガキが差し出されたイギリス、ウェールズにある島を訪れる。
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のネタバレあらすじ:奇妙な子供たち
宿についてから島の反対側のミス・ペレグリンの家を訪れる。ところが、その家は廃墟だった。1943年9月3日の夜のドイツ軍の空襲で焼かれ子供たちも死んでしまったと宿屋の経営者の父親が話した。でもどうしても気になるジェイクが一人で家を再訪すると不思議な子供たちが現れる。逃げたジェイクは転んで気絶する。目覚めるとそこにいたのは祖父の古い写真に写っていた子供たちだった。ジェイクは彼らにしたがって「ループ」に入る。そこは同じ島だが、まだ1943年9月3日だった。子供たちはそれぞれ、祖父が話してくれたように、怪力だったり、体が透明だったり、手から熱を出せたりと不思議な能力をもっていた。そうした、世間に受け入れられない異能の子供たちを保護しているミス・ペレグリンは「インブリン」という種族で、鳥になることができると共に、同じ一日を繰り返すループを設定することができる。彼女のこの島のループでは永遠に1943年9月3日が繰り返され誰も年を取ることがないのだ。ジェイクが島に来たということは子供たちの一人だったエイブが死んだことを意味するのだが、ジェイクは歓迎されて楽しい時を過ごす。宙に浮かぶのでいつもは鉛の靴を履いているエマと互いに思いを寄せ合うようになっていく。
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のネタバレあらすじ:迫る危険
ペレグリンの家を去るときにジェイクは祖父からペレグリンに宛てて出された手紙を失敬してしまう。その手紙から彼はペレグリンや子供たちが何らかの危機にさらされていることに気付く。父親の眼を盗んで次にループに入った時に徐々にその危機が明かされていく。ミス・ペレグリンと暮らす子供たち同様の異能者だったバロンたちは、インブリンたちを殺してその力でループなしに永遠の命を勝ち得ようとしたが失敗し、かえって「ホロー」というモンスターになってしまった。ホローは異能者たちの目玉を食べるとだんだん元の姿に戻っていく。ホローは誰にも見えない。だが祖父エイブだけはホローを見る特殊能力をもっていてその力を使ってホローたちと戦っていたのだった。そしてその能力はジェイクに受け継がれていた。インブリンの一人、ミス・アヴォセットの2016年のループにバロンが侵入して子供たちを殺し、ミス・アヴォセットがミス・ペレグリンの元に逃げてきた。バロンは再びインブリンをつかって不死になるための実験をしようとしていることがわかった。ミス・ペレグリンは島を出て新しいループを設定することを決意する。ループを出たジェイクは島に既にホローが来ていることに気付く。家畜や宿の経営者の父親が殺されているのだ。ところが危機を告げに再びループに入ったジェイクを鳥類学者の姿をしたバロンがつけてきてジェイクをつかまえる。ゴラン先生もバロンの変身だった。ペレグリンに近づくためにジェイクを利用したのだった。
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」の結末:バロンとの最後の戦い
ジェイクを人質にされてミス・ペレグリンは鳥の姿になってバロンに捕まってしまう。人間の姿に戻ったミス・アヴォセットやジェイク、子供たちは家に立てこもってホローとの戦いに備える。だが、突然壁を破って一体のホローがミス・アヴォセットを飲み込んでしまう。子供たちは能力を駆使して家を逃れるが、空襲で家は焼けループはなくなってしまった。 バロンの隠れ家はミス・アヴォセットのループの近くにある。そこに行くために子供たちは海に沈んだ豪華客船を彼らの能力を駆使して復活させて動かす。ミス・アヴォセットのループは遊園地の見世物小屋にあった。ループに入ると2016年1月。バロンの隠れ家からエマによってホローたちが誘い出される。子供たちはホローたちに雪をぶつける。それによって透明なホローが誰の目にも確認できるようになり遊園地は大混乱に陥るがホローは子供たちによって退治されていく。ジェイクはミス・ペレグリンたちインブリンが鳥の姿で囚われている部屋を見つけるが檻を開けることができない。やがてバロンがその部屋に現れる。ホローを退治した他の子供たちがその部屋に入ると二人のジェイクが。バロンがジェイクに変身したのだ。だが、そこに、海に落ちて助かったホローが一体侵入してくる。それを見えるのはジェイクだけ。正体を見破られたバロンは倒される。2016年初めのフロリダに帰ったジェイクはまだ殺されていなかった祖父と再会。1943年に戻ったエマたちとはもう会えないと思ったジェイクだったが、祖父に励まされループの場所を教わり、ループを転々とすることで1943年に戻ることができるのだった。ミス・ペレグリンは空から、子供たちの動かすかつての豪華客船を見守っていた。
以上、映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のあらすじと結末でした。
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」感想・レビュー
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ティム・バートン監督の不気味でかわいい世界観が大好きで、この作品でもその独特な世界観にどっぶり浸れました。ミス・ペレグリンのお屋敷、服装、全てのセンスが美しい。ヨーロッパの古き良きものを大切にする雰囲気が良かったです。また、不思議な能力を持つ子どもたちはどこか心に闇や傷を抱えていますが、最後はみんなで助け合い、逞しく成長する姿に、強い感動を覚えました。
エヴァ・グリーン扮するミス・ペレグリンがとにかくとてもかっこよくて、美しいです。エヴァ・グリーンは同じくティム・バートンの「ダーク・シャドウ」にも出ていましたが、ミステリスなムード漂う彼女はティム・バートンの映画にぴったりです。とってもかわいい女の子なのに、頭の後ろにも口があったりと、いろいろな超能力を持った子供達が出て来て、とても楽しいお話です。でも、楽しいだけでなく、友達のいない主人公の少年がそれを克服して強くなったりと、深いお話でもあります。