ロック・ザ・カスバ!の紹介:2015年アメリカ映画。コメディ界の大御所、ビル・マーレイの主演作。人生の再生を賭けた、中年男の切なくも可笑しい物語。落ち目の芸能マネージャーの男が、アフガニスタンで奇跡の歌声を持つ少女と出会う。男は少女をオーディション番組に出そうとするが、イスラム教の厳しい戒律のもと、女性が人前で歌うことは禁じられていた。共演はブルース・ウィリス、ケイト・ハドソン。劇中に流れるキャット・スティーヴンス、ボブ・ディラン、ディープ・パープル、シャキーラなど、ノリノリのロックの名曲&ヒット曲にも注目。
監督:バリー・レビンソン 出演者:ビル・マーレイ(リッチー・ランツ)、ブルース・ウィリス(ボンベイ・ブライアン)、ケイト・ハドソン(マーシー)、リーム・リュ-バニ(サリーマ)、ゾーイ・デシャネル(ロニー)、アリアン・モーイエド(リザ)、スコット・カーン(ジェイク)ほか
映画「ロック・ザ・カスバ!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロック・ザ・カスバ!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ロック・ザ・カスバ!の予告編 動画
映画「ロック・ザ・カスバ!」解説
この解説記事には映画「ロック・ザ・カスバ!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロック・ザ・カスバ!のネタバレあらすじ:起
怪しい芸能マネージャーを生業とする中年男、リッチー・ランツ。80年代、無名のマドンナを道端でスカウトしたのが最大の自慢で、偉大なロックの歴史に関わってきたという自負はかなりのもの。しかし、それも過去の栄光。今では落ちぶれ、歌手志望の素人から契約金と称して金をまきあげ、コピーバンドでデビューさせるというテキトーな仕事ぶりです。そんなランツに、ある日突然転がり込んできた儲け話。それは彼がマネージメントする女性歌手ロニーが行う、アフガニスタンでの米軍慰問ツアーでした。これで大金が入るぞ!とやる気まんまんのランツ。でもその話を聞いた娘のドリーは、父親の身を案じて反対します。ランツは妻と離婚していて、ドリーの親権も妻のものです。ランツはドリーに言います。「過去のパパはいいマネージャーだった。これはきっと始まりなんだ」。彼にとってこのツアーは、新たに人生をやり直すための賭けだったのです。
ロック・ザ・カスバ!のネタバレあらすじ:承
アフガニスタンの首都、カブールに降り立ったランツとロニー。そこは、厳戒態勢真っ只中の紛争地帯でした。飛行機酔いと恐怖で、ロニーはほとんどパニック状態。ホテルに着くやいなや彼女は、ランツの財布とパスポートを持って姿を消してしまいます。落胆したランツは、地元のクラブでマーシーという娼婦と出会い一晩を過ごします。翌朝、金もパスポートもなく帰国できないランツに、ジェイクとニックという2人組が助け舟を出します。彼らは武器商人で、自分達の代わりにパクティアという村へ弾薬を運んでくれたら大金を出すと言うのです。護衛には、傭兵のボンベイという強面の男。そして通訳には、リザという英語が話せるタクシー運転手が同行しました。パクティアに着き、村長タリクの歓迎を受ける3人。真夜中、砂漠に出たランツは、洞穴の中で歌を歌っている少女を目撃します。この国は、女性が人前で歌うことを禁じていました。その声に素晴らしい才能を感じたランツは、国の人気オーディション番組「アフガン・スター」に出演させようと考えます。少女の名前はサリーマといい、驚いたことにタリクの娘でした。
ロック・ザ・カスバ!のネタバレあらすじ:転
タリクの怒りを買い、ランツとリザは車で逃走。ところが車のトランクにはサリーマが隠れていて、「私も連れて行って」と頼んできます。少女の決意に根負けしたランツは、マーシーに相談。彼女は、協力するから儲けの3割よこせと言うしっかり者でした。サリーマの歌声を聞き、感動したアフガン・スターの司会者は出演を快諾。しかし史上初という女性出演者の登場に、会場の反応は微妙です。中でも、村長タリクに反発し、彼の地位を狙っている村のナンバー2的存在のアザム。彼はことさらサリーマを疎ましく感じていました。結局、サリーマは村へ帰されてしまいます。マーシーは、落ち込んでいるランツを「簡単に諦めちゃだめ」と一喝。準決勝に進む出場者は、その夜の視聴者投票で決まります。ランツとリザは、サリーマの顔を印刷したチラシを街中にまき、彼女への投票を懸命に呼びかけるのでした。その甲斐あってか、サリーマの人気は急上昇。見事、準決勝に進むことになります。
ロック・ザ・カスバ!の結末
タリクは、娘のテレビ出演を見て怒り狂っています。一方マーシーは、アザムの企てを耳にしてランツに警告します。ジェイクとニックがランツに運ばせた、あの弾薬は不良品でした。武器不足に陥ったタリク達を襲おうという、アザムの計画だったのです。サリーマのためとはいえ、村に戻れば自分も命が危ないと知ったランツは、怖気づいてボンベイに告白します。「マドンナの話は嘘だ。本当は大物と仕事したことなんかないんだ」。たとえそうでも、サリーマを見出したのはランツ自身。リザの「あなたはマネージャーだ」という言葉に奮い立ったランツは、サリーマを迎えに村へ急ぎます。窮地に陥っているタリク達に、ボンベイが武器を調達。タリク対アザムの銃撃戦が起こります。ランツは肩を撃たれて倒れますが、なぜか、空を見上げているうちに笑顔になります。タリク側は勝利しました。そして、アフガン・スターの準決勝。サリーマが歌うのは、キャット・スティーヴンスの「ピース・トレイン」。彼女のまっすぐな歌声が、テレビを通して街中にあふれます。父親タリクも、娘の声に耳を傾けています。会場は、溢れんばかりの大喝采。そこには、ランツとマーシーの姿もありました。
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