フライド・グリーン・トマトの紹介:1991年アメリカ映画。ファニー・フラッグの小説「フライド・グリーン・トマト・アット・ザ・ホイッスル・ストップ・カフェ」の映画化。違う時代にそれぞれ生きる女性達の人生を交差させながら、ドラマチックに描く感動ストーリー。中年の危機と人生の虚しさに襲われ、毎日を味気なく過ごす40代の主婦エヴリンが、80才を過ぎても快活でポジティヴな老女ニニーと出会い、生きる意味を取り戻していく。ニニー役のジェシカ・タンディは、アカデミー助演女優賞にノミネートされている。
監督:ジョン・アヴネット 出演:キャシー・ベイツ(エヴリン・カウチ)、ジェシカ・タンディ(ニニー・スレッドグッド)、メアリー・スチュアート・マスターソン(イジー・スレッドウッド)、メアリー=ルイーズ・パーカー(ルース・ジェイミソン)、クリス・オドネル(バディ・スレッドグッド)、シシリー・タイソン(ジプシー)ほか
映画「フライド・グリーン・トマト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フライド・グリーン・トマト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「フライド・グリーン・トマト」解説
この解説記事には映画「フライド・グリーン・トマト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フライド・グリーン・トマトのネタバレあらすじ:起
ジョージア州に住むエヴリンは、夫と2人暮らしの40代の主婦。ある日、夫の伯母を老人ホームにたずねた時のこと。ロビーに座っていたエヴリンに、1人の不思議な老女が声をかけてきました。彼女の名前はニニー。明るく人懐っこいニニーは、エヴリンにある女性の物語を話し始めます。それは、何十年も昔のアラバマ。ニニーの知り合いに、イジーという元気な女の子がいました。彼女には自慢の兄バディがいましたが、列車の事故で不幸にも命を落とします。兄の死後、心を閉ざしてしまったイジーは、すっかり人間嫌いになってしまいます。彼女を心配した母親は、友人の娘でバディと仲がよかったルースを呼び寄せます。子供の頃のようにイジーと仲良くなろうと努力するルース。しかしお嬢さん育ちの彼女は、男まさりのイジーについていけません。無鉄砲なイジーの行動になんとか付き合い、ようやく2人が友達になれた頃。ルースは、親の決めた相手と結婚することを打ち明けます。彼女はジョージア州に引っ越して行き、友達を失ったイジーは、再び心を閉ざして元の生活に戻ってしまうのでした。
フライド・グリーン・トマトのネタバレあらすじ:承
そんなイジーの話にすっかり魅了されたエヴリンは、老人ホームに行くたびにニニーに続きを尋ねるようになります。仕事と野球のことしか頭にない夫との日常に寂しさを感じる彼女は、イジーの人生に共感を覚えるのでした。ニニーは、再びイジーの話を始めます。ルースの結婚生活は、幸せとは程遠いものでした。彼女は夫フランクから虐待を受けていたのです。彼女の助けを聞いたイジーは、すぐさま兄のジュリアンと黒人召使いジョージを連れてルースの家へ押しかけ、彼女を無理やり自分の家に連れて帰ります。帰り際、イジーはフランクに「今度彼女に手をあげたら、私があんたを殺してやる」と脅します。妊娠していたルースはイジーの家で出産、生まれた息子にバディ・ジュニアと名づけます。やがて2人は、汽車の駅のそばに“ホイッスル・ストップ・カフェ”を開店します。イジーは、黒人や貧しい白人にタダで食事を振る舞っていました。その行為をよく思わない白人至上主義者の中に、ルースの元夫フランクの姿もありました。彼はルースのもとに現れ、いつかお前と息子を取り戻すと脅して去っていきます。
フライド・グリーン・トマトのネタバレあらすじ:転
ある日、カフェに保安官がやって来ます。フランクが行方不明になったというのです。イジーがフランクを脅していたことを知っている保安官は、イジーを疑います。そんな強い女性イジーの話を聞くうちに、エヴリンの日常も変わっていきます。ダイエットをし、毎日を活き活きと過ごすようになったのです。エヴリンは、ニニーに話の続きをねだります。ある日、河からフランクの車が引き上げられます。イジーとジョージは、殺人容疑で裁判にかけられます。不利な状況を救ったのは、イジーを子供の頃から知っているスクロギンス牧師でした。彼は牧師でありながら、嘘の証言をしてイジーを助けます。2人は無罪を勝ち取りました。イジーの勝利の話を聞いたエヴリンは、帰宅して夫への不満をぶちまけます。すっかり新しい自分に生まれ変わった彼女は、ニニーの誕生日に再びホームを訪れます。しかしニニーの親戚から、彼女の家が老朽化のため取り壊されたという話を聞いてショックを受けます。そんなことを知らないニニーは、エヴリンに話の続きを始めます。
フライド・グリーン・トマトの結末
イジーとルースの幸せな日々は、何年も続きませんでした。ルースが病に侵され、亡くなったのです。それを聞いたエヴリンは、ニニーが退院したら彼女を引き取り、一緒に暮らそうと考えます。しかし、夫は大反対。エヴリンは、「私が変わったのは彼女のおかげなのよ」ときっぱり。ところが、ホームを訪れるとイジーの姿がありません。彼女が世話をしていたオーティス夫人が亡くなり、タクシーで自宅に帰ったというのです。慌てて後を追うエヴリン。イジーは、家が取り壊されて空地になってしまった場所に1人、座り込んでいました。エヴリンは彼女に訳を話し、一緒に暮らしましょうと言います。ニニーはそんなエヴリンに、イジーの最後のストーリーを話して聞かせます。フランクを亡き者にしたのはイジーではなく、召使いのシプシーという女性でした。息子を奪おうとした彼を誤って撲殺したのです。イジーは、シプシーを庇って戦ったのでした。ニニーは、エヴリンにルースの墓を見せます。そこには「ルースへ」と書かれたカードがありました。エヴリンは「イジーはまだ生きているの?」と驚きます。ニニーの顔が輝きました。それを見たエヴリンは「もしかしたら、会えるかしら」と微笑みます。2人は肩を抱き合い、歩き出しました。
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