ファニーゲームの紹介:1997年オーストリア映画。湖畔の別荘で休暇を過ごすためにやってきた親子3人の一家が、隣の家から卵をもらいにきた若者を家の中にいれたことから一家全員悲惨な結末をむかえることになるというオーストラリアの不条理な後味の悪いホラー映画です。
監督:ミヒャエル・ハネケ 出演者:スザンヌ・ロタール(アンナ)、ウルリッヒ・ミューエ(ゲオルク )、 アルノ・フリッシュ(パオル)、フランク・ギーリング(ペーター)ほか
映画「ファニーゲーム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファニーゲーム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファニーゲームの予告編 動画
映画「ファニーゲーム」解説
この解説記事には映画「ファニーゲーム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファニーゲームのネタバレあらすじ:起
休暇を過ごすため夫のゲオルク、妻のアンナ、息子のショルシ、そして飼い犬のショーバー一家は湖畔の別荘に休暇を過ごすためにやって来ました。別荘に着く手前に隣の家に若者の姿が見えました。別荘に着いた一家はそれぞれ思い思いの行動をとっています。妻のアンナはキッチンで食事の準備をしていました。その時隣の家に居た二人の青年がやって来ました。彼らは隣の家から卵を分けてもらってくるようにと頼まれたそうです。彼らは礼儀正しく、愛想が良いので卵を渡しました。しかしすぐまたやって来て卵が割れたのでまた分けてくださいと来ました。この時彼らはアンナの携帯電話を借りて水の中に落としてしまいました。するとまた彼らはやって来ました。犬に吠えられてまた卵を割ったと言うのです。もう一人の若者は家の中のゴルフクラブをいじり始めました。流石のアンナもキレていい加減にしてくれと言います。そこにゲオルクとショルシが帰って来ました。
ファニーゲームのネタバレあらすじ:承
ゲオルクは家の中の異常な状態に気づき若者たちに詰め寄りビンタを食らわしました。逆上した若者はゴルフクラブで夫の足を叩き骨折させました。そしてアンナが駆け寄ると旦那が先に手を出したからやったのだと言います。そして犬をゴルフクラブで殺したことも告げます。アンナが庭で犬を探すと車のトランクの中に死骸がありました。アンナは若者たちの帰ってくれと懇願します。夫のゲオルクは歩けません。しかし若者たちは12時間後に一家が生きているかどうがゲームをしようと言い出しました。そしてアンナに服を脱げと言い出します。いうとおりに脱いだら今度は服を着ろと言いました。そして惨劇が起こりました。
ファニーゲームのネタバレあらすじ:転
一発の銃声がしました。息子のショルシが射殺されたのです。リビングのテレビの前で横たわっています。壁もテレビも血が吹き飛んでいます。その傍らには縛られたアンナと動けないゲオルクがいます。そして青年たちは殺す順番が違うと言い争いをしています。二人の若者が部屋を出ている間にアンナは縛られているガムテームを角にこすり切りました。そしてゲオルクに逃げようと言いますが動けないゲオルクは一人で逃げるようにとアンナに言いました。アンナは助けを呼びに行きました。その後帰って来た音がしました。それは二人の青年と再び捕らわれたアンナでした。
ファニーゲームの結末
猿ぐつわをされ身動きの取れなくなったアンナと動けないゲオルクに対し二人の青年はナイフがいいか銃がいいか聞き始めました。どちらにせよ殺される運命のアンナは反撃に出ようとしました。その時ゲオルクが射殺されました。残されたのはアンナ一人です。青年たちはアンナを縛ったままボートに乗せました。そして縛ったままのアンナを湖に突き落しました。その後二人の青年は別の別荘で卵を分けてくださいと言っています。
「不快な映画だ」と思った瞬間に私たちはホラー映画に何を求めているのだろうかと考えさせられる。主人公は逃げて助かる、怪物をやっつけて逃げ切る。現実はそんなに甘くない。恐ろしく不条理な殺人鬼は家族を拘束し、一人ひとり殺していく。時折、殺人鬼は私たち視聴者に目線を合わせて「逃げ切れると思ったか?」といわんばかりの表情をする。それが非常に不快で、見ている者を手ごまにとって操られている感じさえ受けた。こんな映画体験は二度としたくないけれど、一度自分の残酷さを確かめに、見てみるといいと思いました。