エージェント:ライアンの紹介:2014年アメリカ映画。アメリカの小説家トム・クランシー原作の“ジャック・ライアン”シリーズの映画版第5作目にあたるアクション・サスペンス作品です。時代設定をアメリカ同時多発テロ以降に設定した事実上のリブート作となり、主人公ジャック・ライアンがCIAエージェントになるまでのエピソードが語られます。これまでアレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレックが演じてきたジャック・ライアンを本作ではクリス・パインが演じ、監督のケネス・ブラナーも悪役として出演しています。
監督:ケネス・ブラナー 出演者:クリス・パイン(ジャック・ライアン)、キーラ・ナイトレイ(キャシー・ミュラー)、ケビン・コスナー(トマス・ハーパー)、ケネス・ブラナー(ヴィクトル・チェレヴィン)、アウレック・アットゴフ(アレクサンドル・ボロフスキー)、ペーター・アンデション(ディミトリ・レムコフ)、ノンソー・アノジー(エムビー・デン)、コルム・フィオール(ロブ・ベリンガー)、ジェンマ・チャン(エイミー・チャン)、デヴィッド・ペイマー(ディクソン・ルイス)、カレン・デヴィッド(FBI捜査長官)、ミハイル・バリシニコフ(ソローキン内務大臣)ほか
映画「エージェント:ライアン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エージェント:ライアン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
エージェント:ライアンの予告編 動画
映画「エージェント:ライアン」解説
この解説記事には映画「エージェント:ライアン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エージェントライアンのネタバレあらすじ:起
2001年9月11日。ロンドンに留学生として来ていたアメリカ人のジャック・ライアン(クリス・パイン)は学校近くの公園で昼寝をしていたところ、何やら周囲の学生たちの様子が騒がしくなったことに気付きました。ライアンはテレビを見てみたところ、祖国アメリカでは同時多発テロが発生していました。
それから18ヶ月後の2003年。愛国心からアメリカ海兵隊に入隊したライアンはアフガニスタンへの任務に就いていましたが、雪山上空での勤務中に搭乗していたヘリコプターが武装組織タリバンのロケットランチャーによって撃墜され、ライアンは一命を取り留めるも脊髄圧迫と神経根損傷という重傷を負ってしまいます。ワシントンD.C.のウォルター・リード陸軍医療センターに入院したライアンは医学生のキャシー・ミュラー(キーラ・ナイトレイ)の看護と懸命のリハビリ、そして足を失った元兵士が義足を使って歩こうとしている様に勇気づけられてようやく自力で歩けるまでに回復しました。そんなライアンの苦闘を、元海軍中佐で今ではCIAに所属するトマス・ハーパー(ケビン・コスナー)が密かに注視していました。
エージェントライアンのネタバレあらすじ:承
ハーパーはライアンに自らの素性を明かし、CIAにスカウトしましたが、イラク戦争で起こった捕虜虐待事件を機にCIAに不信感を抱いていたライアンは回答を保留しました。やがて退院の日を迎えたライアンは眼科医になるというキャシーを食事に誘い、走れるようになったら付き合ってもいいと告げられました。その後、雨の中をランニングしていたライアンは再びハーパーと遭遇、海兵隊に入るために辞めた大学の博士課程をもう一度受けるよう促され、国に仕えたければ別の道があると諭されました。
それから10年後の2012年。大学で経済学の博士号を取得したライアンは普段はウォール街の投資銀行でエリート社員として働き、その裏側では社内で得た顧客の取引情報を密かにCIAに横流ししていました。もちろんハーパーからは会社や婚約者となったキャシーには全てを秘密にするよう釘を刺されていました。
そんなある時、ライアンはロシアの大企業「チェレヴィン・グループ」が関わる取引に不自然な点があり、また同社の口座がアクセス不能になっていることから、映画館でCIAのエージェントと落ち合い、チェレヴィン・グループの隠し口座の件を報告しました。その後、既に同棲を始めていたキャシーはライアンのポケットに映画の半券があることに気付き、デートの時も自分のことよりテレビのニュースのことが気になるライアンの様子を見て疑問を抱きました。
時を同じくして、トルコでのパイプライン建設を巡ってアメリカとロシアの意見が真っ向から対立していました。モスクワでは、チェレヴィン・グループのトップである大実業家のヴィクトル・チェレヴィン(ケネス・ブラナー)がソローキン内務大臣(ミハイル・バリシニコフ)と対面、トルコの一件が国連安保理に否決されたことで口座内の資金を密かに移動させたことを報告しました。
エージェントライアンのネタバレあらすじ:転
CIAから直接モスクワに乗り込んでチェレヴィンの金の流れを追うよう命じられたライアンは単身旅立とうとしましたが、一緒についていくというキャシーから浮気を疑われて口論となってしまい、ライアンはとりあえず後日に二人でパリに行こうと約束して納得させました。
モスクワの空港に降り立ったライアンはチェレヴィンの会社の警備員に出迎えられてホテルに入りましたが、直後に警備員が自分の命を狙っていることに気付き、格闘の末に警備員を仕留めました。ライアンは電話でCIAに救援を要請、指定場所で待機するよう指示されましたが、そこにキャシーから電話がかかってきました。ライアンは何とかキャシーをなだめて電話を切ると、モスクワ入りしていたハーパーに分析結果を報告しました。チェレヴィンの企業はあらかじめ大量のアメリカ国債を購入しており、市場を操作して米ドルを暴落させてアメリカ経済は破綻、ロシアは難を逃れるも第二次世界恐慌が起こるであろうと報告、これは新たなテロの布石だと伝えました。ハーパーはライアンに君はもう分析官ではなくエージェントだと告げると銃を渡しました。
翌日、ライアンはチェレヴィンの会社の本社ビルに乗り込み、チェレヴィンと直接対面すると口座へのアクセス権を要求しましたが、既に金は移送されたことを告げられました。チェレヴィンライアンを会食に誘い、恋人も同伴してくるよう言われて動揺しました。その後、ハーパーと落ち合ったライアンは、会食を利用して会社の社長室に潜入、データを盗む作戦を立てました。ところが、ライアンがホテルに戻ると、何とパリに行ったはずのキャシーが来ており、ライアンはCIAの規則を破ってまで自らの正体を打ち明け、浮気ではなかったことを喜んだキャシーは自分もライアンに協力すると言い出しました。
エージェントライアンの結末
ライアンは現地のCIA工作員の協力を得て、キャシーを伴ってチェレヴィンとの会食の場に出向きました。首尾よくチェレヴィンからセキュリティーカードを奪ったライアンは酔ったフリをして本社に向かい、社長室に忍び込んで隠し口座のデータを奪うことに成功しました。その後、警備を振り切って何とかレストランに戻り、何事もなかったかのように振舞うライアンでしたが、ライアンの行動はチェレヴィンにバレてしまい、チェレヴィンの手下にキャシーを拉致されてしまいました。チェレヴィンはライアンが奪ったデータと引き換えにキャシーを返すと取引を持ちかけましたが、ライアンはあらかじめキャシーに渡していたGPS内蔵の指輪や同僚たちの協力を得てキャシーを奪還することに成功しました。
ライアンやハーパーらは帰国する飛行機内でデータの解析を進め、その結果チェレヴィンの息子アレクサンドル(アウレック・アットゴフ)はテロの実働部隊としてアメリカ・ペンシルベニア州に潜伏していること、そしてアレクサンドルの標的がウォール街であることを突き止めました。その頃、アレクサンドルは奪ったバンに改造を施し、爆弾を載せていました。
ライアンとハーパーはヘリコプターでウォール街に向かい、警察車両に偽装したアレクサンドルのバンを探し回り、彼の目的は地下で爆弾を爆発させることでウォール街の6~7割のビルを倒壊させることにあると気付きました。ライアンは同僚から借りたバイクで地下トンネルに向かい、起爆装置を起動させようとしていたアレクサンドルと揉み合いになりました。ライアンはアレクサンドルを乗せたままバンを奪い、イースト川の手前でバンから飛び降りました。バンはアレクサンドルもろとも川に転落、直後に大爆発を起こしました。ウォール街は守られ、作戦が失敗したチェレヴィンはソローキン内務大臣に呼び出されて抹殺されました。ライアンは改めてキャシーに愛を誓い、大統領に報告するためにハーパーと共にホワイトハウスへ向かいました。
以上、映画「エージェント:ライアン」のあらすじと結末でした。
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