ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮の紹介:2012年デンマーク映画。18世紀のデンマーク王室を舞台とする、実話を基にした歴史ドラマです。英国王室からデンマークに嫁いだ王妃と精神を病んだ国王、そしてドイツ出身の侍医との三角関係を当時の政治改革などの史実と併せて描いています。
監督:ニコライ・アーセル 出演者:マッツ・ミケルセン(ヨハン・フリードリヒ・ストルーエンセ)、アリシア・ヴィキャンデル(カロリーネ・マティルデ)、ミケル・ボー・フォルスゴー(クリスチャン7世)、トリーヌ・ディルホム(ユリアーネ・マリーエ)、デヴィッド・デンシック(オーベ・ヘー=グルベア)ほか
映画「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ロイヤルアフェア 愛と欲望の王宮の予告編 動画
映画「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」解説
この解説記事には映画「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロイヤルアフェア 愛と欲望の王宮のネタバレあらすじ:起
1775年、若くしてその生涯を終えようとしていた元デンマーク王妃カロリーネ(アリシア・ヴィキャンデル)は、幽閉されているドイツにて息子フレデリックと娘ルイーゼに宛てて遺書を書いていました。その内容は、デンマーク国王クリスチャン7世(ミケル・ボー・フォルスゴー)と結婚した1766年から1772年までの回想でした。
1766年、当時まだ15歳だったカロリーネは、胸に期待を膨らませて英国王室からクリスチャン7世のもとに嫁ぎました。クリスチャン7世は頭脳明晰で文学や芸術をこよなく愛する人物でしたが、その一方で精神を病んでおり、感情の起伏も激しく、王宮に娼婦を招き入れるなどの奇行を繰り返していました。1768年、長男フレデリクを出産したカロリーネは次第にクリスチャン7世とは距離を置くようになっていきました。
ロイヤルアフェア 愛と欲望の王宮のネタバレあらすじ:承
ドイツへ外遊に赴いたクリスチャン7世は現地の医師ヨハン・フリードリヒ・ストルーエンセ(マッツ・ミケルセン)と出会い、共通の趣味であるシェイクスピア作品がきっかけとなって急接近します。クリスチャン7世はストルーエンセを大層気に入り、デンマークに招いて自身の侍医に迎え入れます。ルソーの啓蒙思想に影響を受けているストルーエンセは、ルソーの本を通じてカロリーネとも打ち解けていきます。やがてクリスチャン7世に重用されるようになったストルーエンセは次第に政治にも深く関わるようになり、事実上の摂政として次々と改革を断行していきます。国民の自由を尊重し、猛威を振るう天然痘対策として予防接種を取り入れるなど、ストルーエンセは巧みにクリスチャン7世を操り、その権力を増していきます。
ロイヤルアフェア 愛と欲望の王宮のネタバレあらすじ:転
仮面舞踏会の夜、カロリーネはストルーエンセとダンスを踊り、感情の高鳴るままに一線を超えて愛し合ってしまいます。クリスチャン7世は黙認するなか、カロリーネとストルーエンセは不倫関係となり、二人の関係は公然の秘密となっていました。やがてカロリーネはストルーエンセの子を身籠り、クリスチャン7世の子として出産します。しかし、ストルーエンセの台頭を快く思わない反対派の代表である皇太后ユリアーネ(トリーネ・ディアホルム)は神学者グルベア(デビッド・デンシック)と共謀し、二人の関係をスキャンダルとして国民に暴露してしまいます。新聞にバッシング記事を書かれたストルーエンセは、それまで認めていた個人の自由を否定、検問を再開すると国民に宣言します。
ロイヤルアフェア 愛と欲望の王宮の結末
かねてからストルーエンセによって冷遇されてきた保守派の貴族や教会は遂に結託してクーデターを起こし、ストルーエンセによって予算を削減された軍隊もクーデター派に加わります。クーデター派はクリスチャン7世に対し、ストルーエンセの逮捕状に署名させます。1772年、ストルーエンセは逮捕され、不敬罪として死刑を宣告されます。クリスチャン7世はストルーエンセを恩赦しようとしましたが貴族らにより却下され、ストルーエンセは憎悪に燃える民衆の前で処刑されました。カロリーネは子供たちを取り上げられ、離婚させられて幽閉されます。祖国の英国からも見放されたカロリーネはドイツの田舎に幽閉され、1775年に23歳の若さでこの世を去りました。カロリーネの死後、遺書を呼んだ長男フレデリクは政治から遠ざけられ疎外された父クリスチャン7世の元を訪ねます。その後、摂政となったフレデリクはストルーエンセの政策を受け継ぎ、皇太后とグルベアを追放して国王フレデリク6世として即位、デンマークの改革に乗り出しました。
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