映画「トースト 幸せになるためのレシピ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
トースト ～幸せになるためのレシピ～の紹介：2010年イギリス映画。イギリスの著名な料理研究家ナイジェル・スレイターの自伝を題材に映画化した作品。孤独な少年ナイジェルが不遇な境遇を乗り越え、料理人としての一歩を踏み出すまでの過程を描いたヒューマンドラマです。
監督：SJ・クラークソン 出演者：ヘレナ・ボナム・カーター(ポッター夫人)、オスカー・ケネディ(少年期のナイジェル)、フレディ・ハイモア(青年期のナイジェル)、ヴィクトリア・ハミルトン (ナイジェルの母)、ケン・スコット(ナイジェルの父)
この解説記事には映画「トースト 幸せになるためのレシピ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ナイジェルは食べることの大好きな少年です。しかし料理の苦手な母親が出してくれる料理は缶詰ばかりで味気ないものです。ある日ナイジェルは母と手作りケーキを作りますが、失敗に終わります。母が料理に失敗した時、家族は固いトーストをかじって質素な食事を済ますのでした。ある日ナイジェルは庭師の青年ジョシュと出会います。植物や野菜への知識が豊富なジョシュをナイジェルは尊敬するようになるのでした。ナイジェルは母にお願いして、晩御飯にスパゲッティミートソースを作ります。しかし両親は初めて食べる料理の味に慣れず、肺を病む母は発作をに起こしてしまうのでした。落ち込むナイジェルをジョシュだけは優しく慰めてくれるのでした。母の病気の療養のために海沿いのリゾート地へやってきます。旅先でも父と衝突してしまうナイジェルでしたが、母のことは人一倍心配し、クリスマスまでには病気を治してミンスパイを作ってとお願いするのでした。しかし母の病は日に日に悪化していきます。両親はナイジェルに少し早いクリスマスプレゼントを渡します。朝起きてナイジェルが嬉しそうにプレゼントの包みを開けていると、父が傍らで泣き崩れだします。悲しみに暮れる父を見て、ナイジェルは母が亡くなったことを悟るのでした。
父とナイジェルの二人暮らしが始まりましたが、父が作ってくれる料理は不味くて食べれたものではありません。ナイジェルは自分のお小遣いをはたいて食材を買い、料理を作ることを思いつきます。初めて一人で作った魚料理は焦げてしまいましたが、帰宅した父は美味しそうに食べてくれるのでした。ある日ナイジャルが家へ帰ってくると、見知らぬ女が部屋を掃除しています。彼女の名前はポッター夫人、父が雇った掃除人でした。ナイジェルは品の悪いポッター夫人を嫌いますが、父は彼女の色気にすっかり夢中になってしまいます。さらにポッター夫人の焼くパイは大変美味しく、ナイジェルは彼女の料理の腕前を認めざるをえないのでした。やがて父とポッター夫人が一緒に暮らすことを知らされたナイジェルは深いショックを受けます。ポッター夫人に私を受け入れなければいじめてやると脅されたナイジェルは、仕方なく新しい生活を受け入れていくのでした。
高校生になったナイジェルは、ポッター夫人に対抗するように料理の腕を磨いていきます。父親から週一回家の料理を作ることを許されたナイジェルでしたが、ポッター夫人によって料理の機会も奪われてしまいます。ポッター夫人の作るレモンパイの味を超えるため、ナイジェルはレシピの研究を重ね、料理作りに励みます。ようやく完成したレモンパイを食べてもらおうと父に駆け寄るナイジェルでしたが、ポッター夫人に胃袋を掴まれている父は常に満腹状態で、一口も食べてはくれないのでした。父とポッター夫人が再婚し、家に居場所のないナイジェルは週に一度レストランで働くようになります。家に帰ればポッター夫人との対立は激しくなるばかりで、父は仲の悪い二人を見ては心を痛めるのでした。ナイジェルは父と話し合おうとしますが、拒絶され家を飛び出します。
ナイジェルがバイト先へ行くとオーナーの息子、スチュワートが厨房に立っていました。ナイジェルはスチュワートに淡い恋心を抱き、二人は森の中でキスを交わします。すっかり舞い上がるナイジェルでしたが、スチュワートは学校に戻るため彼の元を去っていくのでした。ナイジェルが家に戻ると、ポッター夫人から父が急死したことを知らされます。ポッター夫人は泣きながらナイジェルを抱きしめますが、ナイジェルは父が死んだのはあんたのせいだと彼女を突き放します。そしてすがりつくポッター夫人を振り切って、家を出ていきます。自由の身になったナイジェルは清々しい表情でバスに乗り込みます。そしてレストランで働くため、飛び込みで面接を受けるのでした。料理への情熱を買われ、即決で採用が決まったナイジェルは活気あふれる厨房で働き出します。こうしてナイジェルは料理人としての一歩を踏み出したのでした。
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