ビヨンド the シー ~夢見るように歌えば~の紹介:2004年アメリカ,ドイツ,イギリス映画。37歳の若さでこの世を去ったアメリカのエンターテイナー、ボビー・ダーリンの半生を描いたヒューマンドラマ。監督・主演を務めたケヴィン・スペイシーが吹き替えなしの美声を披露し、話題を呼びました。
監督:ケヴィン・スペイシー 出演者:ケヴィン・スペイシー(ボビー・ダーリン)、ウィリアム・ウルリッチ(少年時代のボビー)、ケイト・ボスワース(サンドラ・ディー)、ブレンダ・ブレッシン(ポリー・カソート)、ボブ・ホスキンス(チャーリー・カソート・マフィア)
映画「ビヨンドtheシー 夢見るように歌えば」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ビヨンドtheシー 夢見るように歌えば」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ビヨンドtheシー 夢見るように歌えばの予告編 動画
映画「ビヨンドtheシー 夢見るように歌えば」解説
この解説記事には映画「ビヨンドtheシー 夢見るように歌えば」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ビヨンドtheシー 夢見るように歌えばのネタバレあらすじ:起
歌手のボビー・ダーリンは映画の撮影に挑んでいますが、思うように進まない撮影に苛立ちを感じています。ボビーの子供の頃にそっくりな子役の少年から真実を教えてあげると告げられたボビーは、これまで歩んできた人生を回想しはじめます。リウマチ熱を患い、ベッドに伏せることの多かった少年ボビーのそばにはいつも音楽がありました。音楽家であった母のポリーからピアノやダンス、歌のレッスンを受け続けるうちに、音楽の才能を開花させていきます。青年へと成長したボビーはフランク・シナトラを越えるとポリーに太鼓判を押され、歌手としての一歩を踏み出します。成人式や結婚式、場末のバーなど様々なステージに立っていたボビーに、ある日テレビで歌うビッグチャンスが舞い込んできます。薄毛に悩まされているボビーは、若作りのためカツラを付けて観客の前に立つようになります。
ビヨンドtheシー 夢見るように歌えばのネタバレあらすじ:承
抜群の歌唱力を武器にボビーは瞬く間にスターへとのしあがっていきます。この頃息子の活躍を心から喜んでいたポリーが亡くなります。最愛の母の死を乗り越えたボビーは精力的に歌手活動に励む傍ら、ハリウッド映画にも出演するようになります。撮影のため義兄のチャーリーと姉ニーナ夫妻とともにやってきたイタリアで、女優のサンドラ・ディーと共演し、若く美しい彼女に恋心を抱きます。しかし過保護な母メアリーに守られているサンドラに近づくチャンスがなかなかありません。ボビーは映画の宣伝になるとメアリーを説得し、サンドラをようやくデートに誘い出すことに成功するのでした。ロマンティックなデートで愛を深め合った二人はメアリーの反対を押し切って結婚します。やがて世界最高のナイトクラブ、コパカバーナへ出演する日がやってきます。そこはフランク・シナトラの出演記録を超えることをポリーに約束した憧れのクラブであり、ボビーは湧き上がってくる興奮を抑えることができません。
ビヨンドtheシー 夢見るように歌えばのネタバレあらすじ:転
華やかなステージの幕が開きました。ボビーはポリーとサンドラへの感謝を口にし、二人のために歌を捧げます。サンドラは感涙し、場内も感動に包まれますが、姉のニーナだけは複雑な表情を浮かべているのでした。子供にも恵まれ、幸せな家庭生活は続いていくと思われました。しかしサンドラはツアーで世界中を飛び回る生活に嫌気が差しており、徐々に酒に溺れていきます。映画「ニューマンの男」でオスカー候補となったボビーでしたが、賞を逃した悔しさからサンドラに辛く当たってしまうのでした。時代はクラブからスタジアムで音楽を聴くスタイルへ移り変わり、ステージを中心に活躍してきたボビーの仕事は激減していきます。やがて政治家のロバート・ケネディに傾倒するようになり、政治的な活動に力を注ぐようになります。マスコミにスキャンダルが漏れることを恐れたニーナからは思わぬ事実を打ち明けられます。それはボビーの本当の母親はニーナで、母だと信じてきたポリーが実は祖母であったというショッキングな告白でした。信じていた家族から裏切られたことに絶望したボビーは、家を出て一人トレーラーで暮らし始めるのでした。
ビヨンドtheシー 夢見るように歌えばの結末
子供の頃に患ったリウマチ熱の影響で、ボビーの心臓は悪化していました。36歳になった彼は長時間に及ぶ心臓手術を乗り越え、関係を断っていた家族とも和解します。自分の死を予感するボビーはドッドに古びたトランクを託します。ボビーは見事ステージにカムバックしますが、体調は再び悪化していきます。長い間自分を支え続けてきたニーナを母として観客に紹介しますが、ショーが終わるとボビーは病院へと運び込まれてしまうのでした。ドッドがトランクを開けると、そこにはボビーが大切にしてきた思い出の品やドッドに宛てて書かれた手紙が入っていました。死の淵に立つボビーは、輝かしい栄光を振り返るように少年のボビーとともに歌い踊ります。少年からマイクを受け取ったボビーは、大勢の観客に囲まれた華やかなステージで、幸せを噛みしめるようにいつまでも歌い続けるのでした。
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