たった一人のあなたのためにの紹介:2009年アメリカ映画。俳優ジョージ・ハミルトンの少年時代の体験をベースに、親子の絆をユニークなタッチで描くヒューマン・ドラマ。ジャズミュージシャンの夫の度重なる浮気に耐えきれず、2人の息子をつれて衝動的に家を飛び出したアン。息子達のために新しい父親を見つけようと、行く先々でさまざまな男性との出会いと別れを繰り返すが…。主演はレネー・ゼルウィガー、その夫役にはケヴィン・ベーコン。
監督:リチャード・ロンクレイン 出演者:レネー・ゼルウィガー(アン・デヴロー)、ケヴィン・ベーコン(ダン・デヴロー)、ローガン・ラーマン(ジョージ・デヴロー)、マーク・レンドール(ロビー・デヴロー)、クリス・ノース(ハーラン・ウィリアムス)、ニック・スタール(バド)、モリー・C・クイン(ポーラ)、デヴィッド・ケックナー(ビリー・マッセイ)ほか
映画「たった一人のあなたのために」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「たった一人のあなたのために」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「たった一人のあなたのために」解説
この解説記事には映画「たった一人のあなたのために」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
たった一人のあなたのためにのネタバレあらすじ:起
1953年ニューヨーク。有名ジャズミュージシャンのダン・デヴロー(ケヴィン・ベーコン)を夫に持ち、華やかなセレブ生活を送っているアン(レネー・ゼルウィガー)。2人の間には、役者志望のロビー(マーク・レンドール)と、作家志望のジョージ(ローガン・ラーマン)という十代の息子もおり、はたから見れば恵まれた平和な家族に見えるものの、実のところダンの女遊びは度を越していました。今日もまた、豪華マンションの寝室に若い女性を連れ込んでいるダンを見つけて怒りが爆発したアン。とっさに身の回りの荷物をまとめると、家を出て行くわと宣言します。おろおろと謝罪するダンですが、アンの気が変わらないと悟るやいなや、息子達も連れていけと逆切れ。アンはありったけの財産をかき集め、新車も買い、あきれ返っている2人の息子を連れて、人生をやり直すための旅へと出発するのでした。
たった一人のあなたのためにのネタバレあらすじ:承
ボストンの高級ホテルに宿泊した3人。ジョージは母親の懐具合を心配しますが、アンに節約という概念はありません。ホテルのエントランスで偶然、アンの昔の恋人が声を掛けて来ました。大喜びでディナーにつきあうアンですが、元恋人の狙いはアンのお金。事業がうまくいっていないと、借金を頼んできたのです。アンが断ると、元恋人はアンの財布を盗んで消えます。元恋人に代わり、支払いをしてくれたのは以前パーティで会ったことがあるハーラン大佐(クリス・ノース)でした。アンはハンサムで男らしいハーランに惹かれ、ハーランも間もなくアンにプロポーズ。このまま結婚かと思いきや、実は身勝手で暴力的な一面を持つハーラン。彼の本性を見抜いたアンは、息子達をつれてピッツバーグへ。贅沢なホテル暮しを断念し、安いアパート暮しを始めます。そこでジョージはポーラ(モリー・C・クイン)という同年代の少女と仲良くなり、ポーラの無口な兄バド(ニック・スタール)も、密かにアンに想いを寄せます。
たった一人のあなたのためにのネタバレあらすじ:転
ある日、アンは昔の恋人オリバーと再会しますが、一度のデートでうんざりする展開になります。次の夫候補になりそうな大金持ちチャーリーのパーティにも顔を出しますが、チャーリーの傍らにはすでに若い恋人の姿が。さらにアンは、チャーリーに会うために訪れたホテルでコールガールと間違われ、警察に連行されてしまいます。翌朝、アンを車で迎えに来てくれたのはバドでした。一方、ジョージはツアーで訪れていたダンに再会しますが、父親とは思えない冷たい態度に傷つきます。アンと息子達はこの土地も後にし、次にアンの姉夫婦を頼ってセントルイスへと向かいます。質素に暮らしているアンの姉は、突然の妹の滞在に不満を募らせます。ウエイトレスの職を得たアンですが、失敗の連続ですぐさま解雇に。しかし、たまたま客として訪れたペンキ屋で接客の才能を発揮。そこのオーナーのビリー(デヴィッド・ケックナー)にプロポーズされます。今度こそ幸せになれると安堵するアンでしたが、蓋を開ければなんとビリーは所帯持ち。精神を病んでいて、何人もの女性にプロポーズしていたのです。失意のアンはカリフォルニアへ行くと言い出しますが、アンの身勝手さに堪忍袋の緒が切れたジョージは、自分は伯母の家に残ると言い張ります。アンはジョージを説得することをあきらめ、ロビーと共にカリフォルニア目指して出発します。
たった一人のあなたのためにの結末
ロサンゼルスへ向かう道中、アンとロビーはヒッチハイカーを乗せて小銭を稼ぎます。しかし、途中で乗せたカップルにお金を盗まれて途方にくれます。ロビーから助けの電話を受けたジョージは、ビリーの両親からもらった慰謝料を持ってアンとロビーのもとへ。再び3人の生活が始まりました。モーテル暮しをしながら、アンは映画のエキストラの仕事を得ます。ツアーでロサンゼルスに来ていたダンが姿を現し、ニューヨークへ帰ろうとアンに言います。ところがアンは、「もうあなたは必要ない」と答えます。傷ついたダンは去って行き、その後、ニューヨークで心臓発作を起こして亡くなります。父親の死にショックを受けたジョージは、ニューヨークに戻って学業を続ける決心をします。ロサンゼルスに残ったアンは、映画関係者にロビーを推薦。ロビーは台詞のある役を手に入れます。しかしあまりの緊張のためか、自然な演技ができません。ロビーを励ましに来ていたジョージの見事な台詞回しを聞いた監督は、その場でジョージをスカウト。ジョージは役者としての道を歩むことになります。ロビーのほうは役者を断念しますが、裁縫が得意なことから衣裳係が向いていると気づきます。自分達の道を見つけた2人の息子の姿に、ようやく幸せを感じることができたアン。いくら求婚されても再婚はしないと心に決めるのでした。
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