クローンの紹介:2001年アメリカ映画。突然逮捕された科学者スペンサーは自分はクローンで心臓の中にウラン爆弾を埋め込まれていると言われました。スペンサーは自分は人間だと言う証拠を探すため逃亡します。そして自体は思わぬ方向に向かいます・・・というSFサスペンス映画です。
監督:ゲイリー・フレダー 出演者:ゲイリー・シニーズ(スペンサー・オーラム)、マデリーン・ストー(マヤ・オーラム)、ヴィンセント・ドノフリオ(ハサウェイ少佐)、
トニー・シャルーブ(ネルソン)ティム・ギニーほか
映画「クローン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クローン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「クローン」解説
この解説記事には映画「クローン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クローンのネタバレあらすじ:起
2079年人類はケンタウリ星人と戦闘状態でした。人類はドームの中の守られた空間で生活していました。科学者のスペンサーは愛する妻マヤと幸せな日々を過ごしていました。スペンサーが研究所で同僚と話しているとき保安局のハサウェイがやって来て、スペンサーの名を呼び握手を求めました。握手をしたスペンサーの手に注射器を刺しました。スペンサーはその場に倒れ、ハサウェイらに捕らわれました。スペンサーが目覚めると椅子に縛られ電極をはめられていました。ハサウェイはスペンサーにお前はケンタウリによってつくられたクローンだと言いました。ケンタウリは地球人をさらい殺害しクローンにするのだと言います。そして以前捕えた科学者のクローンの心臓からウラン爆弾を取りだす映像を見せました。
クローンのネタバレあらすじ:承
スペンサーは見ていたネルソンに助けを求めますが何も言いませんでした。そしてスペンサーの心臓から爆弾を取り出しを開始しました。しかスペンサーはとっさに兵士の銃を取り脱出を図りました。そして脱出の際2人の兵士を射殺してしまいました。施設を脱出したスペンサーはマヤに電話しました。スペンサーの事はマヤも知っていました。ここは危険だから居場所を教えてと言うマヤに対しスペンサーはそっちへ行くといい逃亡を続けました。ハサウェイは長官に逃げられたので降りると言いましたが、長官に続けろと言われました。そしてスペンサーに埋められているシムコードによって居場所がわかりました。そしてその場所へハサウェイ指揮のもと総動員で出動しスペンサーを探しました。
クローンのネタバレあらすじ:転
ハサウェイらの追跡から逃げ延びたスペンサーでしたが、フリーの兵士に捕まりました。兵士は指名手配者を捕まえ政府につきだし報酬をもらっているのでした。スペンサーの提案で妻のマヤから見返りを渡すので見逃してくれといいました。ハサウェイはマヤの所に行きました。まやはスペンサーはクローンではなく本物だと言いました。スペンサーは兵士たちのアジトに行きました。そして背中に埋め込まれたシムコードを取ってもらいました。ケールと共にマヤの所に行くスペンサーは報酬目当ての別のグループに遭遇し格闘になりますが全員退治しました。シムコードが無い為駅をすんなり通れたスペンサーでしたが、逮捕時に打たれた薬の発作が始まりました。発作が静まった頃、駅には保安局の軍隊が配備されて始めました。ハサウェイは自分の近辺にスペンサーがいることに気づきましたが、これはすれ違いざまスペンサーのシムコードをポケットに入れられていたものでした。
クローンの結末
救急患者に成りすまし病院へ潜り込んだスペンサーは見返りとしてケールに病院の薬類を盗ませました。スペンサーは3年前の全身検査データを見つけ出し、医師にもう一度検査して比較しろと詰め寄りました。検査結果がわかる寸前に軍隊がやってきて格闘になりケールが刺されますが、どうにか二人は逃げました。スペンサーはマヤに電話し、自分たちが初めて出会ったところに来てくれと頼みました。マヤはその場所に向かいました。森の中でした。再会したマヤにケンタウリの宇宙船は自分を捕まえる前にこの森に墜落したと話し、一緒に探そうと言いました。そして抱き合った瞬間サーチライトに照らされ包囲されました。二人は森へ逃げました。そしてケンタウリの墜落した宇宙船を見つけました。カプセルをこじ開けるスペンサーにハサウェイが到着し、中を見るなと言いましたがスペンサーはカプセルを開けました。その中で死んでいたのはマヤでした。マヤがクローンでした。兵士がカプセルをもう一つ見つけました。中にはスペンサーが死んでいました。クローンだったスペンサーは目の色が変わり爆発しました。テレビのニュースでは爆発事故でスペンサーが死亡したニュースが流れていました。それを見つめるケールがいました。
「クローン」感想・レビュー
-
フィリップ・ディック原作らしい作品でした。主人公のスペンサーは、最後まで自分は人間だと思っている。記憶も感情もある。人間よりも「人間らしい」彼は、妻を愛し、戦争に心を痛め、逃亡先では貧民を助ける。
結局、彼は「にせもの」であったけれど、真に本物と偽物、オリジナルとコピーを分けることなどできるのだろうか?いつしか、人間を模倣するコピーに過ぎない存在が、オリジナルと差異がなくなる時代が来るのかもしれないことを示唆させる、ディック原作らしいテイストが生きている作品だと思う。
一方、短編小説を映画にするには尺が長すぎるように感じた。オムニバス形式で、20~30分にまとめるか、葛藤・苦悶などの内面描写を詳しく描いた地味で硬派な作品にした方が、より明確にテーマが伝わったかもしれない。
スペンサーだけはクローンではないだろう、と何故か勝手にそう信じていました。がラストのオチを観て愕然。妻であるマヤがクローンである事が判明した矢先の展開であったので、タイミングも絶妙で2度立て続けにドッキリを喰らった気分です。冷静に考えれば、彼自身が「自分はクローンではない」と言い切れる根拠など何処にもないのだと思い、怖くなりました。