戦国野郎の紹介:1963年日本映画。才人・岡本喜八監督による軽妙モダンな時代劇。音楽は黒澤明作品で知られる佐藤勝で、テーマ曲が「用心棒」風のアレンジになっている。出演陣は佐藤充、中谷一郎、天本英世など、岡本作品によく顔を見せるメンバー。
監督:岡本喜八 出演:加山雄三(越智吉丹)、中谷一郎(銅子播磨)、佐藤允(木下藤吉郎)、長谷川弘(蜂須賀小六)、田崎潤(有吉宗介)、星由里子(さぎり)、中丸忠雄(雀の三郎左)
映画「戦国野郎」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「戦国野郎」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「戦国野郎」解説
この解説記事には映画「戦国野郎」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
戦国野郎のネタバレあらすじ:起
時は永禄四年、戦国の世が続き、天下統一まではまだ少し間がありました。武田信玄に背いて抜け忍となった越智吉丹は木曽谷まで来たところで、武田の差し向けた忍者・雀の三郎左と対決。返り討ちの目にあわせます。これで彼を襲ってきた忍者は18人目でした。さらにもうひとり、やはり武田の忍者である銅子播磨が姿を見せますが、余りに吉丹の技倆が秀でているのを見て、襲う気がなくなります。彼らはともに旅をするうち、猿のような顔をした武士らしい男に遭遇。彼こそ、身分を隠して旅をしている木下藤吉郎、のちの豊臣秀吉でした。吉丹と播磨は武田忍者の追跡を巻くため、藤吉郎の筋書きに従い、馬借の仲間に入ります。
戦国野郎のネタバレあらすじ:承
馬借の本拠地まで来た藤吉郎はその隊長である有吉宗介と面会。藤吉郎が有吉に持ちかけたのは、泉州堺から尾張の織田領まで300丁の種子島(火縄銃)を運ぶという仕事です。普通に織田の配下の者が運ぶと途中で武田側に奪われる可能性がありますが、塩や米しか運ばない馬借なら武田軍も油断するだろうとの計算でした。しかし、有吉は仲間たちを危険な目に合わせたくないといって断ります。
戦国野郎のネタバレあらすじ:転
その返事を聞いた藤吉郎は吉丹をお供に連れて泉州堺港へ。村上水軍の船・龍神丸を訪れ、種子島を彼らに運ばせることにします。武田軍の裏をかいたつもりでしたが、この情報は吉丹が殺したはずの雀の三郎左によって探知されてしまいます。三郎左は吉丹を付け狙っているのですが、今回もまんまと逃げられます。
戦国野郎の結末
馬借の本拠地まで帰ってきた藤吉郎。再び有吉を説得し、種子島の運搬仕事を引き受けさせます。実は村上水軍を訪ねたのは武田軍の目をごまかすためで、彼らのところに持っていった荷物はすべて石ころでした。有吉に率いられた馬借たちは種子島を馬に載せて本拠地を出発。織田領を目指します。途中、計略に気づいた武田軍や村上水軍が襲ってきて、あわや全滅となりかけますが、別行動を取っていた藤吉郎率いる織田の軍勢のおかげで何とか助かります。驚いたことに馬借たちが運んでいた荷物も村上水軍と同じように石ころでした。全員が藤吉郎の手のひらで踊らされていたのです。戦いの虚しさを知った吉丹は全員と別れ、野の彼方へと去っていきます。
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