恋する幼虫の紹介:2003年日本映画。カルト的人気を誇る井口昇監督による異色のラブストーリー。それぞれにトラウマを持つためうまく異性とつき合えない男女の恋模様をシュールで残酷に描く。
監督:井口昇 出演:荒川良々(西尾フミオ)、新井亜樹(藤井ユキ)、乾貴美子(佐々木ヨシエ)、唯野未歩子(西尾カズエ)、伊勢志摩(少年時代のフミオ)、村杉蝉之介(松田ヨウジ)、松尾スズキ(木村マサル)、ほか
映画「恋する幼虫」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「恋する幼虫」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「恋する幼虫」解説
この解説記事には映画「恋する幼虫」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
恋する幼虫のネタバレあらすじ:起
マンガ家のフミオは、幼少時に憧れの親戚のお姉さんが恋人と情事にふけっているのを目撃します。彼の目には情事の様子が「お姉さんが眼球を引っ張り出されている」ように見え、それがトラウマとなり女性とうまく付き合うことができず、出版社の新人担当者ユキとのコミュニケーションもぎすぎすしています。ユキはユキで、何らかのトラウマがあるらしく、体を触られることに恐怖心があり、恋人のマサルが部屋に泊まった時は、触られるのを恐れてマサルの全身を紐で縛るありさまでした。
恋する幼虫のネタバレあらすじ:承
ある日、幼い頃のトラウマを題材に描いたマンガに対して、ユキが否定的なコメントをしたことに逆上したフミオは衝動的にユキの頬をカミソリで刺してしまいます。一か月後、フミオがユキのアパートに出向いてみると、仕事をクビになり恋人にもふられたユキは押し入れの中に引きこもっていました。頬の傷は生物の口のようになりそこから物を食べています。やがて傷口から奇怪な幼虫のような生命体が飛び出し、ユキは人の血を吸わずには生きていられなくなります。
恋する幼虫のネタバレあらすじ:転
フミオは罪悪感から、ユキに言われるがままに高校の同級生の松田の血をユキに吸わせましたが、ユキは具合を悪くしてしまいます。女の子の血が吸いたい、とユキが言うので、フミオは、好意を抱いていた元同級生のヨシエを呼びだします。ヨシエはフミオを宗教に勧誘しようとしますが、その誘いを断ったフミオを罵倒します。怒ったユキが佐々木に襲いかかり、指を噛みちぎります。ユキは好きな人を傷つけたことをフミオに謝り、「自分も大切だった人を傷つける」と元恋人のマサルの元に向かいます。
恋する幼虫の結末
事情を聞いたマサルは、自らの頬をカミソリで刺してユキに血を吸わせます。それを目の当たりにしたフミオは自分も血をユキに吸わせようとしてカミソリを手にしますがどうしても自分の頬を刺すことができません。ユキはフミオに別れを告げて立ち去りますが、フミオはユキに電話をして「もう一度だけ会って欲しい」と留守電を残します。待ち合わせ場所に現れたユキの「血を吸わせて」とのことばにフミオは笑顔でうなづきます。その後、首なし人間になったフミオはユキと二人で仲睦まじく暮らしました。
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