朝食、昼食、そして夕食の紹介:2010年スペイン,アルゼンチン映画。スペインの巡礼地。そこで変わらず営まれる三食の食事。しかし今日の食事はいつもと少し違う?食事と人間模様の織り成す群像劇。
監督:ホルヘ・コイラ 出演:ルイス・トサル(エドゥ)、セルヒオ・ペリス=メンチェータ(セルヒオ)、ペドロ・アロンソ(ヴラディミル)、エスペランサ・ペドレーニョ(ソル)、クリスティーナ・ブロンド(ヌリア)、ビクトル・クラビホ(ビクトル)、フェデ・ペレス(トゥト)、ビクトル・ファブレガス(フラン)、ほか
映画「朝食、昼食、そして夕食」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「朝食、昼食、そして夕食」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
朝食、昼食、そして夕食の予告編 動画
映画「朝食、昼食、そして夕食」解説
この解説記事には映画「朝食、昼食、そして夕食」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
朝食、昼食、そして夕食のネタバレあらすじ:起・朝食
健康な生活にはしっかりとした長所つが必要と言いながら、カフェで酒を飲み煙草を吹かす、トゥトとフラン。ソルは息子が怖い夢を見たと言うのでバカンスの話をするとランサローテへ行きたいと言われた。朝からビールを飲み夫と息子を送り出した彼女は、長い間連絡を取っていなかったエドゥに電話を士、朝食に誘った。静かに朝食を食べる老夫婦。ルカスと朝を迎えたヌリア、彼女は朝食を作る彼を早く出て行くようにと急かした。ヴラディは身づくろいをし、ラウラのために朝食を用意するが、彼女が来る前に、トゥトとフランがやってくる。ラウラからは遅れると連絡が入る。市場の肉屋でチョリソを盗んだ青年は、ストリートシンガーのエドゥのところへやって来て話しかけるが、エドゥは昼食の事で頭がいっぱい。
朝食、昼食、そして夕食のネタバレあらすじ:承・昼食
エドゥを昼食に呼んだソルは、一週間エドゥの夢を見ているのだと話し、自分は魅力的かどうかや、女性関係を彼に聞いた。エドゥはかつての最愛の女性ソルに会えて嬉しいが、夫も息子もいる彼女の思わせぶりな態度に食事が進まない。そんな彼にソルはサラダにスープを掛けてダメにした。ゲイのビクトルは恋人のセルヒオと暮らしている部屋へ、自分たちの関係を部屋をシェアしている関係だと偽り兄のホアンを招待した。兄は朝ナンパしたアナを連れてやってきた。ビクトルはセルヒオがアナのレストランへ行っていた事を知ると怒って魚料理を台無しにしてしまった。昼食を作りのしてラウラを待つヴラディだったが、ラウラは現れず、一人で肉を焼いて食べた。とある姉妹の経営するレストランは、手伝う人を探さなければならないほど、盛況。しかし妹のロサーナは、移動ステージの歌のオーディションを受けたいと言い出し、姉は怒りだした。フランとトゥットは画家の所へ行き、老夫婦は昼食を静かに食べ始めた。
朝食、昼食、そして夕食のネタバレあらすじ:転・こじれ始めた昼食
キスを乞うソルに、その先の辛さを想像できないと拒むエドゥは、いつも独りなのだと告白するソルに、すまないと謝り、キスをして抱きしめ、帰って行った。兄がセルヒオにまで偉そうに接することに腹を立てたビクトルは、兄さんの為に昼食を作って招いたのにと怒り、台所で兄弟げんかを始める。兄はセルヒオがシェアをしている相手ではなく、恋人だと感づき、何年もゲイだという事を隠してだましてきたことを怒った。ビクトルは何年も考えたけれど、これが自分で、自分の人生だと譲らない。兄はアナと談笑していたセルヒオに、同居はやめて欲しいと言った。それに対して、ビクトルは、出て行けと怒り。セルヒオは、自分はビクトルを愛しているから大切にすると静かに言った。言い合っていた兄弟は、若いの抱擁を交わした。画家の所を訪ねた二人は、ピザを頼み、三人で食べた。
朝食、昼食、そして夕食の結末:夕食
ロサーナはオーディションを受けに来た楽屋で歌った。夕食を食べながら聞いていた楽団親子の父親は喉を詰まらせ、救急車呼んだが間に合わず死亡、息子は母に知らせに行くのロサーナは同行すると言い、このバンドで歌うことが決まった。ルカスは仲間たちとパーティーの準備をしていた。一方、ヌリアはレストランで年上の恋人のネストルに、バルセロナ二戻ろうと思うと話し、今のままでは愛人みたいで嫌、愛しているから一緒にいたい、それ以上が駄目ならいいと迫った。ネストルは、一緒に住んでいない今は孤独を感じていないが、一緒に暮らして彼女が出て行き一人になった時の孤独に恐怖を抱いている事を話した。ヌリアはネストルに、キスをして帰った。夕食のパスタを仕上げたヴラディだったが相変わらずラウラ来ない。彼は彼女に来るように、泊まるように懇願した。エドゥは旅行者の男性と、問題はいつでもどこでも同じ、女性だと語り合った。ソルは、息子とこれからの結婚生活について考えるために息子とランサローテに行きたいと夫に言った。なぜ一言も言わずに決めたのかと責める夫に、幸せかと聞くと、息子を愛しているし、今の生活が好きだと答えた。老夫婦は相変わらず夕食を食べ、諦めたヴラディは、フランとトゥトもいるルカスのパーティに顔を出した。ビクトルはセルシオと二人の時間を過ごしていた。そして、ヴラディの家のベルが鳴った。
以上、映画「朝食、昼食、そして夕食」のあらすじと結末でした。
変わらない習慣の中で変わっていく — 食事と共に波乱のあるカップルたちの間に、老夫婦の静かな食事のシーンが挟まれることで、あくまで日常として営まれる「食事」と言う生きるための行為と、彼らの間に起こっている変化や事件が対比される。そして、老夫婦の食事は言葉こそないが、互いに相手を気遣っている事に注目したい。