カミュなんて知らないの紹介:2005年日本映画。愛知県で実際に起こった事件を基に学生たちが犯人の心理に迫るサスペンス。2006年度のキネマ旬報ベストテン第10位にランクインした。
監督:柳町光男 出演:柏原収史(松川直樹)、吉川ひなの(ユカリ)、前田愛(久田喜代子)、中泉英雄(池田)、黒木メイサ(レイ)、田口トモロヲ(大山)、玉山鉄二(西浦博)、阿部進之介(本杉)、ほか
映画「カミュなんて知らない」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「カミュなんて知らない」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「カミュなんて知らない」解説
この解説記事には映画「カミュなんて知らない」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
カミュなんて知らないのネタバレあらすじ:起
舞台はとある大学です。助監督の久田が電話を掛けています。大学の授業で制作する「タイクツな殺人者」の主演俳優が突然降板してしまったのです。クランクインまでは後5日しかありません。スタッフの学生が必死で代役を探した結果演劇サークルの池田哲也に決まりました。映画の製作が進んでいく中で、各々は問題を抱えていました。監督の松川は恋人のユカリに付きまとわれていました。ユカリは松川を追って大学に転入までしてきたのです。松川はうんざりしつつも裕福なユカリに借金までしていたので別れられなかったのです。
カミュなんて知らないのネタバレあらすじ:承
映画の撮影が始まりました。原作は実際にあった事件を基にしたノンフィクションの「退屈な殺人者」です。人を殺してみたかった。殺したらどうなるか実験したかったという主人公の心理を巡って久田と松川は激しく議論します。他の学生たちも準備に奔走します。そんな学生たちを指導するのは中條教授です。教授は映画監督でしたが15年前に監督を退き、今は大学で学生たちに映画を教えていました。2年前に妻を亡くした後は孤独な生活を送っていましたが、最近は美しい女子大生のレイに恋していました。
カミュなんて知らないのネタバレあらすじ:転
撮影のハードスケジュールで学生たちの間に恋の火花が散っていました。松川と久田はまたも言い争いをしてしまいます。久田は思わず泣きだし、主役の池田も特有な妖しさで周囲を翻弄します。しかし松川はそれどころではありませんでした。実は松川は前日に浮気をしているのをユカリに見つかってしまったのです。この日からユカリの言動は狂気を帯び始めます。中條は女子大生のレイと社会人学生の大山が親しくしているのを目撃します。中條は3人での食事の約束を取り付けます。めかし込んで出かけた中條でしたが、そこでは思いがけない光景が待っていました。実は大山とレイは夫婦だったのです。二人は中條がレイを口説けたら大山が海外旅行をプレゼントするという賭けをしていたのです。悪気のないレイの態度に打ちひしがれた中條はなんとか研究室に戻りましたが、酔っ払って大暴れしてしまいます。その時、映画の撮影が校舎の屋上で進んでいました。そこにユカリがふらふらとおぼつかない足取りで屋上の端を歩いてきました。ユカリの思いつめた表情を見た松川は抱きとめようとしますが、手を差し伸べた瞬間松川の姿は消えていました。事態に気づいたスタッフが慌てて駆け寄ります。松川は屋上から転落していました。後にはぼんやりと空を見つめるユカリだけが残されました。
カミュなんて知らないの結末
松川は一命を取り留めました。中條は学生たちに映画製作の続行を指示します。警察の事情聴取にユカリは「松川を突き落としたらどうなるか試してみたかった」と話します。監督は久田に代わりました。池田が主演の「タイクツな殺人者」の撮影が始まりました。撮影は順調に進み、ラストは畳にしみ込んだ血の痕を学生たちが拭くシーンで終わります。
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