キャロルの紹介:2015年イギリス,アメリカ,フランス映画。アカデミー賞6部門ノミネート作品。1950年代のニューヨークを舞台に、裕福な家庭の人妻とフォトグラファーになる夢を抱いた女性の恋愛ドラマ。作家パトリシア・ハイスミスの小説を基にした作品。
監督 :トッド・ヘインズ 出演:ケイト・ブランシェット(キャロル・エアード)、ルーニー・マーラ(テレーズ・ベリベット)、サラ・ポールソン(アビー)、ジェイク・レイシー(リチャード)、カイル・チャンドラー(ハージ)ほか
映画「キャロル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キャロル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「キャロル」解説
この解説記事には映画「キャロル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キャロルのネタバレあらすじ1
とあるホテルのラウンジで落ち合ったテレーズとキャロル。二人が初めて出会ったのは、クリスマス商戦のおもちゃ売り場だった。キャロルの美しさに目を奪われたテレーズは、キャロルの忘れ物の手袋を丁寧に郵送した。そのお礼にと自宅にテレーズを招くが、不仲で妻の同性愛に理解を示さない夫・ハージは不満を抱く。二人は離婚協議中だったのだが、ハージは一方的に共同親権を拒否する申し立てを行った。
キャロルのネタバレあらすじ2
春まで愛娘に会えないことを悲観したキャロルはテレーズを誘い旅にでます。一方テレーズの恋人・リチャードも自分の気持ちを受け入れず、キャロルに夢中になるテレーズに対して怒りを覚え、破局を迎える。ホテルやモーテルを転々とする二人は距離を縮め、親密さを増していき、ある日一線を越えてまうがその様子を探偵に密偵され、ハージに密告されてしまう。自分が悪かったと責任を感じるテレーズと、自分の意思で行動したとテレーズを慰めるキャロルだったが、離婚問題が不利になり距離を置くこととなった。
キャロルのネタバレあらすじ3
キャロルに会えないことを受け入れられないテレーズだったが、徐々に落ち着きを取り戻し、念願だったニューヨークタイムスで働きはじめる。娘の親権を獲得したいキャロルは、夫の言う事に従い夫の実家で生活を送り心理療法も行うが、窮屈さや虚無感を感じていた。とうとうハージとキャロルの審理が始まるが、キャロルは当初の主張を一転させる。
キャロルの結末
テレーズに抱いた感情はウソではなく、本当であり、自分のとった行動の責任についても重々承知している。そして、母親として娘の幸せを考えれば、親権は夫にゆだねたほうが娘の幸せのためだと告げる。その後、テレーズに再会し同棲を提案するが、すぐには受け入れられなかった。だが、テレーズはキャロルを愛していることに気が付き、キャロルがいるレストランに出向き、二人は視線を合わせ物語の幕は閉じる。
以上、映画キャロルのあらすじと結末でした。
「キャロル」感想・レビュー
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なんとも言えず、後にひく映画でした。3日間は確実に心残っていました。キャロルとテリーズの、自分の中にある同性への恋愛感情を認めていくまでの過程が、非常にうまく表現されていて本当に凄かった。また映画の中の映像が全てにおいて、綺麗で懐かしい雰囲気だったのがとても印象的で素晴らしかった。
貴婦人キャロルと高級百貨店でアルバイトするテレーズの切ない愛の物語。百合好きにはたまらない作品です。キャロルに出会えたことで自分自身を見つめ直し自立していくテレーズを丹念に描きつつ、と同時に憧れから愛へと変わっていくテレーズのキャロルに対する想いの変化も描いていく監督の手腕がすばらしい。1950年代のニューヨークの雰囲気や社会風潮などもリアルに再現しています。