映画「ソングオブザシー 海のうた」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ソング・オブ・ザ・シー 海のうた（Song of the Sea ～海の歌）の紹介：2014年アイルランド,ルクセンブルク,ベルギー,フランス,デンマーク映画。第82回アカデミー長編アニメ映画賞にノミネートされた「ブレンダンとケルズの秘密」引き続き、トム・ムーア監督の第２作目の長編アニメ映画となる本作も第87回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされています。アイルランド神話をベースに設定を現代に置き換え、人間を妖精セルキーの間に生まれた兄妹の冒険を通してバラバラになった家族の再生を描いています。この物語のキーパーソンとなるセルキーとは、あざらしから人間の姿に変身する神話上の種族のことです。
監督：トム・ムーア 声優：デヴィッド・ロウル（ベン）、ブレンダン・グリーソン（コナー）、フィオヌラ・フラナガン（おばあちゃん／マカ）、リサ・ハニガン（ブロナー）、ルーシー・オコンネル（シアーシャ）ほか
この解説記事には映画「ソングオブザシー 海のうた」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
少年ベンは、お父さんのコナーとお母さんのブロナー、そして愛犬のクーと静かな海辺の孤島の灯台で幸せに暮らしています。お母さんは身籠っており、ベンはお兄ちゃんになるのを心待ちにしています。アイルランドの伝説や歌を教えてくれるお母さんは、海の歌が聞こえる巻貝の笛をベンに渡すと赤ちゃんを残して海へ消えてしまいます。ベンとお父さんは、お母さんが居なくなった事を受け入れられぬまま時が過ぎていきます。愛犬クーを心の支えにして日々を送っているベンは、話すことのできない妹シアーシャの面倒を見ることにうんざりしています。シアーシャに甘いお父さんは、ベンのことなど眼中にない様子です。
シアーシャの誕生日はお母さんがいなくなった日でもあります。シアーシャの誕生日を本島からやってきたおばあちゃんと共に祝いますが、ベンは意地悪をしてシアーシャの顔を誕生日ケーキに叩きつけてしまいます。その夜、不思議な光に導かれたシアーシャは、お父さんが隠していた不思議なコートを着て海へ入るとアザラシの姿に変身し、アザラシの群れと海の中を自由に泳ぎ始めます。シアーシャは、アザラシの妖精セルキーであるお母さんの力を継いでいたのです。ずぶ濡れで浜辺に打ち上げられていたシアーシャに不安を感じたお父さんは、箱にセルキーのコートをしまい海へ投げ捨てます。ここでの生活が家族をダメにすると感じたおばあちゃんは、嫌がる兄妹を本島の町へ連れて行くことにします。
本島の町のおばあちゃんの家についた兄妹は隙を見て抜け出します。ハロウィンで賑わっている中、ベンはメモした家までの道のりを頼りに歩み始めます。そこへ３人の妖精がセルキーであるシアーシャに、フクロウの魔女マカと手下のフクロウたちに石にされた妖精を助けて欲しいと頼んできます。４羽のフクロウの襲撃からシアーシャを守った妖精たちは、感情を吸い取られ石になってしまいます。逃げる道中にいなくなってしまったシアーシャを捜すベンは、語り部の精霊シャナキーから魔女マカの歪んだ愛がシアーシャを狙っており、やがて妖精の国が消えつつあると教えられます。そして、ハロウィンの夜が明けるまでに、セルキーが歌わないとすべてが消えてしまうのです。シャナキーの助けでベンは魔女マカのところへ向かいます。
かつて悲しむ息子を助けるために感情を抜き取り石にしてしまったマカは、悲しむ人たちの心を解放し石にし続けています。石になりかけているシアーシャにベンは、お母さんの形見の巻貝を吹かせます。正気を取り戻しマカは、弱っているシアーシャにコートを着させるため兄妹を故郷の孤島へ送り届けます。お父さんが海に捨ててしまったセルキーのコートを捜すため夜の海に飛び込んだベンは、アザラシたちの助けでコートの入った箱を手に入れます。ベンはコートを着たシアーシャに、お母さんから教えられた歌を歌わせるとシアーシャは元気になっていきます。石にされていた妖精たちも元の姿に戻り始めます。海から現れたセルキーであるお母さんは海に戻らなければならないが、シアーシャは人間として陸で生きていく道を選びます。お母さんと別れて１年後。誕生日を祝ってもらっているシアーシャが、去年のお返しにベンの顔を誕生日ケーキに叩きつけると家族は大声で笑い合います。
以上、映画ソング・オブ・ザ・シー 海のうたあらすじと結末でした。
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