モスラ3 キングギドラ来襲の紹介:1998年日本映画。突如、空から降り注いだ隕石により、キングギドラが飛来し、子供たちがさらわれました。インファント島からやって来た小美女たちはキングギドラを倒すため、モスラを呼びました。しかしキングギドラを倒すことができず・・・というモスラ三部作の最終章です。
監督:本編:米田興弘、特撮:鈴木健二 出演者:小林恵(モル)、建みさと(ロラ)、吉澤拓真(園田翔太)、篠崎杏兵(園田脩平)、鈴木彩野(園田珠子)、大仁田厚(園田雄介)、松田美由紀(園田幸江)、ベルベラ(羽野晶紀)ほか
映画「モスラ3 キングギドラ来襲」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モスラ3 キングギドラ来襲」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
モスラ3 キングギドラ来襲の予告編 動画
映画「モスラ3 キングギドラ来襲」解説
この解説記事には映画「モスラ3 キングギドラ来襲」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モスラ3 キングギドラ来襲のネタバレあらすじ:起
インファント島ではベルベラが愛というメダルを奪ってエリアスのトライアングルを見つけると言って飛び立ちました。そして『空から恐怖の大魔王がやってくる』と言い残しました。残されたモルとロラはそれぞれ知恵と勇気のメダルを持ち、それぞれ剣の枠にはめますが、一つだけ入りませんでした。トラックで配達をする園田雄介が自宅に戻りました。雄介の家族は妻の幸江と息子の翔太、修平、娘の珠子の5人家族でした。翔太は登校拒否でしばらく学校へは行っていませんでした。空には無数の流れ星が見えていました。そして大きな隕石が近くの山に落ちました。
モスラ3 キングギドラ来襲のネタバレあらすじ:承
フェアリーに乗ったモルとロラが様子を見に来ました。すると隕石の落ちた場所には恐竜のエキスが流れていました。学校へ行かなかった翔太は、青木が原の隠れ家に行きました。そこで見たものは黄色く輝く巨大なドームでした。やがてキングギドラが飛来してきました。学校の上空を飛びながら子供たちを消し去りました。消えた子供たちはドームの中にいました。モルとロラはモスラを呼ぶために歌い始めました。キングギドラに向かっていったモスラはキングギドラに倒され、ロラもさらわれました。一人になったモルは翔太に会いました。そして翔太の隠れ家の洞窟に入りベルベラ、モル、ロラの3姉妹の話をしました。
モスラ3 キングギドラ来襲のネタバレあらすじ:転
3人の子供が居なくなった雄介と幸江は、探すために青木が原へ入りました。モルはキングギドラを倒すには恐竜の時代の若いキングギドラを倒すしかないと話し、モスラをタイムスリップさせるため歌を唄いました。モスラが過去に行くと同時に、モルは剣を翔太に渡し、石になりました。そこに魂を奪われたロラがやって来て翔太を剣で殺そうとしました。その時ロラの剣と翔太の剣が重なり、不思議な力を出しました。これを見たベルベラも自分の剣を重ねました。これがエリアスのトライアングルでした。過去に行ったモスラがキングギドラを圧倒しました。現代のドームは色が青くなり、バリアが消えました子供たちは助かったと喜びますが、再び子供たちはさらわれました。過去でモスラがやられたのでした。
モスラ3 キングギドラ来襲の結末
諦めていた時、モスラの幼虫が現れました。やがてサナギになり、モスラが誕生しました。エリアスのトライアングルとなった剣から不思議な光が出てモスラに吸い込まれました。モスラはキングギドラに攻撃を与え、遂にキングギドラを倒しました。今度こそ子供たちは解放されました。翔太はベルベラとロラと共に、エリアスのトライアングルの剣を、石になったモルの手に持たせました。するとモルは石から戻り、蘇りました。モスラは飛び立ち、子供たちは親との再会を喜びました。
この米田興弘監督、鈴木健二特撮監督による映画「モスラ3 キングギドラ来襲」は、”平成モスラ三部作”の完結篇となる3作目の作品で、日本の怪獣映画史の中でゴジラと並んで最強と言われるキングギドラと死闘を繰り広げる。
1億3千年前の白亜紀に恐竜を絶滅させた、魔獣キングギドラが再び地球に現われ、子供たちの生命エネルギーを吸収し、連れ去っていく。
地球の守護怪獣モスラが、このキングギドラを倒すべく立ち向かうが、全く歯が立たない。
そこでモスラは、若い頃のキングギドラを倒すべく、1億3千年前の白亜紀に時空を超えて旅立ち、子供たちを救うために戦いを挑むのだった——-。
1作目でレインボー・モスラ、2作目で水中モード・モスラと変身のバリエーションを増やしてきたモスラが、この3作目では強敵キングギドラを倒すために、戦闘的な”鎧モスラ”に大変身を遂げるというのが見ものになっている。
この映画の主人公は、登校拒否の少年・翔太だ。
思春期のリアルな悩みを抱えた翔太が、前の2作にはない、ある種の重さをドラマに与えていると思う。
翔太は周囲の人間には心を閉ざしているが、キングギドラの脅威に共に立ち向かうモルに心を開く。
青木ケ原での翔太とモルの会話は、昭和モスラの無垢で受け身な小美人のキャラクターでは描けなかった名シーンで、デジタル合成で二人の触れ合いが、自然に描かれていると思う。
そして、都市破壊がほとんどなかった前2作と違って、この映画では、キングギドラのパワフルな破壊が中盤に描かれている。
実景のビルがリアルに吹き飛ぶスペクタクルは、従来の怪獣映画にはなかったイメージだ。
川北紘一特撮監督からバトンタッチした鈴木健二特撮監督は、デジタル合成を駆使して、怪獣と人間の絡みを増やしていると思う。
また、キングギドラの造形は、重々しくて風格と巨大感があって、なかなかいいと思う。
現代と古代を行き来するバトルもメリハリがあって、これもいいと思う。
この「モスラ3 キングギドラ来襲」は、完成度の高いドラマと映像で、ファンタジックな”平成モスラ三部作”のラストを見事に飾った作品になっていると思う。