ヒューマン・ハンターの紹介:2017年カナダ映画。アメリカ政府が国民を管理・選別する近未来を舞台にしたSFアクションです。ニコラス・ケイジ演じる国民を選別する“ヒューマン・ハンター”がある母子と出会ったことから国家の陰謀に気付いていきます。
監督:ロブ・キング 出演者:ニコラス・ケイジ(ノア・クロス)、サラ・リンド(レイチェル・ウェラー/アマンダ・ダグラス)、ヒュー・ディロン(アダム・ウェスティングハウス)、ジェイコブ・デイヴィス(ルーカス・ウェラー)、ヴィセラス・シャノン(エージェント・ポーター)、カート・マックス・ルンテ(アドルフ・シュローダー)ほか
映画「ヒューマン・ハンター」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヒューマン・ハンター」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヒューマン・ハンターの予告編 動画
映画「ヒューマン・ハンター」解説
この解説記事には映画「ヒューマン・ハンター」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヒューマン・ハンターのネタバレあらすじ:起
近未来、アメリカは経済破綻と気候変動による食糧難、民族大移動による内乱などにより崩壊の一途を辿っていました。政府は国境に壁を築き、「人民省」という絶対的な権限を持つ機関を設立、国民を監視下に置き、体制の負担とみなされる者は人民省による査定にかけられて“ヒューマン・ハンター”と呼ばれる執行官によって強制的に「ニュー・エデン」と呼ばれる地区に隔離されていました。
ノア・クロス(ニコラス・ケイジ)もそんなヒューマン・ハンターの一員でした。ある日、クロスは人民省の査定の対象となった一人の老人のもとへ向かいました。老人は国からの給付金で暮らしており、生産能力に欠けると判断したクロスは老人をニュー・エデンへ移送することにしました。しかし、老人はショットガンを持ち出して抵抗、クロスは止む無く老人を射殺しました。この一件で昇進が決まり、上司のアダム・ウェスティングハウス(ヒュー・ディロン)からお褒めの言葉をもらったクロスでしたが、犠牲と引き換えの昇進にクロスは腑に落ちない思いをしていました。その一方で、アダムは部下のポーター(ヴィセラス・シャノン)に密かにクロスの監視を命じていました。
ヒューマン・ハンターのネタバレあらすじ:承
クロスが次の対象者として査定を命じられたのは、シングルマザーのレイチェル・ウェラー(サラ・リンド)と11歳になる息子ルーカス(ジェイコブ・デイヴィス)でした。レイチェルはクロスに自分たちは生産的な暮らしをしていると主張しましたが、クロスは査定の末にレイチェル母子をニュー・エデンに移送すべきと判断しました。しかし、翌日にルーカスの歌の発表会があることから、巣から落ちた雛鳥を助けたルーカスに感銘を受けたクロスは発表会が終わるまでは移送を延期することにしました。しかし、レイチェルは頑なにニュー・エデン行きを拒むことから、クロスは先日の老人の家に向かい、「決して屈するな」というメモを発見しました。
ニュー・エデンについての詳細を一切知らされていなかったクロスは、兄夫婦をニュー・エデンに移送されたという人民省の役人から真実が入っているというメモリーカードを受け取り、その中身を見て驚愕しました。
レイチェル親子を逃がすことを決意したクロスはルーカスの発表会の場に現われ、発表会が終わるとルーカスにお守りとしてネックレスをプレゼントすると母子に対して早急に荷支度するよう命じました。しかし、クロスの裏切りを知ったアダムは手下を引き連れて乗り込み、ルーカスはおもちゃの銃でアダムの右目を失明させるとクロスやレイチェルと共に車で逃走しました。
クロスはルーカスにGPSがつけられている車や携帯を捨てて別の車に乗り換え、クロスが幼い頃に過ごしたカナダのジャックフィッシュ湖を目指しました。
ヒューマン・ハンターのネタバレあらすじ:転
クロスは国境を突破する方法を模索し、協力してくれた農場の女性の仲介で荒野に住む男アドルフ・シュローダー(カート・マックス・ルンテ)の協力を仰ぐことにしました。アドルフはカナダに渡るためにはメルトダウンで死の土地と化した原子力発電所の跡地周辺を潜り抜けるしかないと断言、クロスらに放射能測定器とヨウ素剤を渡すと人が通らない道を進めとアドバイスしました。
その頃、レイチェルの家を捜索したアダムは、本物のレイチェルは9年前に死亡しており、アマンダ・ダグラスという人物がレイチェルに成りすましていたことを知ります。一方のクロスもレイチェルの正体に感づき、ニュー・エデンの真実を打ち明けることにしました。豊かな生活が保障されるとされていたニュー・エデンの実態は政府による処刑場であり、政府と人民省は増え過ぎた人類をこれまでに700万人も殺処分していたというのです。
クロスの話を聞いたレイチェルことアマンダは真実を明かしました。実はクロスはかつて本物のレイチェルと関係を持っており、ルーカスはクロスと本物のレイチェルとの間に生まれた実の子だったのです。その後、金に困った本物のレイチェルはルーカスを売り飛ばそうとしたので、アマンダはレイチェルに成りすましてルーカスを育てることにしたのです。
ヒューマン・ハンターの結末
クロスとアマンダ、ルーカスは原発跡地に到着、横の林道を通って国境を越えようとしましたが、そこに執拗に追跡してきたアダムとポーターが現れました。クロスはアダムに交渉を持ち掛けましたが、アダムは容赦なくアマンダを射殺しました。クロスはメモリーカードを渡すからルーカスを助けてほしいと懇願、ルーカスは見逃されてカナダとの国境を越えました。しかし、メモリーカードの中身は既に抜き取られており、クロスはアダムに射殺されました。
激怒したアダムはルーカスを追いましたがカナダ国境の警備隊に撃たれ、ポーターはその場から逃げ出しました。ルーカスは警備隊に保護され、クロスから託されたネックレスを渡しました。警備隊はあらかじめクロスからニュー・エデンの真相を暴くデータを持つ者が現れることを伝達されており、ネックレスの中にはメモリーカードが込められていました。その中身はニュー・エデンの真実とともに、クロスが人々に反乱を起こすよう訴えるメッセージも込められていました。そのメッセージは瞬く間に拡散され、人々は各地で暴動を起こし、アメリカ政府と人民省に対して反乱を開始しました。
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