フロントランナーの紹介:2018年アメリカ映画。1984年、民主党大会大統領予備選挙。ジョン・F・ケネディの再来と言われ、史上最年少で候補者となったコロラド州選出の上院議員ゲイリー・ハートは好戦を見せる。しかし、結果は落選。カーター大統領時代に副大統領を務めたウォルター・モンデールが当選した。それから4年後の1988年。大統領選に向け再びハートは出馬。民主党大統領候補者の中で圧倒的人気で他候補者を抑えフロントランナー(最有力候補)となる。しかし、あるスキャンダル発覚により、それからたった3週間の間で全てを変えられ、ハートは奈落の底に突き落とされてしまう。実在する人物ゲイリー・ハートの試練だけでなく、大統領選挙や民主主義、そしてメディアについても客観的に描かれている。
監督:ジェイソン・ライトマン 出演:ヒュー・ジャックマン(ゲイリー・ハート)、ヴェラ・ファーミガ(リー・ハート)、J.K.シモンズ(ビル・ディクソン/選挙参謀)、アルフレッド・モリーナ(ベン・ブラッドリー/ワシントンポスト紙主幹)、モリー・イフラム(アイリーン・ケリー/スケジュール担当)、クリス・コイ(ケヴィン・スィーニー/報道担当)、アレックス・カルポフスキ(マイク・ストラットン/アドバンス・マン)、ジョシュ・ブレナー(ダグ・ウィルソン/政策アドバイス・スタッフ)、マムドゥ・アチー(A.J.パーカー/ワシントン・ポスト紙記者)、スティーヴ・ジシス(トム・フィドラー/マイアミ・ヘラルド紙記者)、サラ・パクストン(ドナ・ライス)ほか
映画「フロントランナー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フロントランナー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フロントランナーの予告編 動画
映画「フロントランナー」解説
この解説記事には映画「フロントランナー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フロントランナーのネタバレあらすじ:起
1984年、民主党大会の大統領予備選挙。コロラド州より選出されたゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)は当時47歳という若さでありながら、民衆の心を掴む演説スタイルからジョン・F・ケネディの再来と言われ旋風を巻き起こしました。しかしながら、カーター政権時に副大統領を務めていたモンディール候補に僅差で敗れ落選してしまいます。ハートは肩を落とすこともなく、次回は必ず勝つと強く心に決め、仲間と酒を交わしました。
フロントランナーのネタバレあらすじ:承
それから4年後の1988年。ハートは前回に続き出馬を表明。パイオニア精神溢れる彼は、報道陣を伴ってコロラド州デンバー郊外のレッドロックス公園の砂岩の上で出馬表明の会見を行いました。その精神とルックスは多くの人を虜にし、テネシー州選出のアル・ゴア議員やマサチューセッツ州のマイケル・デュカキス知事らを抑えて、たちまち民主党の大統領候補者の中で最有力候補者(フロントランナー)となります。環境・教育・経済を政策の柱として掲げ、妻子をコロラドに残したまま意欲的に選挙活動に取り組みました。
フロントランナーのネタバレあらすじ:転
そんなある日、マイアミ・ヘラルド紙の編集部にハートの不倫疑惑を知らせる匿名の電話が入ります。相手はマイアミの海辺で豪華ヨット「モンキービジネス号」でデートする姿を目撃されていたドナでした。すぐに記者のトムとピートはワシントンにあるハートの自宅に張り込み、ドナ(サラ・パクストン)との密会をキャッチしました。それは翌日の一面を飾るスキャンダルでした。ハート陣営参謀のディクソンは会見を開くよう勧めますが、以前からプライバシーが政治に持ち込まれることを非難してきたハートは沈黙を続けます。しかし、マスコミは彼の私的な面を暴くために一層過熱。世間の人々もキャッチーで速報性の高い報道を求め始めていたのです。妻のリー(ヴェラ・ファーミガ)と娘アンドレアがいるコロラドの自宅には報道陣が詰めかけました。このスキャンダルで誰よりも心を打ち砕かれていたのはリーでした。
フロントランナーの結末
もはやスキャンダルに対してのコメント無くしては、政策についての言葉に耳を貸してもらえない状況となっていました。ハートはついにコメントを表明する決意をします。会見当日、控え室に妻リーが訪ねて来ました。ただただ「すまなかった」と詫びることしかできないハートに、「そのうち別れましょう」と辛辣に返すリー。会見中は堪え難い気持ちを抑えつ、夫ハートを見守りました。会見後、アンドレアと電話で話したリーは、両親がいない家でマスコミに追い回されている娘を知り、涙を抑えることができませんでした。フロントランナーとなってから3週間。ハートは選挙活動から退くことを表明しました。ハートはマスコミに向かって言います。「人間である以上過ちは起こすが、政策に目を向けるべきだ」と。選挙システムを変えずして未来のアメリカはないと言ったハートの言葉は、少なからず現代へとつながっていくのでした。現在82歳。妻リーとは別れることもなく、今も寄り添っています。
以上、フロントランナーのあらすじと結末でした。
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