恐怖の紹介:1961年イギリス映画。両親の離婚から10年、再婚した父に呼ばれて彼の屋敷にやって来た娘が、夜毎恐怖に襲われる。ドンデン返しの結末に、公開当初は「途中入場不可」とされた究極のミステリー。
監督:セス・ホルト 出演:スーザン・ストラスバーグ(ペニー・アップルビー)、クリストファー・リー(Dr.エール・ジェラール)、アン・トッド(ジェーン・アップルビー)、ロナルド・ルイス(ロバート)、レナード・サックス(スプラット)、アン・ブレイク(マリー)、ジョン・セレット(ルグラン警部)、フレッド・ジョンソン(ミスター・アップルビー)、ほか
映画「恐怖」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「恐怖」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
恐怖の予告編 動画
映画「恐怖」解説
この解説記事には映画「恐怖」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
恐怖のネタバレあらすじ:起・父のもとへ
落馬事故で車イスの生活となっていたペニーは、両親の離婚後10年間、母親とともにイタリアで暮らしていた。しかし3年前に母親が死亡し、父親と一緒に暮らすため南仏ニースへとやってきた。運転手ロバートの迎えで屋敷に到着したペニーは、そこで父の再婚相手ジェーンと初めて顔を合わせる。ジェーンは何かとペニーを気遣うが、呼び寄せたはずの当の父は出張で不在だった。
恐怖のネタバレあらすじ:承・現実か妄想か
その日の夜、離れの灯りが気になったペニーが中に入ると、そこには父の死体があり、驚いて部屋に戻ろうとした彼女は車イスごと中庭の池に落ちてしまう。ロバートに助けられたペニーはジェーン、父の主治医のジェラード医師らに死体のことを話すが、離れの中に死体はなく、誰も彼女の話を信じようとしない。
しかしペニーはその後もいないはずの父の気配を感じ、自分の部屋の中でも父の死体を目にするが、そのたびに周りは気のせいだと言い、ジェラード医師は精神的に不安定な状況に陥っているための妄想だと言う。
恐怖のネタバレあらすじ:転・巧妙な企て
ジェーンやジェラード医師に不信感を抱くペニーを、唯一ロバートだけが信じ、翌日、ジェーンの外出中にロバートは中庭の池の中を捜索する。そこで父の死体を発見し、2人は警察に話そうと車で屋敷を後にするが、途中、ジェーンの姿を見かけたロバートが車を止めてジェーンに駆け寄る。すると車がゆっくりと動き出し、後部座席に残されたペニーが慌てて運転席に身を乗り出すと、助手席には父の死体が置かれていた。驚きと恐怖で叫び声を上げるペニーを載せたまま、車は崖下の海へ落ちて行った。
「計画通りにいった」と抱き合うロバートとジェーン、すべては遺産目当てに仕組まれたものだった。事故に見せかけてロバートがペニーの父を殺し、遺産の全てを相続するペニーを亡き者にするために父の名を語って呼び寄せたのだった。
恐怖の結末:入れ替わった相続人
警察には、ペニーと父親は一緒にドライブに出かけて事故に遭ったと説明し、ジェーンは屋敷に戻って弁護士と相続の手続きについて話す。その時弁護士から、ペニーは3週間前、友人との旅行先で入水自殺していたことを聞かされる。愕然とするジェーンだったが、裏庭の崖の上に車イスの女性がいることに気づき近寄ると、それは自分が手にかけたはずの“ペニー”だった。彼女はペニーの友人マギーで、ペニーは彼女との旅行中に自殺していた。そのことを知らせたにもかかわらず、「帰ってこい」とペニーに宛てた父からの手紙を受け取り、不審に思ったマギーは、ジェラード医師と示し合わせて真相をうかがう計画をたてたのだった。すべてが明らかになったことでマギーは立ち上がってその場を離れ、ジェーンは力なく車イスに座りこむ。
その頃、ロバートは事故現場で男性1人の遺体しか発見されなかったと聞かされ、腑に落ちないまま屋敷に戻ると、崖淵に車イスの女性を見つけ、慌てて証拠隠滅とばかりに車イスごと女性を崖から突き落とす。しかし車イスとともに落ちて行ったのはジェーンで、ロバートはその場で警察に逮捕されるのだった。
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