眼には眼をの紹介:1957年フランス,イタリア映画。中東の病院のフランス人医師が、ある夜、妻の容体の悪化から診察してくれという電話を断り、他の医師に診させて死なせてしまった事から、夫が医師に対し復讐をする様子を描いたサスペンス映画です。砂漠の山岳地帯を舞台にした映像には迫力があります。
監督:アンドレ・カイヤット 出演者:クルト・ユルゲンス(ヴァルテル)、フォルコ・ルリ(ボルタク)、パスカル・オードレ(ボルタクの義理の妹)、レア・パドヴァーニ(ロラ)ほか
映画「眼には眼を」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「眼には眼を」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「眼には眼を」解説
この解説記事には映画「眼には眼を」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
眼には眼をのネタバレあらすじ:起
中東の病院の医師のヴァルテルは勤務を終え、夜勤医師のマチックと交代していました。自宅に戻り、くつろいでいると1本の電話が入りました。妻の具合が悪くなって診てほしいという内容でした。ヴァルテルは容体を聞いて指導しますが、どうしても診てもらいたいという事から、病院までの道を教え、マチックに見てもらえと言って電話を切りました。
翌日、出勤するとマチックが落ち込んでいました。昨夜診た夫人が子宮外妊娠をしていて、緊急手術中に容体が悪化し、死亡したというのです。そしてマチックは先生だったら死んでいないと言いました。ヴァルテルはマチックに回した自分の責任も感じながら、仕方がないと事だとマチックを慰めました。
眼には眼をのネタバレあらすじ:承
その夜、ヴァルテルの自宅に無言電話が鳴り続けました。そして外には自分を監視するサングラスの男が現れ、さらにいつも停車している車が気になり、調べると持ち主がボルタクという名前でした。
翌日から病院で泊まることにしたヴァルテルは、夜、ダンスバーに行きました。そこで女性二人に酒をおごり帰ろうとしましたが、財布が盗まれていました。その時支配人が『ボルタクさんが支払ってくれました』と言い、帰ることになりました。
翌日、ヴァルテルはボルタクを探して回りました。そして娘と車で走るボルタクを見つけ、追い越し停車させると、ボルタクの車は溝にはまってエンジンがかからなくなりました。そこでヴァルテルはボルタクを自宅まで送ることになりました。
眼には眼をのネタバレあらすじ:転
ボルタクの家は120km離れたアラビア人集落でした。自宅に送り、帰ろうとするとガソリンが切れ、ボルタクに相談するとガソリン店は閉まっていることから自宅に泊めてくれることになりました。そこでボルタクの死んだ妻の妹が、姉が病院ですぐ診てくれなくて死んだことを話しました。聞いたヴァルテルは自分の責任を感じていると、離れた村にけが人がいるので診てくれと言われ、ガソリンを入れ向かいますが、治療中に村人から追い出されました。
帰ろうとしたヴァルテルの車はタイヤが無くなっていました。仕方なく近くの店に入るとバスは週に一回しかなく、困っているとボルタクがやって来ました。ヴァルテルは歩いて帰ると言うと、ボルタクも歩いて帰ると言い、二人は出発しました。
眼には眼をの結末
砂漠の山岳地帯を行けども行けどもダマスの町は見えませんでした。ヴァルテルはボルタクを疑いつつも信じて付いて行きました。やがて水が無くなりヴァルテルの体力は限界に来ていました。一方ボルタクは元気で体力がありました。明らかに自分に対し、死んだ妻の復讐をしていると感じたヴァルテルはボルタクの腕をナイフで切りつけました。そして出血の止まらないボルタクに、ダマスへ連れて行ってくれたら治療してやると言いました。
血の気の引いて行くボルタクは必ずダマスへ連れて行くと言って抱きかかえられながら歩き始めました。やがてボルタクは体力が無くなり倒れました。そしてヴァルテルにこの道をまっすぐ行けばダマスだと言い、助けを呼んでくれと頼みました。歩くヴァルテルの前方には何もない砂漠の山岳地帯が広がっていました。
最後まで、画面に引き込まれたが、さすが名監督、名俳優の名画。この映画の類を見ない壮絶さは50年たっても、いまだに記憶から消え去らず、わが生涯に唯一の名画です。名監督のもと、演ずる男優2人の迫真に迫る演技は、生唾を飲むヒマなし、でした。