黒の奔流(くろのほんりゅう)の紹介:1972年日本映画。多摩川渓谷で起きた殺人事件の犯人・藤江の国選弁護士となった矢野は、事務所の女性と関係を持ち、さらに弁護士会の大物の娘との政略結婚も狙っていました。しかし矢野は藤江の美貌と魅力で関係を持ってしまった事から、人生が狂いはじめます…という松本清張原作のサスペンス映画です。
監督:渡辺祐介 出演者:山崎努(矢野武)、岡田茉莉子(貝塚藤江)、谷口香(岡橋由基子)、松村達雄(若宮正道)、松坂慶子(若宮朋子)、穂積隆信(阿部達彦)ほか
映画「黒の奔流」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「黒の奔流」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「黒の奔流」解説
この解説記事には映画「黒の奔流」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
黒の奔流のネタバレあらすじ:起
多摩川渓谷の崖から転落死した阿部コンツェルンの阿部達彦氏を殺害した犯人として、旅館・春秋荘の女中の貝塚藤江が逮捕されました。藤江の裁判は国選弁護士が付くことになりますが、勝ち目がない事件のため、弁護士のなり手がいませんでした。若宮先生が誰かいないか?と言っていると、若宮先生の娘の朋子との政略結婚を狙う青年弁護士の矢野が、自らやると言い出しました。
矢野は法律事務所で事務をする岡橋と関係を持っていました。藤江から事情を聞き、やがて裁判が始まりました。藤江の主張は阿部と吊り橋で別れてから30分、橋のたもとで休憩していたと言います。検事は藤江は休憩せずに阿部と関係を持ってから、崖から突き落としたと主張しました。
黒の奔流のネタバレあらすじ:承
完全に不利な状況から、矢野は阿部に愛人がいた事実を突き止め、多摩川に行く前夜、二人は性交をした事を証明し、阿部の下着についていた体液は前夜のものだと主張しました。このことがきっかけになり、判決で無罪を勝ち取りました。矢野は事務所の岡橋らと藤江を連れ、居酒屋で祝賀会を開きました。
そこで矢野は、藤江を自分の事務所で働かせることを決めました。その夜、藤江を、岡橋が見つけたアパートに送りました。藤江は矢野に、弁護士料が払えないから、私の体を自由にしてと言いました。矢野は断り、弁護士料金もいらないと言いました。
黒の奔流のネタバレあらすじ:転
事務所で働き始めた藤江に対し、岡橋の嫉妬心が芽生え始めました。矢野は藤江をねぎらうため、アパートに立ち寄りました。二人はそのまま関係を持ちました。そして藤江は矢野に『私はずっと影の女でいい』と言いました。そして二人の関係は続きました。
一方、若宮先生は矢野を自宅に呼び、今回の無罪勝利を褒め、娘・朋子との結婚話を進めました。矢野も朋子との結婚を望みました。矢野と藤江の関係に気づいた岡橋は、藤江に自分も同じことをしていたことを話し、矢野が若宮朋子と結婚して、その後の野望を持っていることを話しました。それを聞いた藤江は矢野に問いただしました。すると矢野は『朋子と結婚する。お前は影の女だ!』と突き放しました。聞いた藤江は、矢野の子供を身ごもっていることを話しました。
黒の奔流の結末
藤江は矢野に『阿部を殺したのは私だ』と告白し、矢野も共犯者として訴えると言い出しました。実は阿部は友達と、藤江とやれるかどうかの賭けをしていました。そして藤江をレイプした後、賭けの話をして5万円渡したことで、藤江が怒って突き落としたのでした。
矢野は岡橋に相談しました。岡橋は手切れ金500万円を要求し、さらに社員旅行に行った事にして、藤江を殺せと言いました。矢野は藤江を呼び出し、旅行に行きました。翌朝、釣りに行くと言ってボートに乗せました。殺されると思っていた藤江は逆に矢野を刺し殺しました。そしてボートを沈め、藤江も死にました。
裁判所の事務所には藤江からの手紙がありました。それは阿部殺しの真相と、矢野との関係が全て綴られていました。一緒に居た岡橋は『私は何も知らなかった・・・』と泣いていました。
以上、映画「黒の奔流」のあらすじと結末でした。
ラストの弁護士事務所での書類に書かれていた事など
何か意味があるのですか?