誘惑者の紹介:1989年日本映画。精神科医の外村が、君子と同居しているという美也子の診療をしたことで、美也子の魅力と君子の存在に惑わされ、婚約者のはるみも失いながらも、美也子の多重人格の真相を突き止めようとするサスペンス映画です。
監督:長崎俊一 出演者:秋吉久美子(篠原美也子)、草刈正雄(外村一彦)、原田貴和子(吉井はるみ)、磯部勉(平山)、内藤剛志(新堀)、石橋蓮司(鏑木)ほか
映画「誘惑者」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「誘惑者」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「誘惑者」解説
この解説記事には映画「誘惑者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
誘惑者のネタバレあらすじ:起
神経科医の外村は、恋人にフラれてノイローゼになっていた患者の平山のケアをしていました。平山に「薬はもうやめましょう」と言って、平山が病院を出るころには病院は終了時間でした。外村は病院で働くはるみと婚約していました。就業中は医師と職員ですが、他の職員が帰ると恋人同士に戻りました。
平山が病院の入っているビルを出る時、一人の女性に目を奪われました。その女性は外村の病院に入って来ました。診療時間は終わっているものの、外村は彼女の診察を行いました。女性は篠原美也子と名乗る美人でした。観光ガイドの仕事をしていて、同居する君江という女性が、客の男性からの電話に嫉妬して暴れ出したと言って、胸のアザを見せました。
途中、黙りこんだり、おかしなことを言ったりすることから、「また明日話をしましょう」と言って美也子を帰しました。外ではタクシー運転手の平山が待ち伏せしていて、客として美也子を乗せました。友人の新堀と酒を飲むため外に出た外村は、平山のタクシーに乗った美也子を見つけて車で追いました。
誘惑者のネタバレあらすじ:承
平山は人通りの少ない裏道で、美也子を突然ジュンコと呼び、腕をつかもうとしました。必死で逃げた美也子を、追ってきた外村が車に乗せてマンションまで送りました。部屋に帰った美也子が『ただいま』と言うと誰もいませんでした。
翌朝、平山は何者かに背中を刺されて死体で発見されました。その後、外村に君子から電話が入りました。君子は「美也子に何かしたら絶対許さないから!」と言って電話を切りました。病院が休みの日、美也子に会った外村は、「東京の名所を案内してください」と言い、美也子が観光ガイドのように外村を案内しました。
夜になり、外村が見晴らしの良い場所に美也子を連れて行きました。そこで君子からの電話の話をしました。この一言で美也子の様子が急変しました。話し方が君子に変わり、「美也子に何かしたら絶対許さないと言ったでしょう」と怒鳴り、外村の脚をナイフで刺し、外村の車に乗って走り去りました。外村は友人で外科医の新堀の病院に駆け込みました。
誘惑者のネタバレあらすじ:転
入院する外村に美也子が見舞いに来ました。美也子の多重人格性に気づいていた外村は、昨夜の話を少ししますが、美也子は全く覚えていませんでした。そこで外村は「君子に合わせてくれないか?」と美也子に言うと、「関わらないでくれ」と言いました。
やがて、はるみが部屋に戻って来ると美也子は笑いながら病室を出ました。再び病院を訪れた美也子を見つけたはるみは、美也子の様子を見張っていました。しかし美也子に見つかったはるみは、美也子から誘惑を受け食事に誘われました。そして夜の岸壁でワインを飲み、美也子に一緒に海へ突き落とされました。陸に上がった美也子ははるみを抱き寄せ、キスをしました。
退院後、外村は美也子の過去を洗い始めました。はるみは外村に病院を辞めると言って出て行きました。外村は1枚の写真を見つけ、君子が存在していた事実を知りました。一緒に働いていた会社に行くと、社長は知らないの一点張りで、何か隠しているようでした。そこで守衛に聞くと、屋上で二人の女性が血まみれで倒れていて、死んだのが君子で、助かったのが美也子だと分かりました。
誘惑者の結末
外村は美也子の部屋を訪ねました。美也子は「おかえり」と言いました。しかし外村だったため話をしますが、全くかみ合いませんでした。そこで外村は君子は存在しない事を話しました。その時、はるみが帰って来ました。美也子ははるみを君子と呼び、はるみも君子を演じていました。はるみは美也子の事が好きになり、自分が君子でも構わないと言いました。
すると外村は、はるみを抱き寄せてキスをしました。二人を見た美也子は嫉妬心から急変しました。「帰れ!」と言う美也子に、外村は君子の事を順番に質問しました。返事をするうちに美也子は、自分が君子とナイフで心中を図った過去を思い出しました。お互いナイフで刺しあって死のうとしたのでした。知らぬ間にナイフを持った美也子は外村の脚を刺しました。これ以上話をしても無理だと分かった外村は、足を引きずりながらタクシーに乗り、新堀の病院を告げました。マンションのベランダからは、美也子とはるみが外村の様子を眺めていました。
以上、映画「誘惑者」のあらすじと結末でした。
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