テルアビブオンファイアの予告編 動画
映画「テルアビブ・オン・ファイア」解説
この解説記事には映画「テルアビブ・オン・ファイア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
テルアビブオンファイアのネタバレあらすじ：起
イスラエル、エルサレムに住むパレスチナ人のサラーム（カイス・ナシェフ）は、叔父バッサム（ナディム・サワラ）がプロデューサーを務める大人気TVドラマ『テルアビブ・オン・ファイア』のインターンとして働きはじめたところでした。
サラームはヘブライ語もできるため、雑務を務めながら言語指導の役割も担っています。ドラマは主婦たちを中心に、パレスチナだけでなくイスラエルでも絶大な人気を博していました。
ある日の撮影中のこと。女性に対し“爆発的に美しい”というヘブライ語のセリフを聞いたサラームはその場で指摘し、変更するようアドバイスしました。脚本家は納得しなかったものの、主演女優のタラ（ルブナ・アザバル）や叔父バッサムは同意し、セリフは修正されることになりました。
これをきっかけにタラから信頼を得たサラームは、度々セリフの相談を受けることになりました。
テルアビブオンファイアのネタバレあらすじ：承
パレスチナで撮影が終わると自宅があるエルサレムへ戻るために、毎日ラマッラーから検問へ車で向かうサラーム。この日は昼間の出来事が頭から離れず、ふと検問所にいた女性兵士に「女性に“爆発的に美しい”とほめ言葉で使うのはおかしくないか？」とたずねました。しかし次の瞬間、不振人物と見られイスラエル軍事司令官のアッシ（ヤニブ・ビトン）のもとへ連行され、高圧的に尋問がはじまったのです。
ところがサラームの仕事があの有名なドラマの撮影現場と知ると、態度を一変させるアッシ。彼の妻はこのドラマの大ファンでした。ドラマの内容を教えてほしいと迫るアッシでしたが、教えられないと断るサラーム。しかしアッシが提案したストーリーに同意すると、あっさりと開放されました。
アッシが帰宅すると、妻と友人たちがドラマに夢中になっていました。「このドラマは反ユダヤ的だ！」と言うアッシに対して妻は「政治だけではなくロマンティックなの」と反論します。
テルアビブオンファイアのネタバレあらすじ：転
後日、サラームが検問所を通ると、アッシは自ら書いた脚本を強引に渡してきました。サラームは適当に流そうと思っていましたが、叔父にあたかも自分が書いたかのように脚本を渡すと、提案はあっさり受け入れられてしまいました。急遽、ドラマのイェフダ将軍役のセリフを変更して、サラームは脚本家に大抜擢されたのでした。
帰宅途中、以前恋人だったマリアムの実家へ寄り、家を出た彼女の電番号を聞き出そうとしましたが、当時サラームに傷つけられたマリアムは彼を遠ざけます。
気持ちを切り替え、脚本家としてパソコンに向かうサラームでしたが、いざ脚本を書こうとするとまったくアイディアが出てきません。結局１文字も書けないままアッシに意見を求めに行きました。アラブの伝統料理“フムス”と引き換えに脚本を引き受けたアッシは、大胆にも主人公の女スパイ・ラヘルとユダヤ人の将軍イェフダを結婚させろと詰め寄ってきたのです。
しぶしぶこの脚本を受け入れ、叔父に伝えましたが反対されるどころか耳も貸してくれません。その後、アッシの案で取り入れられたキスシーンも物議を呼び、スポンサーまで怒らせてしまいました。
テルアビブオンファイアの結末
撮影がドラマの結末に向けて進んでいくにつれ、スタッフ同士まで議論を交わしていきますが、それぞれの想いは交錯して、なかなか意見がまとまりませんでした。
そんな中、サラームは何者かに車で連れ去られてしまいます。袋をかぶせられ銃を向けてきた相手はドラマのことを聞いてきます。犯人はアッシでした。改めて結婚のシナリオを約束させると、サラームのIDは果たされるまで没収されることに。これでサラームはアッシの脚本通りに撮影されるまで、エルサレムに戻ることができなくなってしまいました。
家に帰ることもできず、ラストシーンもまとまらず、追い詰められていくサラーム。しかしふと名案がひらめきます。それは、ラストシーンにアッシ本人を出演させるという演出でした。しかもシーズン２の主人公になるというおまけ付きまで。
もちろんこの結果にアッシをはじめ、妻も大満足。サラームの愛情に心動かされたマリアムまでもが戻ってきてくれ、最高のラストシーンを飾ることができたのでした。
以上、映画「テルアビブ・オン・ファイア」のあらすじと結末でした。
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