スキャンダルの紹介:2019年アメリカ映画。2016年、アメリカのケーブル局で視聴率No.1を誇るFOXニュースに激震が走った。ベテランキャスターのグレッチェン・カールソンがFOXから一方的にクビを言い渡され、同局CEOでTV業界のドン、ロジャー・エイルズをセクハラで訴えた。それを機にこれまで沈黙を貫いてきたたくさんの女性キャスターたちが名乗りをあげロジャーを退任に追い込んだという実際の事件をベースに描かれた。キャスターをシャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマンら実力派のベテラン女優が演じ、特殊メイクを担当したヒロ・カズは本作でアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。
監督:ジェイ・ローチ 出演:シャーリーズ・セロン(メーガン・ケリー)、ニコール・キッドマン(グレッチェン・カールソン)、マーゴット・ロビー(ケイラ・ポスピシル)、ジョン・リスゴー(ロジャー・エイルズ)、ケイト・マッキノン(ジェス・カー)、コニー・ブリットン(ベス・エイルズ)、マルコム・マクダウェル(ルパート・マードック)、アリソン・ジャネイ(スーザン・エストリッチ)ほか
映画「スキャンダル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スキャンダル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スキャンダルの予告編 動画
映画「スキャンダル」解説
この解説記事には映画「スキャンダル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スキャンダルのネタバレあらすじ:起
2016年、ニューヨーク。FOXニュースのトップキャスター、メーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は共和党の大統領候補討議会の進行役を務めていました。この頃のアメリカ全土は候補のひとりドナルド・トランプに振り回されているところでした。メーガンはトランプの女性蔑視発言を激しく追及。激怒したトランプはその日から執拗にメーガンへの罵倒をツイートしました。
一方、朝の顔として活躍してきたベテランニュースキャスター、グレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)は、2年前にあることがきっかけで視聴率の悪い昼の番組へ降格されました。それはFOXニュースの会長兼CEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)から求められた性的関係を拒否したという出来事でした。グレッチェンはそんなロジャーをセクハラで告訴する決意を固めました。
スキャンダルのネタバレあらすじ:承
キャスターとして成功することを目指す野心溢れたケイラ・ポスピシル(マーゴット・ロビー)はグレッチェンのもとで働いていましたが、裏で副社長にお願いし、最高視聴率を誇るビル・オライリーの番組に抜擢されました。しかし、喜びもつかの間。初日からビルに否定されてしまいました。
しかしケイラは諦めません。秘書に取り入ってロジャーへ直談判の機会を得ます。ロジャーに懸命に売り込むケイラでしたが、ロジャーの返事は「スカートを上げて脚を見せろ」でした。必死に平静を装いながらも要求に応えたケイラ。ロジャーからはさらに、忠誠心をどう証明するかよく考えておけと命じられます。
世間ではトランプの支持が拡大し、メーガンのもとには膨大な数の抗議メールが届くようになりました。命の危険を感じたメーガンは、ロジャーに守ってほしいと頼みましたが、視聴者は対立を好むものだと一蹴されてしまいます。
スキャンダルのネタバレあらすじ:転
2016年5月。メーガンは1年続いたトランプとの闘いをようやく終わらせようとしていました。お互いの利益のため、メーガンがトランプをインタビューし、トランプが軽くひと言謝ることで手を打つことになりました。
その頃、グレッチェンは突然クビを言い渡されました。すぐに弁護士に連絡し、改めて戦う意志を告げました。
一方ケイラは、秘書からの呼び出しでロジャーの部屋へと向かいました。
そして、7月6日。世界に衝撃が走ります。グレッチェンがロジャーをセクハラで訴えたニュースが報道されました。メーガンは激しく動揺しましたが、自分自身がここへのぼり詰めるまでの出来事を振り返り、同様を見せないようグッとこらえていました。
スキャンダルの結末
このニュースに激怒したロジャー。全面否認し、ありとあらゆる手段を使い反撃に出ます。局内ではロジャーに従い、グレッチェンに続く女性は出てこないと思われていました。しかし、ロジャーがFOXニュースを創設する前にセクハラを受けていたという女性が6名現れました。
しかし局ではロジャーに恩を感じ忠誠を誓うチーム・ロジャーと呼ばれる女性もたくさんいました。メーガンは、番組でロジャーの無実を報道するようアドバイスされますが、沈黙を守ります。その一方で、どれだけの被害者がいるか、独自に調査をはじめました。その結果、ロジャーだけではなくジムと幹部のジャックまで名前があがり、FOX全体にセクハラが蔓延している事実を知りました。その中にはケイラの告白もありました。
ついにメーガンは証言することを決断し、外部の法律事務所へ出向きました。自分の前には22人の訴えがあったことを知りさらに驚きます。メーガンの告白はトップニュースになりロジャーの怒りは頂点に達しました。
ところが、グレッチェンはこれまでに1年もの間、ロジャーとの会話を録音していたことが分かりました。ロジャーが否定することを見越して、信用性を損なわせるために、これまで録音を黙っていたのでした。これによりロジャーは負けを認めざるを得なくなりFOXニュースの会長兼CEOの退任へと追い込まれました。
FOXニュースではロジャー退任を受けて、オーナーのルパート・マードック(マルコム・マクダウェル)がCEOとして指揮を執ることが発表されました。結局、内部の人間がまたトップに返り咲いたことになります。
ケイラはマードックが社員を集め演説をしている途中で立ち上がり、バッグを持って局を去りました。
以上、映画「スキャンダル」のあらすじと結末でした。
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