映画「パリに見出されたピアニスト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
パリに見出されたピアニストの紹介：2018年フランス,ベルギー映画。貧しさから不幸な境遇を過ごさざるを得なかった主人公の青年マチュー。しかし彼にはピアノという才能があったのです。その類いまれなる才能を偶然音楽大の教授が見つけ、彼の人生がガラリと変わっていく…。
監督：ルドヴィク・バーナード 出演：ランベール・ウィルソン（ピエール・ゲイトナー）、クリスティン・スコット・トーマス（女伯爵）、ジュール・ベンシェトリ（マチュー・マリンスキー）、カリジャ・トゥーレ（アンナ）、エルザ・ルポワーヴル（マティルド・ゲイトナー）、アンドレ・マルコン（アンドレ・ロシジャック）、ミシェル・ジョナス（ムッシュー・ジャック）、グザヴィエ・ゲルフィ（ケヴィン）、テレスフォール・トゥヌー（ドリス）、ほか
この解説記事には映画「パリに見出されたピアニスト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パリのとある駅に自由に演奏できるピアノが置いてありました。そこでピアノを弾くとは思えないような風貌の男が演奏を始めます。
彼の名前はマチュー(ジュール・ペンシェトリ)。彼の奏でる演奏は、人の心を動かす程の強烈なインパクトを残します。警察に追われていたのか、警察が現れるとマチューは逃げるようにその場を去っていきます。
マチューは貧しさが故に強盗を繰り返したことで、警察に目をつけられていました。そんなある日、また警察の目を盗んでピアノを弾いていると、一人の紳士が立ち止まり声をかけてきました。
彼はピエール(ランベール・ウィルソン)、名門音楽学校であるパリ国立高等音楽院の校長をしています。マチューの独創的な音楽に惚れ込んだピエールは、すぐさま名刺を渡し、スカウトしますがマチューに断られてしまいます。
しかし実刑も免れないような罪を犯したマチューに、ピエールが救いの手を差し伸べます。条件は音楽学校の清掃員として働く事、そして清掃する前にピアノのレッスンを受ける事でした。
女伯爵と異名を持つ音楽教師エリザベス(クリスティン・スコット・トーマス)の厳格な指導にやる気のないマチューは衝突してしまいます。
エリザベスも匙を投げそうになってしまいますが、ピエールの懸命な説得、そして「君のピアノは人を感動させる力がある」その言葉にマチューは思い直し、ピアノを続ける事にしました。
やがてピエールは、マチューの力を信じコンクールの代表にマチューを選出します。コンクールまであと4ヵ月、現状では楽譜すら読めないマチューの悪戦苦闘の猛特訓が始まります。
ある日、マチューが教室の前を通ると、自分の課題曲と同じ曲を、教室に通うミシェルが弾いているのを見たマチューは、初めて自分以外にコンクールの代表候補がいることを知ります。それはマチューを推すピエールに反対する他の先生達の仕業でした。
それに憤慨したピエールは、マチューを代表にすることを固く決意するのです。それからピエールやエリザベスだけでなく恋人となった同じ楽団のアンナの支えもあって、腱鞘炎になりながらもレッスンを続けてこれたのです。
そしてコンクール当日がやってきます。しかしマチューはやって来ません。それは息子を亡くした傷が癒えないピエールの妻が、マチューばかりをかまうピエールに嫉妬して「恥をかくだけだからコンクールには出ないで」とマチューに言った事にショックを受け、自信を失ってしまったためでした。
街に戻り、またあの生活に戻ってしまいそうになりましたが、母や弟、家族達の期待する思いを知ったマチューは会場へと向かいます。悪友達の力を借りて出番ギリギリの所で到着しました。
壇上にはミシェルが代わりに上がろうとしていましたが、ピエールとエリザベスのおかげで何とか出番を貰うことができたのです。
壇上に上がったマチューは、支えてくれた全ての人達のために心を込めて演奏を始めました。全力を出しきり、弾き終わったマチューに惜しみ無い称賛の拍手が降り注ぎます。
それから半年後、ピエールはニューヨークの音楽院でディレクターとして活動していました。今日は彼の主宰するコンサートの日です。もちろんピアニストはマチューです。チェリストにはアンナがいます。彼女と軽く目配せをしてマチューはピアノの前に座りました。
いつものように感謝の気持ちを込めた、全力のマチューの演奏が始まります。
以上、映画「パリに見出されたピアニスト」のあらすじと結末でした。
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