狂った一頁(くるったいっぺーじ)の紹介:1926年日本映画。衣笠貞之助が川端康成、横光利一らの協力を得て製作した無字幕のサイレント映画。様々な技法を駆使した日本初のアヴァンギャルド映画である。フィルムは火災によって消失したとされてきたが、1971年衣笠の自宅から偶然発見された。オリジナル版は上映時間70分だったが、現存するニュー・サウンド版は衣笠自らの手によって再編集され、59分に短縮されている。自分の虐待が原因で狂ってしまった妻を見守るため、彼女が入院している精神病院に小使として勤める老人。院内は狂人で溢れ、狂気の世界が繰り広げられる。ある日、夫妻の娘が結婚の報告をしにやって来るのだが。
監督:衣笠貞之助 出演:井上正夫(小使)、中川芳江(妻)、飯島綾子(娘)、根本弘(青年)、関操(医師)ほか