ひとりぼっちの狩人たちの紹介:1995年フランス映画。1984年に実際に起こった若者三人の強盗殺人事件を題材にして作られたのが本作。舞台を1990年代へと変え、若者達の操縦不能な行動と、やがてたどり着く悲惨な末路を描いています。ベルリン映画祭で金熊賞を受賞しています。
監督:ベルトラン・タヴェルニエ 出演:マリー・ジラン(ナタリー)、オリヴィエ・シトリュク(エリック)、ブリュノ・ピュジュリュ(ブルーノ)、リシャール・ベリ、クロチルド・クロ、ほか
映画「ひとりぼっちの狩人たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ひとりぼっちの狩人たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ひとりぼっちの狩人たち」解説
この解説記事には映画「ひとりぼっちの狩人たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ひとりぼっちの狩人たちのネタバレあらすじ:起
ナタリー(マリー・ジラン)とその恋人エリック(オリヴィエ・シトリュック)、そして孤児院出身のブルーノ(ブルーノ・ピュッリュ)は、パリ郊外にあるナタリーの母の持つアパートで三人で暮らしていました。
ナタリーはブティックでマヌカンとして働き、エリックは定職にはつかず親の脛をかじり生活をしています。ナタリーは女優になる夢、エリックにはアメリカに行って一儲けしたいという夢がありました。
ナタリーは女優になるために有用な男に片っ端から声をかけ、自分の女優になるための礎にしようと懸命になっていました。しかしナタリーの狙いとは裏腹に、男たちはナタリーの体を目的に迫ってきます。
そこに目をつけたエリックとブルーノは、ナタリーを使って寄ってくる金持ちをターゲットにして家に押し入り金品を物色しようというのです。
ひとりぼっちの狩人たちのネタバレあらすじ:承
エリックがアメリカで一旗上げるには数億円が必要で、到底すぐに手に入る金額ではありません。すぐにでも行って事を起こしたいエリック達は、行動を開始します。
いざ行動を起こすものの、そうは上手くいきませんでした。さすがに金持ちらしく警備が厳重で、途中で諦めてしまいます。
次のターゲットは弁護士です。弁護士とナタリーが家に入り、ナタリーが隙を見てドアを開けておきます。そこに覆面をしたエリックとブルーノが強盗として入り込むのです。二人は弁護士とナタリーを縛り上げ、金の在りかを吐かせようとします。弁護士にはナタリーを殺すと言って別室に連れていきました。
弁護士を殴ったり蹴りあげたりしても金の在りかは出てきません。そのうちこの家には本当に大金などないと気づいた時には、後には引けなくなっていました。
エリックとブルーノは弁護士を殺し、わずかな金を奪って逃げていきました。事件は大きく報道されますが、警察もよもやこの若者達が行った犯行だとは思いもしなかったのです。
ひとりぼっちの狩人たちのネタバレあらすじ:転
失敗はしたものの、三人は次の手口も同じ方法で挑むようです。次のターゲットは起業家でした。豪華な家に住む男でしたが事業に失敗しており、家も何もかも差し押さえ寸前だったのです。
エリックは次はお前の番だとブルーノに次の殺しを促します。しかし起業家はユダヤ人。同胞殺しを禁忌とするユダヤ人であるブルーノは迷い、なかなか殺すことが出来ませんでした。しかし意を決したようにナイフを手にしたブルーノは、錯乱状態で起業家を滅多刺しにしてしまうのです。
ひとりぼっちの狩人たちの結末
こうして複数人もの人間を殺害しておきながら三人は平然と生活していました。彼らには罪悪感は微塵もなかったのです。
特にナタリーは、クリスマス休暇に離れている父親と過ごす事をとても楽しみにしていたのです。殺して奪った装飾品を身につけ、とても嬉しそうです。
そんな中、ナタリーの職場に警察が現れ、事情聴取を受けることになりました。証拠が揃っていたからか、あっさりと自白したナタリー。その自白がきっかけでエリックとブルーノは逮捕となりました。
全てを自白したナタリーは無邪気な顔で警察に衝撃的な言葉を放ちます。「話したからもういいでしょ。いつ帰れるの?クリスマス休暇には父親に会いに行くんだから。」
以上、映画「ひとりぼっちの狩人たち」のあらすじと結末でした。
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