名犬ラッシー/家路の紹介:1943年アメリカ映画。エリック・ナイトによる小説「名犬ラッシー」シリーズの映画版第1作目。飼い主の少年と引き離されたラッシーが、再会までに繰り広げる冒険を描いたファミリー作品。ヨークシャーのカラクラフ家で飼われているコリー犬のラッシーは、特に息子のジョーと大の仲良しだった。しかしカラクラフ家は生活苦から、ラッシーを公爵家に売り渡してしまう。ラッシーはジョーに会うため脱走を重ねた。すると公爵はラッシーを遠く離れたスコットランドの別荘へ送ってしまう。ラッシーは別荘からも脱走し、ジョーに会うための遥かな道のりを走り出すのだった。別題は「家路」。
監督:フレッド・M・ウィルコックス 出演者:ロディ・マクドウォール(ジョー・カラクラフ)、エリザベス・テイラー(プリシーラ)、ドナルド・クリスプ(サム・カラクラフ)、エドマンド・グウェン(ローリー)、エルザ・ランチェスター(ミセス・カラクラフ)ほか
映画「名犬ラッシー/家路」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「名犬ラッシー/家路」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
名犬ラッシー/家路の予告編 動画
映画「名犬ラッシー/家路」解説
この解説記事には映画「名犬ラッシー/家路」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
名犬ラッシー/家路のネタバレあらすじ:起
舞台は戦前、ヨークシャーの田舎町。カラクラフ家の飼い犬ラッシーは、とても美しく賢いことから町の皆の自慢でした。ラッシーは一家の一人息子ジョーと特別仲良しで、学校が終わる午後4時になると毎日迎えに行っています。ラッシーの体内時計は正確で、一度も4時を過ぎたことはありませんでした。
しかしカラクラフ家は不況のあおりを受けて父サムが失業し、生活が困窮しています。彼らに売れる財産があるとするなら、それはラッシーだけでした。サムとその妻ヘレンは、断腸の思いでラッシーを公爵家に売り渡します。
その日、初めて迎えに来なかったラッシーにジョーは慌てて帰宅しました。そしてラッシーが買われていったことを聞かされます。ジョーはとても悲しみますが、まだ子どもの彼にはどうしようもありませんでした。
一方の公爵は、前々から目をつけていたラッシーを手に入れられてご満悦です。孫娘のプリシーラにラッシーを見せてやりますが、犬小屋に入れられたラッシーは元気がありませんでした。犬小屋の番であるハインズは意地が悪く高圧的で、ラッシーを見下しながら世話をします。
ラッシーはジョーの学校が終わる午後4時頃になると、小屋の中でソワソワと歩き始めました。そして穴を掘って脱走し、ジョーを迎えに行きます。ジョーはラッシーの姿に大喜びしますが、脱走に気付いたハインズがすぐに連れ戻しに来ました。ところがラッシーは翌日も4時頃になると犬小屋を脱走し、ジョーに会いに行きます。
サムはラッシーと離れたがらないジョーを説得し、一緒に公爵家へ届けに行きました。ジョーはサムの言いつけ通り、ラッシーにもう脱走しないよう命じます。悲しそうなジョーにプリシーラが話しかけ、自分が一生懸命世話をすると約束しました。
名犬ラッシー/家路のネタバレあらすじ:承
公爵はドッグ・ショーに出場させるため、ラッシーを遠く離れたスコットランドに連れて行ってしまいます。サムからそれを聞かされたジョーは、本当に二度と会えないのだと悲しみました。
乱暴にラッシーの世話をしていたハインズは、公爵に命じられ敷地内を散歩させることにします。ところがその最中、ラッシーが逃げ出しました。プリシーラが協力してやり、ラッシーは敷地の外に飛び出していきます。ラッシーがヨークシャーの方向へ走っていったのを見たプリシーラは大喜びしました。
ラッシーはヨークシャーを目指して遥かな道のりを走り始めます。危険な岩場や嵐の夜を乗り越え、他の犬に襲われながらボロボロになっていくラッシー。大きな川を渡ったところで、ついに力尽きて倒れてしまいました。
そんなラッシーを見つけたのは、ダンとダリーの老夫婦です。彼らの献身的な看病を受け、ラッシーはすっかり元気になりました。夫婦もラッシーを可愛がり、自分達で飼うことにします。
しかしラッシーが毎日4時になると家の外に出たがるのを見て、ラッシーには他に行くべき場所があるのだと悟りました。夫婦は寂しく思いながらも、再び旅立つラッシーを見送ります。
名犬ラッシー/家路のネタバレあらすじ:転
旅を再会したラッシー。腹を空かせていたところ、行商人のローリーに出会いました。彼は愛犬トゥーツ、愛馬ストゥーギーと共に馬車で各地を旅しています。ローリーは一目でラッシーを気に入り、ラッシーも親切で陽気な彼の後をついていくようになりました。
ローリーは巧みなセールストークとトゥーツの芸で金を稼いでおり、ラッシーも芸を見せて客を喜ばせます。そんなある夜、ローリーがガラの悪い男2人組に襲われました。ローリーは慣れているのか応戦し、ラッシーやトゥーツも男達に噛み付き撃退します。
しかし殴られたトゥーツが死亡してしまい、ローリーは深く悲しみました。その後もしばらく一緒に旅をしたラッシーとローリーですが、やがてそれぞれの家路につくため別の道を進みます。
名犬ラッシー/家路の結末
はるばるスコットランドから旅をしてきたラッシーは、足を怪我してボロボロになりながらも、やっとヨークシャーのカラクラフ家へ帰って来ました。サムとヘレンは仰天し、そのいじらしさに心を震わせます。
そこに公爵とプリシーラがやって来ました。サムとヘレンはもうラッシーを離さないと決め、別室に隠して応対します。公爵はラッシーが脱走したことを伝えた上で、サムを新しく犬小屋の番として雇うと言い出しました。なかなか職が決まらなかったサムは大喜びします。
ところが、そこにラッシーの泣き声が響いてしまいました。公爵が別室へのドアを開けると、ラッシーが現れます。サムは必死に、これはラッシーではないと嘘をつきました。ボロボロのラッシーを見た公爵とプリシーラは、目配せをして確かに知らない犬だと言います。サムは彼らの優しさに感謝して見送りました。
すると、床に伏せていたラッシーが急に起き上がりました。時計は4時10分前を指しています。サムはラッシーに首輪をつけてやり送り出しました。ラッシーの姿に町の住人達も嬉しそうな顔をします。
ラッシーがやって来たのは、やはりジョーの学校でした。授業を終えた子ども達が外に溢れ出して来ます。ラッシーを見つけたジョーは信じられないといったように目を丸くして駆け寄りました。ジョーがラッシーを優しく抱きしめ、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「名犬ラッシー/家路」のあらすじと結末でした。
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