シカゴ7裁判の紹介:2020年アメリカ映画。ベトナム戦争の反対運動としてシカゴで勃発したデモ。それによって起訴された7人の裁判、シカゴ・セブンの実話をもとに作られた法廷映画。学生と警察の戦いが法廷で繰り広げられます。『ファンタスティック・ビースト』で主演を抜擢されたエディ・レッドメインを始め、超豪華俳優陣が集結した話題作。2021年アカデミー賞予想でノミネートを噂されている作品です。
監督:アーロン・ソーキン 出演:エディ・レッドメイン(トーマス・ヘイデン)、アレックス・シャープ(レニー・デイヴィス)、サシャ・バロン・コーエン(アビー・ホフマン)、ジェレミー・ストロング(ジェリー・ルービン)、ジョン・キャロル・リンチ(デヴィット・デリンジャー)、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世(ボビー・シール)、マーク・ライランス(ウィリアム・クンスラー)、ジョセフ・ゴードン=レヴィット(シュルツ検事)、フランク・ランジェラ(ホフマン判事)、マイケル・キートン(クラーク)、ほか
映画「シカゴ7裁判」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シカゴ7裁判」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シカゴ7裁判の予告編 動画
映画「シカゴ7裁判」解説
この解説記事には映画「シカゴ7裁判」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シカゴ7裁判のネタバレあらすじ:起
シカゴで行われた民主党全国大会で暴動が勃発。暴動を扇動したのは警察か若者か。若者たちに暴動を扇動したことを認めさせることが検事官シュルツに期待されていることでした。
暴動を起こした容疑として、民主社会学生同盟(SDS)のリーダー、トーマス・ヘイデンとレニー・デイヴィス、青年国際党(ヒッピー)のアビー・ホフマンとジェリー・ルービン、ベトナム戦争終結運動(MOBE)のリーダー、デヴィット・デリンジャー、ブラックパンサー党のボビーが出廷をします。
弁護士はウィリアム・クンスラーとワイングラス。ボビーには弁護士がいません。イリノイ州連邦検事のシュルツと、ホフマン判事が担当し、連邦地方裁判所にて1969年に開廷されます。
公判1日目。ホフマン判事は入りから若者たちが暴動を起こしたと疑いを持ち、不平等に対応します。アビーはお調子者で、判事と同じ苗字ホフマンだからと冗談を言って、法廷を異様な雰囲気にさせます。シュルツ検事に紹介されると、アビーは陪審員に投げキッスをするなど緊張感を持ちません。
そんな中、この7人とは関係ないとボビーが騒ぎ始めます。ボビーは警察を殺害した容疑でしたが、ボビーは冤罪だと主張をします。ホフマン判事はボビーに法廷侮辱罪を適用します。被告人たちは緊張感がない中、ヘイデンは真面目に取り組んで無罪を勝ち取りたいと思っています。
シカゴ7裁判のネタバレあらすじ:承
公判4日目。SDSも青年国際党も、ヒルトン周辺でデモをしたいと市に要請をしましたが、許可がおりませんでした。弁護側は、正式な許可をしなかったから暴動が過激化してしまったと主張をします。この反対尋問をホフマン判事は削除するように命じます。
公判23日目。弁護側に寄っていた陪審員2名に脅迫状が届き、ホフマン判事は事実確認をおろそかにしたまま、その2名を解任させてしまいます。どんどん、被告人たちに不利な状況にさせられます。それに反発したアビーとルービンは、公判中に法衣を着てふざけるなどして反発をします。ホフマン判事は2人に法廷侮辱罪を適用します。
レニーは暴動勃発前夜、警察に尾行をされていました。レニーを助けようとヘイデンは警察の車をパンクさせようとしたところで見つかり、ヘイデンは逮捕をされていまいます。ヘイデンを釈放させるためにデモ行進をしましたが、銃を持った大勢の警察官たちが待ち構えていました。
アビーたちはやばいと思い、公園に戻るように指示し、デモ隊を公園に移動させましたが、そこにも武装した警察官たちは待ち構えていました。デモ隊は行き場をなくし、そこで警察とデモ隊は衝突をします。
弁護人のいないボビーをずっと支えてきたブラックパンサー党のフレッド・ハンプソンが亡くなったとの知らせが入ります。警察の手入れにあい、銃撃戦になって亡くなりました。
公判89日目。反対尋問をさせてくれなかったボビーは怒ってホフマン判事に暴言を吐きまくります。それにより手足を拘束され、口を縛られます。レニーはホフマン判事の前で起立を拒否しろとのメモ書きを回します。拘束されたボビーを前に、法廷は異様な雰囲気になります。
この空気に耐えられなくなったシュルツ検事が、この件からボビーを除外することを求めます。ホフマン判事はその要求を受け入れ、審理を無効にすると、傍聴席から拍手が沸きあがります。そして判事が立ち去るときにヘイデンだけが起立をします。なぜ起立をしたのか責められると、ヘイデンは判事に対して反抗的な態度を取ることが得策であるかわからないと反論をします。
シカゴ7裁判のネタバレあらすじ:転
ウィリアム、ワイングラス、ヘイデンの3人は、ジョンソン政権で司法長官だったクラークに会いに行きます。ウィリアムは証言台に立ってほしいと依頼し、クラークは了承をします。
公判104日目。突然クラークを証人として呼んだため、ホフマン判事はまずは予備審問としてなら証言台にたたせてもいいと認めてくれます。クラークは、シカゴの暴動についてジョンソン大統領に起訴の意思があるのか聞かれましたが、クラークは起訴を求めないといいました。なぜなら、刑事局による調査の結果、暴動の原因がシカゴ警察にあったからだとクラークは証言をします。
それにより、被告人と傍聴席から拍手が沸き起こります。しかし、本件に関係のある証拠だと認められず、陪審員の前でその証言は禁じられてしまいます。確実に被告人に有利になる証拠です。デヴィッドは怒り法廷スタッフを殴ってしまい、逮捕されてしまいます。
検察側がヘイデンが暴動を扇動した証拠のテープを提示してきました。暴動勃発前、デヴィッドが演説中、旗を掲げているところに登っていた少年が警察に拘束されそうになり、その少年をレニーが助けようとします。すると、レニーは警察に警棒で殴られ頭から血を流すほどの怪我を負ってしまいます。それを会場から見ていたヘイデンはマイクをとり、「党大会会場へ向かえ」と聴衆者に指示し、「血が流れるなら街中で血を流させろ」と呼びかけます。それによりデモは勃発します。
ヘイデンたちを囲んだ警察たちは、銃剣で武装し、名札を外してヘイデンたちを攻撃し、逮捕します。これを聞いたウィリアムがヘイデンに失望をする中、アビーはその血はデモ隊の血を現していると解釈し、これはデモ隊を扇動したに値しない発言だと判明させます。アビーは証言台に立って、暴動は選挙人登録運動だったと証言をします。
シカゴ7裁判の結末
公判151日目。最後の陳述をヘイデンが務めます。ホフマン判事に、端的に政治のことを絡めずに敬意と反省を示した陳述をしたら、好意的な量刑を考えると言われます。ヘイデンは口を開き、この裁判が始まって以降4752人の米兵がベトナムで命を落としたと言い、その全員の名前を読み上げ始めます。
ホフマン判事は必死に叫んでヘイデンを止めようとしますが、傍聴席の人はヘイデンたちに賛同し、賛同できないものは次々と立ち去っていきます。そしてシュルツ検事も立ち上がり米兵に敬意を示すため拍手を送ります。
7人は、暴動を扇動したとして全員有罪となり、刑期5年を言い渡されました。再審がなされ、検察側は不起訴を断念しました。ボビーの殺人罪は冤罪であったと後に判明するのでした。
以上、映画「シカゴ7裁判」のあらすじと結末でした。
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