ハッピー・バースデー 家族のいる時間の紹介:2019年フランス映画。フランス南西部。大きな邸宅で優雅に暮らしているアンドレアと夫ジャン。アンドレアの70歳の誕生日を祝うため、長男ヴァンサン、妻マリーと彼らの2人の息子たち、そして映画監督志望の次男ロマンが恋人ロジータ―を連れて訪れました。家族が集まり、楽しいパーティをはじめようとしたそのとき。3年間行方をくらましていた、情緒不安定な長女クレールが突然帰ってきました。娘を優しく迎えるアンドレアに対し、他の家族は奔放なクレールに戸惑う。案の定クレールは問題の火種を作り発狂する。
監督:セドリック・カーン 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ(アンドレア)、エマニュエル・ベルコ(クレール)、ヴァンサン・マケーニュ(ロマン)、セドリック・カーン(ヴァンサン)、ルアナ・バイラミ(エマ)、レティシア・コロンバニ(マリー)、イザベル・エメ・ゴンサレス・ソラ(ロジータ)、アラン・アルトゥール(ジャン)、ジョシュア・ロジーネ(ジュリアン)ほか
映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ハッピーバースデー 家族のいる時間の予告編 動画
映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」解説
この解説記事には映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハッピーバースデー 家族のいる時間のネタバレあらすじ:起
アンドレアはフランス南西部の邸宅で夫ジャンと孫娘のエマと3人で穏やかに暮らしていました。
今日はアンドレアの70歳の誕生日。母の大切な誕生日を祝うために、長男ヴァンサンと妻マリー、そして彼らの2人の息子たち、そして映画監督を目指す次男のロマンが恋人ロジータを連れて集まりました。
ロマンは家族のドキュメンタリー映像を撮りたい言いカメラを回し始め、エマの恋人ジュリアンはピアノを奏で雰囲気を盛り上げます。パーティは広い庭で行う予定でしたが、突然大雨が降ってきて急いでテーブルを取り込みました。
そんな雨の中、家の電話が鳴りました。声の主は3年前にひとり娘エマを残したまま姿を消した長女クレールからでした。街まで来ているから迎えにきてほしいとのこと。アンドレアはヴァンサンに迎えに行かせました。突然のクレールの帰省にアンドレアは喜びましたが、家族は戸惑いを隠せません。特に娘のエマは自分をおいて消えてしまった母親を今でも許せずいたのでした。
ハッピーバースデー 家族のいる時間のネタバレあらすじ:承
クレールも加わり、パーティが始まりました。
以前ロマンが撮った短編映画の話や新恋人ロジータへの質問など和やかに会話はすすみます。しかしそこに割って入るようにクレールが口火を切りました。「この家の私の取り分20万ユーロはいつもらえるの?」と。
クレールは精神的な病で何度も病院に入っていました。3年前、家を出てからはアメリカへ渡り恋人と暮らしていましたが、その恋人はギャンブルにはまり裏切られる形で病院に入れられていたとのことでした。
穏やかになったかと思えば突然情緒不安定になったり、ヒステリーを起こしたりと徐々にクレールの本性が顔を出します。
しかし20万ユーロをめぐっては、ヴァンサンとロマンも知らない事実が出てきます。アンドレアの夫はクレールが幼いころに亡くなり、遺産をアンドレアとクレールで相続したのですが、アンドレアは家を買い戻すだけの額が足りないためクレールの相続分を借りて家を買い取ったのでした。ヴァンサンとロマンはアンドレアがそのあとに知り合ったジャンの息子たちなのでした。
ヴァンサンはクレールがアメリカで一緒に生活していたという恋人のポールへ電話をかけて真相を確かめようとしました。ところが驚くべきことに、ポールからは、辛抱強くクレールに寄り添ったが親の宝石を持ち出し消えたと言うのです。
一緒に住みたいと言うクレールとそれを受け入れたい母アンドレアでしたが、ヴァンサンは断固として反対し、母親を守ろうとします。しかもアンドレアはクレールの思惑通り家の売却も考えはじめていたのでした。
ハッピーバースデー 家族のいる時間のネタバレあらすじ:転
長年苦しめられていたクレールの借金を返済したいアンドレアに対して、ヴァンサンは甘やかしすぎだと激しく非難します。クレールが放った火種は鎮火することなく、さらに問題を大きくしていきました。
息が詰まるような言い合いを見せつけられ、堪えられなくなったロジータは荷物を持って出ていってしまいました。ロマンがヴァンサンの車で追い、マリファナを買ってあげることで仲直りしたものの、ラリったまま運転し事故を起こして車に大きな傷を作ってしまいました。当然ヴァンサンから大目玉をくらい修理を要求されますが、ロマンも自分の車ではないからと聞き入れません。
そこへ、不動産鑑定士を伴ったクレールが戻ってきました。査定結果はアンドレアの想像以上でした。即、売却のサインをしましたが家族はみな大反対でした。
ハッピーバースデー 家族のいる時間の結末
夕食になり、再び家族がテーブルに集まります。
ヴァンサンとロマンは改めて母へお祝いの言葉を贈りました。クレールの番になり話し出すと、突然泣き崩れながらここに一緒に住みたいと懇願しました。エマにも3年前のことを謝罪し、これからはしっかり母親らしくなるから許してほしいと伝えました。
しかしエマの答えは「お母さんが戻るなら、私は家を出る」とのこと。
なんとか耐えていたクレールでしたが、はやり我慢できずにヒステリーを起こしました。
それだけではなく、帰国したのは4カ月も前だったことを白状しました。もうひとりの問題児ロマンの家に転がり込み生活していたのでした。ロマンから「映画の題材になってほしい」と頼まれ居候していたと言うクレールに対し、クレール自らが売り込んできたと言うロマン。2人の意見は食い違い、激しい言い合いになりました。
どうしようもなくなった親子の問題を、マリーと2人の息子たちがバースデーケーキで和ませました。エマはジュリアンの伴奏で、劇を披露しました。
エマの劇を観ながら、具体的な何かが変わったわけではありませんが、問題を抱えつつも家族が静かにまとまろうとしていました。
4カ月前。
ロマンのアパートで楽しそう大はしゃぎするクレールとロマンの姿がありました。結局、一番心を通わせていたのはこの2人だったことを表すかのように。
以上、映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」のあらすじと結末でした。
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