茶の味の紹介:2004年日本映画。日本のとある地方に住む、とある家族の日常を描いた作品。映像がとてもきれいで暖かいのが印象的。日常と言ってもどこか奇妙であり、泣いたり笑ったり、疑問が残ったり…。ハートフルコメディ作品。
監督:石井克人 出演:坂野真弥、佐藤貴広、浅野忠信ほか
映画「茶の味」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「茶の味」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
茶の味の予告編 動画
映画「茶の味」解説
この解説記事には映画「茶の味」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
春野一の恋:茶の味のネタバレあらすじ
はじまりは一家の長男、春野一(はるのはじめ)(佐藤貴広)が失恋するところから始まります。彼はなんと相武紗季演じる女子高生に恋をしていたのですが、彼女は突如転校してしまいます。彼女の乗る電車を自転車で必死に追いかける一。しかし無残にも、彼女の乗せた電車は遠い町へと行ってしまうのです。その後、彼はクラスメイトに騙されそうになります。女装した男子にそそのかされそうになるのですが、彼は間一髪、やりすごします。彼にはある三つのトラウマがあり、恋愛に対して積極的になれないのでした。それでも彼は次の恋を見つけます。お相手はあの土屋アンナ演じる女子高生。転校してきた彼女が囲碁部に所属すると知って歓喜する一。なんと彼は囲碁の手練れであり、毎日父親と対局をしているのでした。だんだんと彼女と打ち解けていく一。そんな高校生の日常が描かれます。
春野幸子の妄想?:茶の味の結末
一家の長女、幸子(坂野真弥)には変な癖があります。それは大きくなった彼女の分身が彼女自身を眺めているというものです。そんな変な現象に密かに悩む幸子。叔父であるアヤノ(浅野忠信)のこれまた変てこなエピソードを聞いて「逆上がりができるようになれば、あの分身が消えるのではないか?」と考えます。毎日朝早くからすっかり古びた近くの公園に練習に行く彼女。そこで奇妙な出会いを経験しながら、練習を重ねていきます。最終的に彼女は逆上がりを成功させて、彼女の分身を消すことに成功します。
以上、映画「茶の味」のあらすじと結末でした。
物語の全体:茶の味について1
物語は一家とその周囲の人間の日常生活で構成されます。長男・一の恋。長女の変な妄想癖にまつわるエピソード。お母さんのクリエイター魂。おじいちゃんの変てこな奇行。それらが渾然一体となって、物語は進行していきます。端的に言ってしまえば群像劇です。しかし、単なる群像劇だと思っていると肩すかしを食らうかもしれません。
まとめ:茶の味について2
この作品の解釈は人によって様々でしょう。なにしろ何を言わんとしているのか、はっきりとは分かりにくい。むしろ意味を求めること自体が無粋というものかもしれません。それぞれの感覚でもって、まったりと楽しむのが一番かもしれません。
田舎を舞台にした、ほのぼのムービー。全編を通じて温かな気持ちにさせてくれました。おじいちゃんのマニアックな面白さが笑いを誘います。主人公、春野一くんが恋する女の子が同じ囲碁部に所属していることがわかり、喜びの余り、家まで自転車で走って帰るシーン(本当は学校の最寄り駅に止めて、家まで電車通学)が大好きで、何十回も見てしまいました。青春だなー。ふと我に返った時、明日は自転車で学校まで行かなければならないと気付いた時のしまったーな表情も大好きです。